SSブログ
便利そうな商売道具 ブログトップ
前の20件 | 次の20件

日立税 [便利そうな商売道具]

 二月初頭というのは例年あるイベントが続く。
まず二月三日,節分の日にはある例会があり,とどのつまり飲み会なのだがその前後にはこれまで何度か書いた通り日立工機の展示会がある。

 例年通り問屋からは動員目標達成のために是非来てくれと釘を刺され,仕事も暇なことだし出かけてみた。
 実はこの問屋には現在二千円くらい買い掛けのツケが残っている。送金手数料をかけて振り込むのもあほらしいので今月の支払でケリを付ける予定だが,そんな背景事情があるので今年は例年にも増して何か買っていってくれ的なプレッシャーがかかった。

 電動工具とか計測器類は欲しいものを見境なしに全部買い込むと間違いなく破産するので、購入前には熟慮を要する。
 だから例年の展示会は毎度,物欲と懐具合との葛藤があって悩ましい。必要最低限の電動工具は既にあるのだから今年は絶対に冷やかしだけで帰るぞと,ゼンマイを巻いていくのだが現実に実機を手に取っていじくり回すと必ず物欲が勝つ。

 今年は木材を扱う場面のことが気になって丸鋸を買った。これまでは仕事仲間から都度都度拝借していたが自前のものを一つ持っても良いかという気になってしまうのが展示会の持つ魔力である。

 
日立電動工具 深切り丸のこ C5MBYA bg9059

日立電動工具 深切り丸のこ C5MBYA bg9059

  • 出版社/メーカー: 日立工機
  • メディア: Tools & Hardware

 

 昨年俺はチップソーを買い込んだ。
記事名;日立工機の展示会;URL:
http://tuttle.blog.so-net.ne.jp/2012-02-02

チップソー一台で金属用と木工用を兼用するのはやってやれなくもないがそれぞれ別に持っていた方がいいというアドバイスは購入の前後,随分多くの方々から頂いた。
 実際使い始めてみると目的に応じて丸刃を取り替えるのが結構面倒なばかりでなく,鉄工用と木工用ではそもそも回転数が違っていて全く別の道具だと実感したのがここ一年ばかりであり,意識に引っかかり続けてはいた。
cd7sa.jpg


 現実問題としては,厨房屋が工事や修理の現場で扱う木材はせいぜい垂木やコンパネくらいであり,選定した機種のようにフッ素コーティングされたベースなどは全くのオーバースペックなのだが値段に負けた。
 カタログ落ちした旧機種を激安販売で一万六千円なり。おまけで丸刃が5枚ついてくる。日立純正でフッ素コーティングされた高級品である。普段であれば丸刃だけ買ってももっと高いので何ともまあ気前のいい話だわいと物欲がかき立てられた。

 実は今年は高圧洗浄機を買い込むつもりで乗り込んだのだが,春頃新製品が出るのでそれまで待った方が得策と日立工機の社員に教えてもらい,今回の購入は見送って予約を済ませた。

 こうして毎年2月に必ず何かしら日立の電動工具を買い込むのが習慣化してみるとまるでその出費は税金のようだと思えるようになって来た。
 俺はそれをてきとうに日立税と名付けた。問屋は俺が修理屋にしてはパーツの加工や製作の作業が多いことを察してそのうち作業場にボール盤を置きませんか。そろそろ導入してもいいでしょう,ボール盤なら絶対日立ですよ。ものが違います。分割支払OKですよ、と悪魔の囁きを吹き込んだ。
1_20101013202559.jpg


 幾ら何でもボール盤はないわw
俺は鍛冶屋をやりたいわけではないのだ。しかし何せ,来年も再来年も俺が余程仕事に困って極貧生活を送るような境遇にならない限り毎年物欲に負けて支払う日立税の引力圏から脱出することは不可能だという困った確信というか諦念というか,そういうものは確かにある。
nice!(1)  コメント(4)  トラックバック(1) 
共通テーマ:仕事

ドライバーの着磁 [便利そうな商売道具]

 昨年,普段使いのドライバーをスイス製のPBに入れ替えてみてから大体一年経った。

記事名:ドライバーを入れ替える URL:http://tuttle.blog.so-net.ne.jp/2011-09-19

一年経っての印象はというと,やっぱり値段だけのことはあるなと認めざるを得ない。
これまで使い続けてきたベッセルのドライバーは大体一年経つとビットが減ってきてカムアウトが出易くなり,二年目あたりでお役御免だったがPBのドライバーには今のところその気配がない。ルーペでビットをまじまじと見ても減っている形跡はなく、まだまだ行けそうな状態だ。
20080711205114_img1_28.jpg

画像は本文とは関係ありません。


 細かいことを言えば果たして貫通ドライバーである必要があったのかについて疑問がある。堅いビスや錆びたビスなどでそれまで使っていたヴェッセルのメガドラであればグリップエンドをぶっ叩いていたはずのところがPBであればボルスターを利用してレンチを欠ける程度でも何とかなる場面が大変多く、結局,買って一年以上経つがケツを叩いたことがない。
 意地の悪い自己観察をすると、俺は貧乏業者なので一本三千円以上もするドライバーをトンカチでぶっ叩くのが忍びないというしみったれた気持ちが働いているのかもしれないが先に書いたようにビットの変形は殆ど発生していないのでやはりドライバーそれ自体の出来がいいのだろう。




