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ようやくまともな溶接機を買う [便利そうな商売道具]

 苦節5年、やっと当たり前の溶接機を買えた。
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燃焼温度3000℃以上となるとやはり酸素を加えなければならない。ガスの成分を色々工夫しても限度がある。これ迄使っていたのがマップガスという商品名で、アセチレンと遜色ないという触れ込みだった。
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アセチレンを自然燃焼させた場合の燃焼温度2350℃に対してマップガスは2200℃なので大差なく、軽量なため便利との触れ込みだったが使ってみるとやっぱりいまいちだった。
2200℃くらいの温度というのは配管同士の接合には問題ないのだろうが、冷凍機器の膨張弁やコンプレッサーを修理する分には大変苦労が多い。それに燃焼温度が低いという事はそれだけ長時間加熱しなければならないので母材の酸化皮膜層の形成範囲が広がるため、後々障害の原因にもなり得る。

 大体、ハンディトーチの形式で扱いやすいかと言うとそんな事はない。マップガストーチはアメリカ製だ。そして、ボタンを押すと自動点火して手を離すと消える式なのだが、大きさといいボタンの固さといいこれはアメ公の体格、アメ公の握力が基準になっている。
 俺は日本人として体格も握力も格別貧相な部類ではないと思っているがマップガストーチを使ってコンプレッサーの交換作業等をしていると手首の筋がつりそうになる。
 交換用のボンベも重い。日本製ならカセットコンロのガスボンベと同じ作りなので大した事はないがマップガスはご丁寧な事に後半を溶接加工したごつくて重たい物体だ。長時間トーチを当てていなければならないような箇所では重心のバランスが悪いせいもあって両手で持っていないと落っことしそうになるし肘の辺り迄痺れてくる。東洋人というのはやっぱり貧相で非力なのだと毎度痛感する次第で、こんな道具を日常当たり前に使うほど馬力のいい連中と正面きって戦争なんかしたって勝てるわけはない罠、というのが実感。

 最近、マップガスはその成分に、何かは知らないが良からぬものが入っているため製造中止となった。代替品としてアサダはマキシガスという製品を薦めている。こちらの燃焼温度は2100℃で、従来のマップがストーチに取り付けるためには専用のアダプターが必要とのアナウンスだ。
 ボンベが多少軽くなって作業製は幾らかましにはなったが相変わらず今イチの燃焼温度ではやはり物足りないので貧乏自営業としてはここに来てやっと当たり前の溶接機を買い込む決心をするに至った。

 生来の怠け者としては、こうして何か道具を買い込むと早く元を取ろうとして一時的にせっせと働く習性がある。例年通り貧乏な年の瀬なのでそれは一つ、いい効果を生むのかもしれない。
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