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クリスマスが何だというのだ [日記、雑感]

 貧乏自営業にはクリスマスも無縁だ。元々俺は修理の腕と同じくらい立ち回りの勘も悪いし運も悪い。
勤め人だった頃から間の悪いときに始末の悪いお仕事が飛び込んでくるのがお約束だった。おかげでクリスマス・イブの夜にオネーチャンとピンク色のひとときを過ごした事なんかないんだっ。

 厨房業界の人材は定着率が低い。年代層として上から下まで離職率は高いのだが若い衆の中には以前の俺と同じようにクリスマスの夕方頃に変な修理のスケジュールを入れられてデートがパーになり,彼女に逃げられて頭に来たお方も必ずいるはずだと確信している。更に言えばそれが原因になって転職を考えた事のある方も必ずいるはずだ。実際問題,そのとき離職こそしなかったが俺には一度そういう事があってどこぞでやけ酒を食らって悪酔いしながら心底この商売に就業している自分の運命を呪った。

 客自体がクリスマスには忙しくなるのだから厨房屋もつられて忙しくなるのは仕方がない。
厨房屋もまた世間を構成する仕組みの中の一部品であるからして,クリスマスの夜にはそれを享受する側ではなく享受する人々のために忙しくお仕事をする側に組み入れられてしまうのはある種必然な訳だが,一つの職場の中で家族や彼女のためにウキウキしながら定時ちょっと過ぎにとっとと帰る奴と夜中まで軍手を尻ポケットに突っ込んで車を転がして仕事のために走り回る事を余儀なくされるついていない人に二分化され,後者はその労務について何か後から報われる事もない,言い換えると会社の側がそういった社員の内面に何ら配慮する事もない(厨房屋なんていう職場は殆どそうに決まってる)ことで若い社員の反感を募らせているってことにいい加減気づいても良さそうなものだが、代休を与えて別の日に休ませるとかなんとか、貧乏くじを引く事を余儀なくされてはらわたを煮えくり返らせている退社希望予備軍の沈静化は結構大事な課題だと思うが期待するだけ無駄だろうな。

 現在の俺は色気も失せた単なる貧乏自営業のオヤジなので,金が優先だ。本日は某病院のHCUで冷蔵ショーケースの冷却器交換。
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NO NAME

クリスマスに限らず、お盆・年末年始も同様ですし、そうでなくても
夜間や休日に遠方に出かけたり、飲酒する場合も困りますね。

by NO NAME (2009-12-30 20:32) 

HarryTuttle

NO NAME様
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
何と言いますか,この業界は売る方も買う方もリスクと利便性はコインの裏表という意識はなさ過ぎだと思っています。
それで,割を食うのはいつもついていない末端社員とか私のような貧乏業者なんですが。
by HarryTuttle (2010-01-06 10:55) 

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