 PBに限らず,輸入工具のドライバーを買い込むときに注意しなければならないのはビットが着磁されていないことが出荷時の仕様であることで普段,磁化されたビットを利用してお仕事をしているのであれば着磁器を別途購入しておく必要がある。
 PBについて言えばビットの加工精度が大変高いので国産品のようにドライバーの先端を少しくらいしたに向けてもビスを落とすことはないがそれにもやはり限度はあるし、マイナスねじの場合はやはり保持性が低下するので長年磁化されたドライバーを使うことで習慣がついた俺のような業者はここを何とかしたくなる。

 着磁器というとなんだか物々しく聞こえるが単に筒状だったり溝をきった永久磁石である。
PB純正のものもある。やりたい人がやってくれということだろう。微弱な電流を扱うようなデリケートな電子回路だとビットから出る磁気が悪影響を与える可能性があることと,ステンレス製(SUS 304)や銅製、アルミ製など非磁性体のビスを扱う場合にはマグネタイズする意味がないからだろう。俺の日常はそのような高尚な機器を扱うことがないので暇に任せてやってみようと思い立った。
 暇つぶしに出かけたホームセンターでそれらしきものを発見して買い込む。
51wbWLdeHYL._SL500_AA300_.jpg


Amazon.co.jpでも購入できる。但し,ホームセンターで俺が買った値段より20円高い(我ながらケチ臭い)
http://www.amazon.co.jp/%E3%82%B9%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%A2%E3%82%AD%E3%82%B7%E3%82%B9-three-%E3%83%89%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%90%E3%83%BC%E7%9D%80%E7%A3%81%E5%99%A8-%E3%83%9E%E3%82%B0%E3%83%89%E3%83%A9%E3%83%91%E3%83%AF%E3%83%BC-69-11/dp/B001S7Q7A6/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1353836971&sr=8-1
 筒状のフェライトマグネットを縦に二つ割りにしたものをシリコン製のケースに詰め込んだもので,スリット状の穴にドライバーを差し込んで帯磁させる。
 試してみると面白いように鉄ビスを吸い付け、消磁も簡単にできる。挿入可能なシャンクの軸径は8mmまでということで、プラスドライバーの場合はNo.3くらいまでということになる。俺の場合これ以上のサイズのビスを回すことはないので問題ない。

 というところまで書いて思いあたったのだが,先日記事に取り上げた電磁弁のオープナー,あれも筒状の磁石ではある。ひょっとしてそれを利用してドライバーの帯磁は可能ではなかったかと一旦帯磁させたドライバーを消磁して試してみた。
 磁束密度は問題にならないくらい高いのは間違いないが何と言ってもギャップが大きいので帯磁も心許ない。4x20mmのビスを拾い上げるのがやっとだった。460円なりの買い物にそれなりの意味があったことを確認できた次第。

 現実の作業では非常に狭い場所で作業する場合,帯磁されたドライバーのビットが周辺の磁性体(主に鉄)に反応してふらつくのでこれはこれでストレスになるのだが,場合によって帯磁させたり生じさせたりの選択肢があることは好ましい。
nice!(0)  コメント(6)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

電磁弁オープナー [便利そうな商売道具]

 某リゾート施設は俺の住む土地に於けるバブルの象徴とも言える。
元の勤務先はこの物件で随分と儲けたそうだがそれも今は昔のお話よ。

 俺が元の勤務先に中途入社したとき,既にバブルは弾けた数年後でこのリゾート施設の新規の企画は止まり,施設全体はメンテナンスモードに入っていた。
 それから色々経緯があってこの施設の機器メンテは某支店から俺の住む土地の営業所に移管された。
要するに,メンテで関わるにも面倒臭い出来事が続発して手が取られるし経営元が代わって他の同業者がどんどん刺さり込んでくるしで商売としては出がらしみたいになっちまったからババ抜きよろしく地方営業所に押し付けたということなんじゃないのかと俺は意地の悪い見方をしている。

 俺にとっては好都合な話だが,冷設関係の修理で結構手のかかる障害が近年多発する傾向があり,商売としては大事に行きたいところだ。
冷凍機を撤去する際には以前であれば問答無用で配管をぶった切っていたが現在これをやると犯罪行為で50万以下の罰金が科せられるので(覚え違いかも)やれフロン回収機だ回収ボンベだと余計な金と手間が随分かかる。
冷媒の回収は冷凍機を運転しながら高圧側から液で抜ければ手っ取り早いがコンプレッサーがいかれて運転できない状態だと作業が長時間にわたる。
 加えて配管長が長くなるとか機器が大型化すると配管の液ラインは電磁弁が噛んでいるので尚更時間がかかるので、作業時間の短縮化のためには強制的に電磁弁を開ける必要がある。

