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新冷媒に振り回される [お仕事上のぼやき]

 いつか用意をしなければならないと思いながら持ち前の無精と金のないのでズルズルとやり過ごしてきたがいわゆる新冷媒の事だ。

 R-134aであればホースアダプターを買ってはいおしまい,で済ませられたかもしれないが既存の稼働機器の中には蒸発温度-40℃近辺,使用冷媒はR-502で動いていた冷凍機をリプレースしてきたものも当然沢山ある。使用冷媒がR-404Aの機器類の故障がぼつぼつ出始めてきたので修理屋としては仕事仲間から冷媒を量り売りで卸してもらったり道具類を拝借したりも段々しづらくなってきたというわけ。

 話はそれるがR-502の代替冷媒であるTP5R2の値段を調べてみた事がある。新冷媒用に圧力ゲージやら何やらを新調するよりもひょっとして安上がりかもしれないと虫のいい予断を持っていたのだがものの見事に裏切られた。
 もううろ覚えだが,ボンベの保証料別でキロ単価は一万円以上したのではなかったか。これでは修理先に何と言って請求して良いものか説明に苦しむのが明らかなのでこの時は見送った。

 なにせR-404Aだ。
ただでさえ貧乏自営業のこの俺が今また新しい冷媒のボンベを購入しなければならない。R-22の頃は使い回しのボンベに充填してもらっていたのだがR-404Aは使い切りのボンベを都度都度購入しなければならない。
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 仕入れの単価も高い。R-22の軽く2倍以上だ。仕事仲間に売り単価を問い合わせてみるとキロあたり六千円との事で利幅自体はR-22よりもむしろ少ない。もう,踏んだり蹴ったりだ。

 ダメ押しみたいな話だが,単一冷媒だったR-22の頃はガス漏れが起きても補充が効いたがR-404Aは混合冷媒のため比重の軽いものから順番に抜けていくのだそうで補充はNG。冷媒管内は一旦真空引きした上で全量チャージしなければならないのでお客さんにとっても金銭的負担は大きい。
 冷媒管がらみの修理は厨房の修理としてはこれまで比較的単価が良く,貧乏自営業としては有り難いお仕事だったが段々そうとも言えなくなってきつつある。

 そういえば3年前,少しお仕事の幅を広げようかと思ってエアコンに手を付けてみた事がある。この時はR-410Aの圧力ゲージを購入しなければならなかったのだが2,3度出番があっただけでその後はさっぱりお声掛かりもなく,ゲージの購入は失敗だった。こんな事なら仕事仲間から拝借しておくだけにしておけば良かったと結構後悔したのだった。
 そして最近,ある得意先からヒートポンプをいじってみる気はないかと水を向けられて貧乏自営業のこの俺は性懲りもなく二つ返事で引き受けた。3年前に買ったR-410Aのゲージが使える!と,ほくそ笑んだのだがいざ実機を見てみると氏の機体には使用冷媒がR-407Aと明記されていて大いに気持ちがへこんだ。
EA101LR-2B.jpg

 開業当時は一つの圧力ゲージで冷媒管の仕事は全て済んでいたのが5年の間に段々増えて今は3つ,そしてまた今度はヒーポン(ヒートポンプ)をいじるために四つ目か・・・やれやれ。稼いだ涙金は次々と道具に化けることを余儀なくされる。これじゃあいつまでたっても貧乏自営業からは抜け出せそうにない。
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