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冷えない冷蔵庫(1) [含蓄まがいの無用な知識]

 昨日に続いて本日も暑い。こういう日には冷蔵庫の修理が多いことになっている。
つまらないぼやきだが、冷蔵庫の修繕というのはまあ疲れる。業務用の冷蔵庫がどういう形をしているかご存じだろうか?

 冷凍機は上についている。箱の上に乗る格好である。故障が起きると修理屋はこの上に乗って作業することになる。冷媒が漏れたり、コンプレッサーを交換するときなどは大体2時間強の作業時間となる。
 当然ながら、キッチンという場所は暑い。天井近くの室温はなお暑い。そんなところで2時間強、しゃがんで作業しなければならないのだ。

 実測したわけではないが、以前、あるホテルのキッチンで真夏にコンプレッサーの交換を行ったときのこと、そこは空調の出来が悪くてひどく暑かった。40℃以上は確実にあったと思う。50℃近かったかもしれない。とにかくそれくらい暑かったのだった。しかもそういう場所でガス溶接である。滝のように流れる汗、とはああいうことをいうのだろう。衣類は上も下もぐちょぐちょに濡れた。
 作業を終えて道具を片づけ、車に戻った私は運転席のシートに座るなり意識が飛んだ。数分間、気絶していたのだった。

 もし、このブログを読まれている中に、調理をお仕事にしておられる方がいるとすれば注意して頂きたいことがある。
 あなた達のキッチンにも冷蔵庫はあるだろう。勿論問題なく冷えているのが大多数だろう。しかしである、購入前に冷蔵庫のカタログを精読されたことはあるだろうか?
 冷蔵庫には、適正温度範囲というものがある。結論から言えば、冷蔵庫(冷凍庫も含む)というのは周囲温度が5℃から30℃の範囲内において所定の性能を保証されるものなのである。言い換えると、この温度範囲を外れた環境下では不良原因についてのグレーゾーンが発生することになる。
 実際問題として、ピーク時において室温が30℃以下であるようなキッチンなどありはしない。では何故その環境下で冷蔵庫がふつうに冷えているかと言えば、製品設計時の冗長分、マージンが効いているのと製品個体差上の運がいいからだけでしかない。本来ならばあまり冷えないとか、電気をやたら食うとかの状態があっても100%製造者の責任とは言い切れないグレーゾーンが発生する。(つづく)


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