 いずれ出番がありそうだなと思い,買っておいた商売道具

フロン回収用 電磁弁オープナー RF4660507

フロン回収用 電磁弁オープナー RF4660507

  • 出版社/メーカー: アサダ
  • メディア:



 レアショートや断線など,電磁弁が動作しない障害の場合に仮処置として強制的に動作させる場合にも役立つ。
 何と言うこともない筒状のマグネットだが最近結構重宝している。勿論冷媒に限らず水,お湯,蒸気など使用範囲は結構広い。
 電磁弁の動作不良が起きている場合,問題点がコイル側にあるのか本体側にあるのかを切り分ける手段としても使えるのは言うまでもない。電磁弁のメーカーによってはコイルを単売しているところもあるのでその場合には使用者の金銭的な負担もちょっとは軽減されるというわけだ。
nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

データベースソフトをやっと活用し始める [便利そうな商売道具]

 風邪をひきかけているらしく調子が悪い。
 午前中は某焼き鳥チェーン店にてホシザキ製のジョッキクーラーの修理。ドライヤーが詰まり気味でキャピラリーが濡れている。、溶接しづらい場所についているので作業は冷凍機を取り外しての二名作業となる模様。掟破りのオーバーチャージで冷え具合は何とか誤摩化し,応急処置とする。

 午後からの予定は日延べとなり,俺は急速にやる気をなくした。
自宅でウダウダと修繕の報告書やら見積書やら,補修パーツの手配やら資料の取り寄せをしながら過ごす。実に全く,おれはこのデスクワークというのが死ぬほど嫌いだ。

 デスクワークということはメールやファクシミリをどんどん使う作業な訳で,メールはともかくファクシミリの番号は全部を暗記し切れているわけではないので住所録を繰りながらの手動送信となる。
 何件も送信しているうちに,いつまでも手書きの住所録を使い続けることに疑問を持つようになった。現在使っている住所録は俺が会社員だった頃,12年くらい前に部下の事務員に作ってもらったものに加筆しながら使い続けているもので、郵便番号が7桁に変わったことで住所欄はスペースを余計に取られるようになったしメールアドレスの記入欄がないので結構不便を感じるのは確かだ。この辺は時代の流れと言うべきか。

 かねてから手をつけようかとしていたコンピューター上での住所録作成に手を付けることにした。せっかく以前買い込んだアプリがあるのだから活用しない手はない。
  
 
FileMaker Pro 10

FileMaker Pro 10

  • 出版社/メーカー: ファイルメーカー
  • メディア: CD-ROM



 ファイルメーカーも現在はVer.12まで進んだが俺の手持ちは古いVer.10のまんまだ。正直なところ,買うだけ買ってさっぱり使いこなせていないアプリだ。俺にとっては安くないパッケージだったのでどんどん活用したいところだが正直なところ,俺程度の仕事で何かのデータの集計を行うのは大概Excel程度で用が足りてしまうのが実情なのでこれまで殆ど出番がなかった。
 
 付属のテンプレート中にある住所録は大変優れたもので,メールソフトと連動する機能が埋め込まれていたりするのは大変有り難い。からのデータベースを自分で一から設計してもどうやったらこういう機能を持たせられるのか俺にはさっぱりわからないので最初から出来上がっているフォーマットは大いに助かる。
 使いこなしは始まったばかりだが計算機能が充実しており,見積書の作成もできそうだ。新しいバージョンではグラフ機能が追加されて表計算ソフトに引けを取らないくらいの出来らしく,そうなると俺が馬鹿の一つ覚えのようにあれこれワークシートをこしらえるExcelに取って代わるくらいの守備範囲となる。

 それはそうと,手書きの住所録を見い見いデータベースの入力をする作業は大変面白くなく,やけにくたびれる。こういうバイトの募集を以前何かで見かけたことがあるが,募集した側の心情は察しがつく。出来れば俺もバイトを雇ってファイルメーカー版の住所録を完成させたいところだが金がないので仕方なく自分でこうして暇を見つけてやらなければならん。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

リチャージブルバッテリーが増えてくる件 [便利そうな商売道具]

 何分,エコなご時世なので俺も自分の商売道具のことは色々と思案する。
考えてみると,仕事の上で乾電池は常につきまとう。ここで乾電池を使う道具を一つ一つ挙げつらうことはしないが、現場で何かの電池切れによって往生した記憶など沢山あり過ぎて殊更話題にする気にもならないくらいだ。

 消耗した乾電池はその辺に捨てていいものではなく、始末に手がかかる。
面倒臭いのでいっそ,手持ちの道具類に使う電池は全部充電式にしてしまえと思い立ったのが3ヶ月くらい前だ。きっかけになったのはデジカメの電池で,以後,いろんなことに充電式を取り込むようになった。

 これまでアルカリ電池をしょっちゅう買い込んできた材料屋のフロントは俺のこういう傾向をあまり快く思わないらしく,値段は少しまけるから在庫品の電池を買ってくれと時たま言ってくるが,考えてみれば電池には自然放電がつきもので,要するに生ものだ。在庫をさっさと掃かせたいのはわかる気はする。

