ケチな目論見のために痛い目に遭う [日記、雑感]
更新をさぼってそろそろ半月になる。
元々サボリ癖が旺盛な事にかけては人後に落ちない。
ただし今回,ここ一週間ばかりは思うに任せない事情があるのでございます。
目下,俺の右手はこんな具合である。
筋を痛めた上に腫れがひどく手首が曲がらないので大変調子が悪い。キーボードを叩くのもかなり億劫な状態だ。数日前までは一面グロテスクな水泡だらけで自分で見ていてもイヤになった。
事の始めは先週の金曜日,某病院の職員食堂からかかってきた電話だ。
お湯のカラン(蛇口)の締まりが悪く,閉じきらないのだがどこに相談したらいいのか教えてくれとの内容だ。
某病院と俺との間には管理区分について不文律みたいな取り決めがある。
*電気についてはコンセント又は開閉器まで
*ガスについては接続箇所のユニオンまで
*蒸気についてはサプライ及びリターンのバルブまで
*給水,給湯,排水については器具直近の接続箇所まで
*管末がカランである給水,給湯についてはカランまで
以上が建前上は病院の管理区分という事にしてある。
某病院の給湯設備は温度にして65℃,圧力にして0.5MPaを超える豪気なものだ。おかげで院内中給湯の蛇口は絶えずどこかがいかれていて蛇口の耐久試験場みたいな場所だ。
職員食堂でのカランの交換箇所は2カ所で,一つは調理用の2槽シンクのうちの片側、もう一つが2台あるゆで麺器のうちの片側だ。
ゆで麺機の差し湯をするために機体に組み込まれたカランであって大変交換しづらいつき方をしている。メーカーのサービスでさえ交換作業の経験者はそんなに多くない。カランがいかれる前に湯槽やバーナーやら機体全体が老朽化する事が多いからだ。
こういうケースは一種グレーゾーンであって、病院の営繕担当も俺も本心やりたくないお仕事なのだ。管末がカランなのだからという意味では病院側の管理責任と言えなくもないが機体に組み込まれている一つのパーツなのだから厨房屋が交換しろやという言い分が病院側から来てせめぎ合いになるのは容易に想像できる。
おまけにゆで麺器の背後には某社製のクソ重たい食器消毒保管庫があり、給湯配管をほぐすためにはこやつをずらさないとパイプレンチが入るスペースができない。
俺はへ生狡い理屈を思いついてカランの交換はボイラーの管轄だから病院の施設課に頼むといいですよと伝えて電話を切った。
はたしてそれから一時間後,病院のボイラー室から電話がかかってきた。
「おう、話聞いてるだろ?職員食堂のお湯のカランな、あれ、取っ替えといてくれや。施設課には話を通しておくからよ,な」
と俺は最初から勝ち目のないババ抜きゲームにほぞを噛む。
「金の事は俺が話をつけておくからよ、ま,儲けろや、ガッハッハ!」豪快な笑い声を最後に電話は切れた。
これまで何度か手をかけたゆで麺器の機体だが修理の際の取り外しには毎度難航するので本当は俺はいじりたくなんかないのだ。
いやだなあ、と思いながら俺は作業の工程をあれこれと思いめぐらした。
何がイヤだと言ってゆで麺器の背後に置かれた食器消毒保管庫だ。目方は軽く200kgはあるだろう。こいつを一人でずらすのが毎度難儀する場面なのだが今回も避けて通れなさそうなのだ。
俺のテキストは毎度前置きが長過ぎる。
工事そのものは何とか乗り切った。
最初に心配していた通り,老骨に鞭打ってバカ重い保管庫をずらすために思いっきり踏ん張ったときに俺の右手はグギッと痛みが走った。『やっちまった!』と思ったがもう遅い。その日の晩から手首の筋がズキズキと痛み、湿布を貼ってみたら今度はかぶれて画像のようなザマというわけ。踏んだり蹴ったりだ。こんな目に遭うのだったら一人バイトでも雇って手伝わせた方が良かったと後悔するが後の祭り。身体が資本の修理屋稼業で片付けなければならないお仕事もこの先押しているのでしばらくの間俺はしかめっ面をしながらドライバーやらレンチやらを握り続けなければならん。
元々サボリ癖が旺盛な事にかけては人後に落ちない。
ただし今回,ここ一週間ばかりは思うに任せない事情があるのでございます。
目下,俺の右手はこんな具合である。
