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休日の故障について年明け早々客先との会話を抜き出す [困った客]

ここ数年の通例通り,暮れから正月にかけての建前上の休みは全くもって建前に過ぎない事が今年も繰り返された。よって俺は例年通り,大変不機嫌な仕事始めを迎えたわけ。

 静かだったのは12月31日と翌日元旦だけで1月2日からは小出し小出しに毎日修理の依頼だの何だのが入る。金が儲かるんだからいいじゃないかという声も聞こえてきそうだが今の俺はそれよりものんびり休みたい。

 ある種の客は『休みの日に限って壊れるんだよねえ』などと言うが修理依頼を受ける側からすればそれは全くの思い違いだ。暦上の休み,かき入れ時ほど良く故障するなんていうのは全くない。事実は逆で,たまたまかき入れ時に故障するという残念な事態に直面した持ち主が肝心なときに使えない悔しさから抱いた錯覚でしかない。
 何故そんな風に言い切れるかというと,例えば俺の商売は一週間のうち日曜日が特に忙しくはないからだ。この商売を20年以上やってきているが日曜日や祝日に修理が立て込んで平日以上に忙しくなった事なんて一度もない。

 推移としては,過去は日曜日や祝日には全く飛び込みの依頼などはなく,一日を静かに過ごせたのが段々平日並みになりつつあるというのが正しい。
 どういう事かと言えばとどのつまり,客が変わったのだ。平たくいえば機材が故障している状況を我慢しなくなった。『今日は日曜(祝日)だから明日,業務が始まってから連絡する事にしよう』とは思わない客が増えてきたという事だ。自分が仕事をしているのだから,それで不都合をかこっているのだから業者も同じように仕事をするのが当たり前だなどと手前勝手な俺様ルールで振る舞うバカ客が確実に増えた。

 いつも俺は客先に言う事がある。
機器が故障して都合が悪いときにいつでも即座に解決したいと本当に思うのであれば,あんたが修理を覚えれば良いのだ。生産工場には例えば工務課とか営繕課という部署があって補修業務選任の社員なり職員なりが常駐している事で設備の稼働が一定程度保たれているわけだからその役割をあんたが担えば良いのだ。
 諸々厨房機器の個体数と,その修理に携わるサービスマンの頭数を考えてみれば,いつでもかつでも機器がぶっ壊れたときに修理屋が間髪入れずにすっ飛んできてその日のうちに障害を片付けてくれるなんて都合のいい話があるわけない。(大体このとき殆どの客は憮然とした面付きで俺を睨みつける)

 話を元に戻す。
昨日,某得意先でも同じようなやり取りがあった。その得意先で何か障害が発生したわけではなく,たまたま見積りを届けにいったついでに某スタッフと会話していたら例の如く,『日曜日や祝日には良く故障が起きて云々かんぬん』という言い回しが出てきたので上に書いたような話をした次第。

 「それであんた,今年の正月は一体いつまで休む気でいるんだね」と,その某氏は尋ねてきた。
日頃,物品購入の商談みたいな話題だと俺には鼻も引っかけないで他の同業者にあれこれ声をかけていい顔をしているくせに修理だとかなんだとか都合の悪い障害があったときにだけ俺に何かをギャランティさせたがる、実にまあ何とも虫がいいと言うか何と言うかふざけた野郎だ。
 「どうせ野良犬稼業ですからね,私は。何か切羽詰まった場面になるまではきっとウダウダし続けているんでしょうな」と答えるとそいつはもう年があけて五日も経つというのにそんな調子でやっていたのでは喰っていけないのではないのかと侮蔑的に言葉を吐いた。

 大きなお世話だ。
 年に一度か二度,都合の悪い場面があった時だけ,それも日曜か祝日とかそんな場面でだけ端金の修理依頼しかしてこないような野郎に何でそんな事まで言われなくちゃならないか。
 将来に不安を覚えるような場面が開業以来確かにあったがそのときこいつが一体俺に何をしてくれたというのか。

 この男に限らず,いつでも都合のいいときにすっ飛んできて問題を解決してくれるような期待を押し付けてくる縁の薄い客に対しては俺は徹頭徹尾ビジネスライクに接する事にしている。
 ビジネスライクとはどういう事かと言えば金次第という事だ。
もっと噛み砕いて言えば,深夜だ,早朝だ,休日だ,という場面では結果の如何に関わらず請求金額を割り増しさせていただきますということだ。50%の割り増し請求をさせていただく,それでも良いか,と事前に念を押すと大体の客は人の弱みに付け込んで暴利をむさぼる悪徳業者とか何とか悪態をついて電話を切る。
 修理代が割り増し請求されるとなるとあっさり諦めるw
 困っただとか緊急なんだとか抜かすが所詮その程度の困り方でしかないw

この商売の困った点の一つは,客先が感情論だけで物事を決めるとこにあると常々俺は考えている。
困った話だが,これから先もそれは変わる事はない。 
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NO NAME

私の場合、年末年始に出動するのは幸い平均1件程度です。
職業柄、正月と言えどものんびりと酒も飲めませんね。
by NO NAME (2011-01-06 20:18) 

HarryTuttle

NO NAME様 コメント有り難うございます。
 この業界の頭にくる風習として,社員の休日出勤がそのまんまタダ働きっていうのがあると思うのです。
 結婚した社員がしばらくして退職してしまい,全く別の業種に転職してしまう例を私は随分見てきましたが,どうも奥様がそのような勤務実態に不満を募らせて夫に意見する事がきっかけになるケースは多いようです。まあ,奥様のご不満はごもっともですが。

 しかし考えてみると,こういう理不尽な風習はあまり手厚い勤務形態にしておくと居心地が良いために長く籍を置く社員が続出して高い年齢給を払わなければならないので会社の経営陣としては高い人件費を抑制するために現場社員の憤懣には見て見ぬふりをし,社員の定着率などクソ食らえと言わんばかりに敢えて違法な勤務形態を維持しているのではないでしょうかね。

by HarryTuttle (2011-01-17 23:54) 

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