 電池の開発というのは近年随分目覚ましい。これは電動工具を扱っていて日頃から抱く感想だ。今ではメモリー効果が働いてちょっと使っただけですぐにへばってしまうバッテリーを仕事の上ではなかなか見かけなくなったし、何よりも電流容量の増大が目覚ましい。
 充電式乾電池でいうと単三サイズのものは電流出力を重視したものと繰り返し充電の耐久性を重視したものというバリエーションがあり,用途に応じて選択肢が生まれている。

 単三や単四といったサイズのことはさておき,俺の場合はDC9Vの乾電池を使う場面が結構ある。
images.jpg

 この形式の充電式乾電池が売っていないものかとあちこち眺めて歩いたことがあるが,俺の探し方が不真面目なのと住んでいる土地が田舎なのでなかなか手に入れることが出来ず,DC9Vは電圧が落ちるたんびに近くのコンビニに駆け込んで用を済ませていた。
 
 余談だが,DC9V電池について俺のような商売よりも切実に欲求を募らせていた人達がいることを最近知った。それは楽器のプレイヤーである。ギターのエフェクターなどのエネルギー源はDC9V乾電池であって,近年,こんな製品があるのだそうだ。



SANYO eneloop music booster DC9V音楽用バッテリー [KBC-9VS] KBC-9VS

SANYO eneloop music booster DC9V音楽用バッテリー [KBC-9VS] KBC-9VS

  • 出版社/メーカー: 三洋電機
  • メディア: エレクトロニクス



URL:http://panasonic.net/energy/eneloop/jp/lineup/musicbooster/

 俺のような商売以上にいきなりの電池切れが死活問題の方々だ。大変素晴らしい特性だが楽器用に特化されており,一般用途は想定されていないらしいところは残念。
 DC9V乾電池の場合は充電器の選定にも困る。良く見かけるのは万能選手風のでかいものでどんな乾電池でもOKという仕様だが既に単3や単4用の充電器を持つ人にとっては重複する機能に対して出費しなければならないことになる。
 あれこれ探していると東芝製で安い専用充電器があることを発見した。

東芝 6P形専用充電器充電式 IMPULSE TNHC-622SC

東芝 6P形専用充電器充電式 IMPULSE TNHC-622SC

  • 出版社/メーカー: 東芝
  • メディア: エレクトロニクス



 6P型の充電器で満充電となって自動で終了するのはこの機種だけらしい。しかも安い。
考えてみると6P型の電池は寿命が実に短い上に高価なので俺は迷わず買い込むことにした。ここで材料の問屋は更に渋い顔つきとなる。
nice!(0)  コメント(3)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

ステンコロリンの驚異的な効能 [便利そうな商売道具]

 本日夕方からのメニューは市内某ホテルのチャイニーズレストランで食器戸棚の加工である。
img59772024.jpg


元々ついていた(フランジ溶接)アジャスト脚を切断し,キャスターのついたアングルフレームに乗っけて可動式のキャビネットとする加工だ。メンツは元の勤務先の所長殿と俺との二名。
 アングルフレームに乗っかる箱部分(戸棚本体)はずれ止めのために下のはめ込み部分を数カ所ビス固定することにした。

 アングルフレームと戸棚本体をビスで連結するためにはやはりいきなりピアスビスをたて込むなどという虫のいい話は通じないので下穴を開けなければならない。ここで俺はこないだ買い込んできた切削補助剤を持ち出した。商品名は『ステンコロリン』という、大変ふざけたネーミングのブツだ。それを手渡された所長殿は怪訝そうな面持ちでスプレー缶をしげしげと眺めた。

 もう一度書く。『ステンコロリン』だ。本当にふざけた商品名ではないか。スプレー缶のラベルを見ると『ステンレスが豆腐になりました』と来たもんだ。また,ラベルには『バサラ製品』とも書いてある。バサラとは一体何を意味しているのかさっぱり見当がつかない,何のこっちゃ。切削補助のためのタッピングオイルはこれまで幾つか使ってみたことがあるが,正直言ってどれもドリルの刃が少し長持ちするもんだな,という程度の使用感であって格別有り難いものだと思えたことはない。幾らなんでも豆腐はないだろう、そりゃ言い過ぎってものだ。こんなものが本当に役に立つのか。何かの冗談ではないのか。

monotaro_5828042.jpg


 この商品を手にするに至った経緯を書いておく。
以前,某病院でのシンク修理の際に若い衆に俺の虎の子のドリル刃をさんざっぱらへし折られた,というのがその発端である。

題名:あるとき気づいた作業従事者の傾向
URL:http://tuttle.blog.so-net.ne.jp/2012-03-08

 元の勤務先では折損分を弁償してくれるとのことだったので懐を痛める心配のないこの俺は意気揚々といつもの機械材料問屋へ向かった。
 コバルトハイス、チタンコーティングの錐先が欲しいとフロントで頼むと今は在庫がないとあっさり言われた。通常買っている神戸製鋼製のKMC2を持ち出してきてこれでいいでしょうとにべもない。
 せっかく会社の金で買い物をするのだからこんなところでケチる気は全然ない俺が,それはそれで必要だが俺はもっと固いやつが欲しいのだと言うと持ち出してきたのがこのステンコロリンというわけだ。『これでバッチリですよ』問屋の専務殿は自信満々に切り出してきた。『騙されたと思って使ってみてくださいよ。高い錐先なんてもう意味ないですから』

