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厨房屋的「不都合な真実」(1) [困った業者]

 私を含めて、であるが毎度書くとおり厨房屋の修繕業務という奴には胡散臭いのが多い。最近の事例を一つアップする。

(1)某給食委託業者より俺のところに修理下見の依頼が来た。(かつての、といった方がいいのかも知れないが)厨房機器大手K社と現在は全面的に取引しているのだが、ある修理について提出された事前見積の金額がかなり高額らしく素人目にも不信感が払拭できないとのことだった。

(2)現場に赴き故障品を実地調査する。
製品は業界内大手T社のドアタイプ食器洗浄機だった。しばらく前から少量の水漏れが発生し、徐々に増えつつあるとのこと。
機体内部を調べるとすすぎ用ポンプのケーシングから水漏れが確認できた。メカニカルシールの損傷である。
問題の機体はおよそ10年落ち、施設は老人ホームである。稼動時間から考えればあり得ない話ではない。

ついでに書いておくと、業務用の厨房機器メーカー全てについて言えることだが、食器洗浄機に組み込むポンプを社内で製作できるメーカーというのは一つもない。どのメーカーも必ず既製品のポンプを購入して組み込んでいるだけであって彼らは単に箱を作っているだけである。
 例外はIHI(石川島播磨重工)の上級機種だけで、何と言っても三井グループであるからして、ここは食器洗浄機用に特化されたスペックのポンプを兄弟である東芝のグループ会社に製作して貰っている。

(3)今回のケースではポンプの製造元は岩谷電機製作所という汎用機器メーカーだった。
簡単に手配のつくケースである。日頃材料を購入する住設資材商社に問い合わせをしたところ、札幌に在庫があり、メカニカルシールは定価が¥4000で補助パーツとしてOリングがひとつ、これは定価が¥600で俺の仕切が定価の80%とのこと、作業時間は約2時間半を見込んで修理代金は2万円強となるコースが想定できた。

(4)発注を済ませて一時間も経たないうちに材料屋から携帯に連絡が入った。材料屋が発注してからまもなく、一旦受注したはずの岩谷電機製作所から受注を取り消させてくれとの連絡が来たという。理由を問いただすと回答できないの一点張りだったという。俺には不審な気分が湧き起こってきた。たかが汎用品のポンプの部品ではないか。ましてや修理対象は10年落ちの食器洗浄機だ。一体何をそんなに勿体をつける必要があるか。

 すぐに出来事の大枠は察しがついた。同業者には触って欲しくない人たちがいるのだ。
問題なのはそれが誰かである。K社か、それともT社か・・・・・(次回に続く)

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