筋を痛めた上に腫れがひどく手首が曲がらないので大変調子が悪い。キーボードを叩くのもかなり億劫な状態だ。数日前までは一面グロテスクな水泡だらけで自分で見ていてもイヤになった。
事の始めは先週の金曜日,某病院の職員食堂からかかってきた電話だ。
お湯のカラン(蛇口)の締まりが悪く,閉じきらないのだがどこに相談したらいいのか教えてくれとの内容だ。
某病院と俺との間には管理区分について不文律みたいな取り決めがある。
*電気についてはコンセント又は開閉器まで
*ガスについては接続箇所のユニオンまで
*蒸気についてはサプライ及びリターンのバルブまで
*給水,給湯,排水については器具直近の接続箇所まで
*管末がカランである給水,給湯についてはカランまで
以上が建前上は病院の管理区分という事にしてある。
某病院の給湯設備は温度にして65℃,圧力にして0.5MPaを超える豪気なものだ。おかげで院内中給湯の蛇口は絶えずどこかがいかれていて蛇口の耐久試験場みたいな場所だ。
職員食堂でのカランの交換箇所は2カ所で,一つは調理用の2槽シンクのうちの片側、もう一つが2台あるゆで麺器のうちの片側だ。
ゆで麺機の差し湯をするために機体に組み込まれたカランであって大変交換しづらいつき方をしている。メーカーのサービスでさえ交換作業の経験者はそんなに多くない。カランがいかれる前に湯槽やバーナーやら機体全体が老朽化する事が多いからだ。
こういうケースは一種グレーゾーンであって、病院の営繕担当も俺も本心やりたくないお仕事なのだ。管末がカランなのだからという意味では病院側の管理責任と言えなくもないが機体に組み込まれている一つのパーツなのだから厨房屋が交換しろやという言い分が病院側から来てせめぎ合いになるのは容易に想像できる。
おまけにゆで麺器の背後には某社製のクソ重たい食器消毒保管庫があり、給湯配管をほぐすためにはこやつをずらさないとパイプレンチが入るスペースができない。
俺はへ生狡い理屈を思いついてカランの交換はボイラーの管轄だから病院の施設課に頼むといいですよと伝えて電話を切った。
はたしてそれから一時間後,病院のボイラー室から電話がかかってきた。
「おう、話聞いてるだろ?職員食堂のお湯のカランな、あれ、取っ替えといてくれや。施設課には話を通しておくからよ,な」
やっぱりこうきたか
と俺は最初から勝ち目のないババ抜きゲームにほぞを噛む。
「金の事は俺が話をつけておくからよ、ま,儲けろや、ガッハッハ!」豪快な笑い声を最後に電話は切れた。
これまで何度か手をかけたゆで麺器の機体だが修理の際の取り外しには毎度難航するので本当は俺はいじりたくなんかないのだ。
いやだなあ、と思いながら俺は作業の工程をあれこれと思いめぐらした。
何がイヤだと言ってゆで麺器の背後に置かれた食器消毒保管庫だ。目方は軽く200kgはあるだろう。こいつを一人でずらすのが毎度難儀する場面なのだが今回も避けて通れなさそうなのだ。
俺のテキストは毎度前置きが長過ぎる。
工事そのものは何とか乗り切った。
最初に心配していた通り,老骨に鞭打ってバカ重い保管庫をずらすために思いっきり踏ん張ったときに俺の右手はグギッと痛みが走った。『やっちまった!』と思ったがもう遅い。その日の晩から手首の筋がズキズキと痛み、湿布を貼ってみたら今度はかぶれて画像のようなザマというわけ。踏んだり蹴ったりだ。こんな目に遭うのだったら一人バイトでも雇って手伝わせた方が良かったと後悔するが後の祭り。身体が資本の修理屋稼業で片付けなければならないお仕事もこの先押しているのでしばらくの間俺はしかめっ面をしながらドライバーやらレンチやらを握り続けなければならん。
本当に痛そうです(;_;)でもお仕事は待ってはくれないのですね。技術の知識だけじゃなく体力も必要なのですね!?大変なお仕事、恐れ入りますm(__)m お大事に(__)
by くるみ (2011-06-20 02:55)
くるみ様 いつもコメント有り難うございます。
右手は持病の腱鞘炎が出てきており痛い一方で湿布のかぶれは無闇と痒く,やけに右手首に意識がいく日々でした。
人生の折り返しを過ぎて身体はあちこちガタが来ていますがとにかく働き続けなければなりません。
by HarryTuttle (2011-06-21 21:38)