 半信半疑のまま俺はステンコロリンを受け取った。(この商品名を一度タイピングするたんびに俺は軽い脱力感を覚える)それで,自分のところの作業場で廃材相手に試してみたところ,驚異的な効果が認められたので今回の実戦投入となった次第である。

 「こりゃ凄い!」と所長殿はぶったまげた。錐先に一滴垂らすだけでステンレスアングルが嘘みたいにサクサクと切れる。さすがに豆腐相手とまではいかないまでもステンレスが鉄を相手にしている時と同じかそれ以上に楽々と切削できる。どんな理屈でこんなご利益が出ているんだか知らないが何せ,多少なまくらな錐先でもバスバスと食いついていくし,ボール盤で穴開けしている時みたいなコイル状の切り粉がムリムリと出てくる。ハンドドリルではよっぽど条件が揃わないとお目にかかれない切れ方だ。

 錐先に優しい,という効能は同時にワークに与えるダメージの小ささでもある。今まで切削面をチンチンに熱くしながら悪戦苦闘して穴明けをしていたときにはお約束のようについて回っていたワークののかえりやバリが殆ど無視できるくらいにしか生じない。穴明け後にサンダーでこれらを削る手間から解放されるという副次的なメリットも生まれる。

 俺はタップやダイスの目立てにも使っているがその効果たるや,嘘みたいに素晴らしい。同業者諸兄よ,これは本当に絶大なる威力のある優れものだ。ステンレス相手に切削作業が多く,本製品を未経験の方は是非試してみて頂きたい。本当に嘘みたいにさくさく切れる。

製造元URL:http://www.r-got.com/cgi-bin/r-got/siteup.cgi?category=3&page=1

 店頭で商品名を口にするのはこっ恥ずかしいというナイーブな御仁はAmazon.comでも買えますぜ。
(STRAIGHT/ストレート) ステンコロリン 赤 330ml 36-330

(STRAIGHT/ストレート) ステンコロリン 赤 330ml 36-330

  • 出版社/メーカー: (TOOL COMPANY STRAIGHT) ツールカンパニーストレート
  • メディア: その他


嘘は言わない。騙されたと思って,是非。
nice!(0)  コメント(3)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

代用品のアナログテスター [便利そうな商売道具]

リード線の被覆がヤバくなりかけていたテスターを誤摩化しながら使っているうちにとうとうショートさせて爆裂現象となったのが昨日のこと。

 http://tuttle.blog.so-net.ne.jp/2012-04-04

テスターなしでは商売が成り立たないのでお仕事の合間に電材の問屋へと出向いた。
考えてみると細かなハンドツールはもう道具箱が3、4セットできるくらい作業場に溜まっているがテスターは一個きりしか持っていない。

 イカれたテスターは会社勤めの頃から通算して10年近く使い続けている。大体3年くらいで更新しており昨日ぶっ壊したものは3台目だ。
 問屋で後釜を物色したが俺のお目当てのモデルはあいにく在庫切れで入荷の見通しが立たないとのことだった。後釜を思案したが考えがまとまらず,とりあえず何でもいいから安物を一台買うことにした。

 新製品でちょっと気になるものがフロントのカウンターにあったがクランプメーターは既に幾つか持っているのでこれは我慢する。

http://www.kew-ltd.co.jp/jp/products/clampmeters/2200.html

 考えてみると,抵抗と電圧レンジを持ったクランプメーターというのはなかなか気が利いている。

本日のお買い物はしばらくぶりのアナログテスターで主役が届くまでのつなぎといったところ。何しろ安いのですぐに転がった。

http://www.amazon.co.jp/%E3%83%87%E3%83%B3%E3%82%B5%E3%83%B3-%E3%82%A2%E3%83%8A%E3%83%AD%E3%82%B0%E3%83%86%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC-DAM-500/dp/B002SONREW

dam500.jpg


 こうして見るとネット通販というのも大してお買い得ではない場合もあるようで俺の購入価格は二千円を優に下回っている。
値段が値段なだけに貧相なスペックだが外形が小さいのでツールバッグのポケットにすっぽり入るところは都合がいい。

 しばらくぶりのアナログテスターだが取り扱いの注意点を昔に戻って頭に刷り込んでいる。使い終わった後は必ず電圧レンジの高いポジションにロータリースイッチを戻しておくことを習慣づける,とか。

 後釜を手に入れるまでの短い期間だが,しばらく以前を懐かしみながらアナログテスターでのお仕事となる。
nice!(0)  コメント(4)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

ラチェット式のビットドライバーRDS32 [便利そうな商売道具]

