開業５年目のダークな心情

　自戒を込めて書いておく。
　考えてみると，いつの間にか銀行の残高が寒気がするほどの金額になっている。
現金決裁能力のない自営業者など、世間的に見れば虫けら以下の存在だ。開業以来の口座残高を追ってみるとここ２年ばかりでインカムは相当に落ち込んでいる。

　以前のブログエントリーを遡るとこんなのがあった。
http://tuttle.blog.so-net.ne.jp/2007-06-23

上から目線とはこの事で，よくもまあこんなに余裕綽々というか偉そうな事が書けたものだと我ながらイヤになってくる。
　
　しかしこの頃迄はまだ，確かに色々と問題はあったにせよ現在よりは良い状況だったのだ。
俺個人の問題としてはこの後、ひどい五十肩に悩まされて片腕が満足に動かずに能力低下の憂き目に遭うという災いが降り掛かってきた。
　外的な状況としては市場規模の縮小を発端とする業務全般の停滞により全体的な仕事量自体が低下してきている。

　敢えて自分自身の推移をここで晒しておくと，
俺は当然，商売の案件管理表みたいなものをつけている。exelシートで記入は一枚につき50件だ。先に挙げたブログエントリーの頃迄，つまり2007年6月頃迄は一ヶ月につきこれを一枚半くらい使っていた。件数にすると約７０件であり、それが一職業人としての俺の固定客に加えて現地に出先のあるメーカーの取りこぼし分と見る事が出来る。
　直近の数ヶ月を見ていると、悪い月にはこれが40件程度に迄低下している。一件あたりの単価のばらつきはあるにせよ，件数ベースで約半減なのだから実入りが落ち込むのも当然の話だ。

　反省は当然ある。
たまたまいっとき商売が順調だった頃の刷り込みがまだどこかに残っている。身体上の不具合を抱え込んでいた頃にはまだその順調さがある一定期間尾を引いていて静養を決め込んでいてもなにがしかのインカムがあったのだがそれは大してありもしないリソースを使い果たす時間でもあったわけで，この期間の危機意識の薄さが現在のタイトな資金繰りに反映されている。

　開業してから３年間程は，一体どうしてこんなに呑気な商売をしていて生計が成り立つのかと我ながら首をひねりたくなったものだが数ヶ月前から俺は頭を切り替えた。幸い今年に入ってからは身体の故障もかなりの程度改善されてきた事だし。

　昨日，元の勤務先の社長様と会ったせいもあるのだろうが，現在，何やら猛然と商売ネタをかき集める事に奔走する気になっているのである。開業以来５年目にして初めての心境というか、今迄のんべんだらりとやりすぎていた事の反省を含めて気持ちの切り替え時かな，という気がしている。

　俺の売り上げ低下は７月に底を打ち，8月度では数ヶ月ぶりに黒字ベースに転じた。