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フェーン現象で休みは台無し [お仕事上のぼやき]

 多くの勤め人様の方々同様、というかそれ以上に俺はお盆の休みを取ことにしている。

 俺の住む田舎町では今月に入るまで仲々真夏日というのはなかった。過ごしやすい夏だったと言うことでもあるのだがこの商売は猛烈に暑くなるとそれなりに仕事も増えるので何だかいいような悪いような話ではある。

 お盆休みは例年、最低限14日から16日までの三日間と俺は勝手に決めている。「この間に発生する修理依頼は全て割増料金だ!」と、唸ると大抵の依頼元は「では17日以降に」と、引き下がる。
 自営業者は一年三百六十五日24時間、いつでも自分たちの都合でホイホイと出動してくれると勝手に決めつけている連中が世間には本当に多い。開業以来つくづく思うが世間にとって一人親方の自営業等というのは二等国民みたいな存在なのだろう。いろんな意味で本当に厚かましい依頼ごとが多く、会社員でなくなることで人間の内実みたいなものが余計よく見えるようになってきたのは開業による収穫の一つだろう。
 
 金の話を持ち出されると引き下がるというのもこれまた人間の内実を良く表している。そういう風に切り出されないと発生している不具合を我慢する気にはなれないらしい。休業を謳っている人間に自分の都合だけを言い立てて無理を言っているという自覚は全く感じられない。修理代という出費が平日以上にかかるという金銭的な損得勘定によってのみやっと諦めがつくらしい。こういう奴らには尚更便宜を図ってやろうなどという気が失せる。
 
 例えば10年くらい前と比べると、休日の修理依頼というのは格段に増えた。障害の発生件数自体が増えているのは確かだが、ユーザーの側が一日何とか凌いで平日に対応して貰うということをしなくなった。とにかく何か思いつくと携帯を鳴らすのが増えた。
 これまで何度も書いたことだが、とにかく修理屋に来て貰いさえすれば何とかなるものだと盲信するバカが実に多い。しかもこのバカどもは年々増加傾向にあり一向に減少する兆しがない。休日の修理などというのはその日のものにならないことのほうが圧倒的に多いことは折に触れていつも話すが真面目に耳を傾けてくれることはきっとないのだろう。他人の話などどうでも良くて自分のことばっかり語りたい奴だらけなのは世間一般同様、俺の仕事の世界でも例外ではない。
 とにかく、金の話を持ち出されないと自分の都合ばっかりを喚き散らすのを止めようとしないのが人の性なのだと今年の夏は改めて知った。

 昨年、一昨年は休業時が結構涼しく、数日ゆっくりとした休暇を過ごせたが、今年俺の住む土地はお盆休みの三日間を丸々フェーン現象が直撃した。連日30℃を超える猛暑だったのだ。
 こういう日には冷凍機器の不具合が急増する。冷えない冷蔵庫を何とか修繕してくれという依頼が日中の間中ギャンギャン携帯に飛び込んでくる。

 そもそも冷凍機というものは、周囲温度が30℃を超えると所定の性能を出せない。これはそういう理屈であって思い込みで動かせるわけはないのだが、バカなユーザーどもは同じくバカな冷蔵庫屋の営業の口車に乗せられて厨房の中に冷蔵庫をどんどん買い増した挙げ句真夏日になるとサウナ風呂並みの室温を作り出して凝縮不良という不具合を発生させ、休みの日になって納入業者と連絡が付かないのであんたが修理に来てくれ等と身勝手な都合を抜かしやがる。

 自分の無知が生み出した不具合の解決を事象と無関係な第三者に転嫁しようとする。全くもって虫のいい話だが俺は俺で自分の得意先があるのであって、猛暑の日にはそちらで発生する不具合の対応があるのだからお気の毒ではあるが順番としては後回しにさせて貰わざるを得ないのだが、世の中はやっぱり自分の都合しか考えていない奴が多い。散々食い下がった上に逆恨みの捨てぜりふを吐いて一方的に電話を切る奴は多い。

 そうでなくてもクソ暑い日だというのにこういう輩と遭遇すると心理的にもカッカしてくる。何というか、実に不愉快な今年の夏休みであった。と言うか休みなど実質なかったんだよう!というぼやきのテキストなのだ。

 いっそ月末近くにでも代替休暇と称して三日くらい仕事をバックレてやろうかと俺は真剣に考えている。


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