 寄る年波とはこういうことで,ここ数年で道具袋の重量が段々負担に思えてきた。

 先日,某病院で修理作業の際に立ち会った施設課長殿は何気に俺のツールバッグを持ち,最初にあんたと会った頃は確かこれくらいの目方の道具箱を軽々とぶら下げて来ていたよなあ,今じゃあショルダーベルトのご厄介か,馬力が落ちたよな,お互いに,と苦笑いした。
bst14_01.jpg


いかにも俺は坂道を転げ落ちるようにしてパワーダウンの進行中だ。
それで昨年来,ガタの来始めたこの身体を道具で助けられはしないかと,ああでもないこうでもない唸りながら携行する道具を見直している最中なのだが。

 何と言っても昨年痛めた手首のダメージが大きい。両手首の腱鞘炎は持病だが今回ばかりはかなり無茶をしたせいもあって右手首の違和感が取りきれない。何をやってもさっぱり効果がない。
 ガチガチに締まったビスを緩める際に「パキーン」と音を立てて緩む瞬間が一番怖い。きっとそのとき手首には物凄い負担がかかっているはずではなかろうか。

 ついでに思い直してみると,ここ数年は扱うビスの種類が増えて来てこれまた頭痛の種だ。ビスの種類が増えるということは用意するドライバーの種類も増えるわけで,結果として道具箱は重くなり,俺は更にくたびれる。
 昨年買い込んだFACOMのツールセットR2nanoは結構重宝していて,各種ビットを付け替えての作業は結構効率が良い。
600x450-2010060400002.jpg 


 手にするまではビットのつけかえ式なんてどうせあちこちガタついてロクなものじゃないだろうとタカをくくっていたが案外馬鹿にならない。R2nanoとプライヤー類だけで作業が終わってしまう場合も珍しくない。
 R2nanoの惜しいと思える点はドライバーハンドルが小さいことで,セットの内容を考えれば仕方がないと割り切るしかない。それに国内製のソケットレンチセットについてくるドライバーハンドルに比べればずっとに握り易く力も入れ易いのでこれはこれで良しとしなければならない。

 別の機会に書こうと思うがある時,ドイツ製Weraのプラスビットを遊び半分で取付けてみたときにその喰いつきの良さに仰天した。
 シャンクの部分にガタがあるため使用感が今一という宿命的な欠点はあるが,先端が減ってきてもビットを交換するだけで新品同様というのは経済的で大変有り難い。自分に合いそうなビットをあれこれ試してみるにしても何百円かの出費で済むところも貧乏人向けのツールではある。
 
 どうせビット交換式にするのならいっそのことラチェットドライバーはどうかと思いついた。手首に爆弾を抱えた俺のような身の上にとっては助かる機能かもしれない。この仕事を始めてこのかた30年近く,俺はこの形式をどこかで内心小馬鹿にしていたところがある。ホームセンターみたいなところで陳列されている幾つかの品物を触りに行くと,機能上仕方がないのだろうがどれもグリップがでかくて重い。
 やっぱりロクなものはないわ,と,諦めがついてから幾らも経たないうちに普段出入りする機械材料問屋のフロントにちょっと目を引くケースがあった。

cocoterrace_rds32.jpg
 
 昨年11月の末頃に発売されたトネ(前田金属工業)の新製品だと言う。45ギヤのラチェットドライバーでさすがにTONEが作るとホームセンターで売っている聞いたこともないようなメーカーの粗悪品とは大違いの質感である。
 シャンクが固定式のドライバーは昨年PBの製品に入れ替えてみて好印象を持っているのでビットドライバーもと考えていたが如何せん値段が高いしギヤの山数が24山で粗い。ここだけ見るとそれこそホームセンターで投げ売りしている安物と変わらないスペックだ。どうしたものかと思案していたところにこの出会いだ。

 問屋のフロントでRDS32の現物をしげしげと眺めていると専務さんがニコニコしながら近寄って来た。このセットは今年始めからずっとディスプレイされているのだが一向に売れた形跡がない。きっと俺と同じようにビット交換式だとかラチェット機能付きのドライバーを敬遠する人が多いからなのではないか。
 専務さんは俺の物欲を透視する能力があるようだ。
ケースの蓋を閉じて紙箱に納めると俺の方に突き出して寄越す。いやいやいやいやちょっと待て,俺は先月買ったメタルソーの買い掛けがまだそっくり残っているので今はこういう買い物をするわけにはいかんのだと自分を制した。

http://tuttle.blog.so-net.ne.jp/2012-02-02

 「いいからいいから持ってきなって。支払いは待つからさ。どうせそのうち買うんだって顔に書いてあるよ」という殺し文句に俺は簡単に転がった。
 ねぐらに持ち帰ってケースを開け、現物を取り出してあれこれ弄りまくる。以下、第一印象を断片的に列記する。
グリップは全体に大づくりで、俺の手のひらのサイズだとギリギリ許容値の印象だ。これ以上太いと力の入り具合が今一だろうと思う。
断面形状はシャンク近くで真円、グリップエンドに近づくに従って楕円というよりも長円に変形していく。この長円形という断面形状がかなり太いグリップでも力が入りやすい理由だろう。
ラチェットギヤを組み込むと宿命的に重量も増大する。このドライバーも結構重いが重量バランスが良く長時間使用による疲労はすくなさそうだ。

