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昨今の不景気は製造業としての厨房屋にどんな影響を与えるか [お仕事上のぼやき]

 不景気なのだそうだ。
「なのだそうだ」と書くのは俺が好景気に浴しているから他人事として受け止めているからでは勿論ない。俺だって連日タイトロープの上をヒヤヒヤしながら歩いているのだ。

 一時,マスゴミはいざなぎ越えとかなんとか言って好景気を喧伝していたが俺にはさっぱり実感がなかった。俺の住んでいる田舎町はバブル崩壊の後遺症からいまだに回復できないまま20年近くが経とうとしており,不景気は底なしの地盤沈下を続けているのであって景気の上下など知覚出来なくなってきた。景気が良くないという感覚が麻痺してきたと言うべきだろうか。

 「戦後最長の好景気」を謳われていた頃,俺は会社員だったが俺の職場を含めて業界の業績がどこも大して上向いてはいなかった。
 その頃,良い業績を残していた企業は輸出業務に強い会社ばかりだったと覚えている。冷え込んだ国内経済を横目で見ながら投資が集中して経済発展を続ける新興国向けにどんどん物を輸出して『俺たちは世界を相手に商売しているんだぜ,日本の貧乏人どもなんか眼中にないんだ!』とばかりに肩で風を切っていたような連中だったが例のサブプライムの余波を食って今は連日紹介されているようなていたらくである。

 翻って厨房屋だ。
 幸か不幸か,日本製の業務用厨房機材というのは98%くらいは国際競争力を持たない粗悪品ばっかりである。よって国内にしか販路がない。しかもその需要はバブル時期であらかた埋められてしまい,隙間は幾らもない。
 だからいざなぎ越えの好景気でいい思いが出来なかった代わりにサブプライムローンに端を発した不況の影響もさほど受けてはいないというのが俺の見方だ。
 しかし国内経済が冷え込んでくれば一般に,外食の機会は減ってくるので市場規模が縮小する。その事による業績悪化は免れないだろう。

 あれこれ聞くところによれば,社内経費の切りつめとか事業所の縮小,閉鎖とかいった動きが顕在化している。製造部門の強い会社ほど不稼働損による内部の持ち出しが大きくなるはずだ。ここで思いあたる某社については書きたい事が沢山あるがそれはまた別の機会にしておこう。
 日本の業務用厨房機器というのは二重の意味でガラパゴス島の生態系のようなものなので(何故そのように思えるのかはそのうち書く事にして),業績は緩やかな右肩下がり傾向を描いて業界は再編成されるか,業態そのものを変える事を余儀なくされていくだろうというのが常々考える俺の予測である。

 未開の大地は島から出なければ見つからないのに,未だに島のどこかにはそれがあるのだと妄想しながら貧乏我慢の持久戦を続けているのが業界の構図だな。しかも一部のお偉いさんたちだけは今まで通りのぬるい日常を維持しながら末端社員にしわ寄せを全部押し付け、末端社員は島から出て行く勇気がないために唯々諾々と灰色の日常を過ごす、と。
 外部から言っても聞こえはしないのだろうが,同業者諸兄,まあ精々頑張りましょう、お互いに。不毛な椅子取りゲームはまだまだ続きそうだwww
 
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