 売り物はロックボタン操作によってグリップ形状がストレートタイプとピストルグリップに切り替えられる機構だが、ホームセンターで投げ売りされる安物とは大違いで剛性、精度ともにかなりのものでガタの出方が全然別物だ。
 俺がこのドライバーに目を付けたのもこの機能であって、手首に爆弾を抱える身の上としては緩める動作の時にピストルグリップとして使用すれば高トルクを楽にかけられて助かるのではないかという目算を立てているわけだ。
 また、俺は早回しの時についついシャンク握って回す癖があるので、このセットについているローレットを刻んだ太めのシャンクは相性が良さそうだ。この辺の使用感は実戦使用してみないと断定できないところもある。

 もう一つのグリップであるスタビードライバーだが握った感触はこれまで使ってみたスタビードライバーの全てを通じて最高のものだ。短いために力がかけにくく高トルク作業には本来的に不向きだがこれまた太めのグリップなので握力が伝わりやすい。
 但し、こちらも全体に大づくりなのでビットを取り付けた時の全体長は固定シャンク50mmのスタビードライバーよりも少し長くなるが実用上明らかな不具合が生じるほどの差ではない。

 ビットの固定方法はどちらもマグネットであり、ライトで中を照らしてみる限りネオジウム磁石のようで吸着力は物凄い。強力すぎてホルダーに一旦差し込んだビットを抜き出す時には指が痛くなるくらいだ。
 このため、差し替え式のシャンクにはホルダー後部にビットを外すためのプッシュピンがついている。スタビードライバーにはこの機能がないのでビット交換時にはプライヤーなどで毎度引っこ抜く作業がついて回るかもしれない。

 グリップの仕上げや回転方向の切り替えダイヤルなど細部を見ているとFACOMのラチェットドライバーに類似した考え方が随所に見受けられる。グリップ後端に予備のビットを収納しておく脱着式のホルダーを組み込む構造も似ている。

 絶縁工具やファストアクションレンチなど、TONEはFACOMの製品を自社のカタログに堂々と掲載しているくらいだから企業同士で何かしらの協力関係があるのかもしれない。
 同じ自動車工具でもKTCにくらべてTONEは質実剛健風というか悪く言えば少々野暮ったい印象がこれまで俺にはどうしてもあった。偏見なのだろうがKTCといえば乗用車をイメージするのだがTONEというのはトラックだとかブルドーザーやショベルカーみたいな重機類を連想しがちだ。
 そういうメーカーがFACOMとの提携関係でもあってのことなのだろうがここしばらくリリースされる製品はだんだん洗練された造りに変化しつつあるように見える。 
nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(1) 
共通テーマ:仕事

ドリルドクターを買い込む [便利そうな商売道具]

 金がないのは毎度の事だが,小金があればあったで道具貧乏なのだから俺の生活自体は似たようなもんだ。

 しょうもない道具購入もそろそろ一区切りつけておきたい。
何を買い込もうかと色々思案した結果,ドリル刃の研磨機に決めた。

予想できた事ではあるが,仕入れ先の機械材料屋は俺の問い合わせにこれ以上はないというくらいの渋面で答えてきた。
 俺が日常使うドリル刃は神戸製鋼製のKMC2というステンレス用のもので、鍛冶屋や板金屋界隈では恐らくこれが標準だと思う。
 『うちが一番安いはずなんですけどねえ』と問屋が唸った。どんどん新品を買ってくれという事なのだろうが俺は貧乏なのだ。鈍ってしまったからといって毎度キリ(ドリル刃の事)をぶん投げていたのでは勿体ないし8mmとか10mm位の太さになると捨てるには忍びない。

 「そんなの,作っているっていったらリョービくらいかなあ」と問屋はカタログを持ち出してきた。俺の関係する業界界隈ではリョービイコール三流メーカーで大変イメージが悪い。見るからに使いにくそうだし,そんなもので研いだってどうせすぐに切れなくなるに決まってるんだからうちから新品のKMC2を買い続けてくれよ,という方向に落ち着けたいのだな。

 ネットであれこれ調べてみるとドリルドクターという製品がある事を知った。

URL:http://www.drilldoctor.com/

DIYも販売対象に入っているのだろうが実売価格はリョービよりも更に安い。海外で暮らした事はないので事情はわからないが米国では電動工具というのは一家に一台的な売れ方をしているからこういう商品も出てくるのだろうと想像している。

 渋る問屋に食い下がり一台取り寄せてもらった。実売価格は2万円強で本当に安い。これで本当にちゃんと研げるのかと心配したが駄目なら駄目で諦めのつく金額ではある。



 実際に買い込んで色々いじくってみると,センター出しにちょっとしたコツが要る以外には至って簡単に研磨が出来る。
 
 




研いでみたキリを使って俺は結構いい買い物をしたな,と喜んでいる。まるっきり新品の状態とは言わないが切れ味はかなりいい。エコなご時世でもあるのだからこれは諸兄にもおすすめ。神戸製鋼には申し訳ないけどな。

nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

今更ながらPLC勉強中 [便利そうな商売道具]

仕事は暇だ。
こんなザマでは再来月の暮らしぶりが案じられる。困ったものだ。

暇なら暇で,せめていずれ起こるかもしれない出来事に備えて勉強でもしておこうかと思い,実務書を引っ張り出して読みふけるのが最近数日である。


ゼロからはじめるシーケンスプログラム

ゼロからはじめるシーケンスプログラム

  • 作者: 熊谷 英樹
  • 出版社/メーカー: 日刊工業新聞社
  • 発売日: 2006/06
  • メディア: 単行本





 かねがね,PLCというやつに目を付けていた。Programmable Logic Controllerを略したもので,要するにリレーで構成する制御回路をソフトウェアで行う部材である。
CP1H-CPU400x400.jpg

画像は本文とは関係ありません

俗に『シーケンサー』と呼ばれるがこれは三菱電機の登録商標であるらしい。
制御の系統にプリント基板が組み込まれるようになってからの功罪は相半ばしている。
故障があった際,不良箇所の特定がヤマ勘でも的中する確率が上がった,限られたスペースに多くの機能を持たせる事が出来るようになった,修繕の作業で半田ごてを持ち出す機会が減ったので作業時間が短縮できる,といったところだが、これらは反面,制御回路の配線図をまともに読みこなせない,読もうとしない丸暗記頼りの横着なサービスマンを沢山生み出したり、初期訪問時に於いて応急処置で切り抜ける可能性を閉じてしまったなどのマイナス面をも生んだ。

 使用者の方々にとって,老朽化した機材の修理で訪問したサービスマンにリプレースを提案されて煩悶するのは『基盤がいかれていてもう当社にはパーツストックがないので補修が効かない』と聞かされた時ではないかと思う。実際これは修理屋にとっての殺し文句であって俺自身,そういう場面は何度も経験してきた。
 モーターだ,ヒーターだ,タイマーだといった個別のパーツであれば何とかせいとネジを巻く使用者も,こと基盤となると不思議なほど素直に俺の言い分を飲んだ。制御用の基盤というのは全てカスタムパーツであって同一品は機材の製造元でないと持っていないし,まあ何とも精密にして神秘的な物体に見えるらしい。そう見えるのをいいことに原因の特定を面倒くさがるハンチクな修理屋が基盤がどうのこうのとてきとうなことを言って後から嘘が露見して大恥をかくという悲喜劇も当然多い。

 野良犬稼業のこの俺が,PLCの活用に取り組むことの意義はこういうところにあって、補修パーツである基盤が調達できないから機材をリプレースすることを検討しなければならない使用者にとっての延命措置となり得るからだ。同時にそれは当然ながら俺にとっては結構いい商売ネタになるという皮算用。
nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

手回しLEDライト [便利そうな商売道具]

 薄暗いところに頭を突っ込んで作業するのは毎度の事なので修理屋稼業にはハンディライトが欠かせない。

『欠かせない』などと書きはしたが本当に使い物になるな,と思えたのかのMAG-LITEが出回り始めてからで,それ以前の豆球が点灯する懐中電灯はでかい,重い,暗い,電池は持たないではっきりいって使えないものばっかりだった。

 俺が使っていたのは小振りなmini-MAGLITE 2AA という型式で,単3電池を2本使うものだ。
071017a.jpg


 随分助かるようにはなったが,マーフィーの法則とでもいうのか作業時には毎度,肝心なタイミングでランプのフィラメントが切れる,電池の電圧が下がって暗くなる。
 そして,使っていた方ならきっと心当たりがおありだろう。交換用のランプをパックのシュリンクを剥いて取出すときに勢い余って,或いは手を滑らせてランプを落っことす。豆粒よりも小さいランプだ。おまけに大体,暗いところだからライトが必要で取出していたのだから落っことしたランプを探すために鼻が床に擦るくらいくっつけて、目を皿のようにして凝視しながら芋虫みたいに床を這いずり回って探しまわるが暗くてわからず,結局諦める。

 そんなわけで,LEDライトが出てきたときには飛びついた。電池の持ちについて心配事はついて回るがランプが切れる懸念からは解放されるわけだ。
 こうしてマグライトは俺の道具鞄からお払い箱となり、LEDライトが取って代わったが最近,おなじLEDライトでも手回し発電機を内蔵したものが手に入ったので一時的にスイッチして使ってみている。
同じものがネット上の画像で見つかったので貼付けておく。
makoto1007_light-m001.jpg

結構使えるのだな,これが。結構明るいし,内蔵電池の持ちも思ったよりはいい。そうそうバカにしたものでもない。何より有り難かったのはこれがタダで手に入ったって事だ。年が明けてから散髪にいった行きつけの床屋で景品としてもらったのだ。
 
nice!(0)  コメント(3)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

X-Driveってそんなにいいものなのか?(モンキーレンチ考 その1) [便利そうな商売道具]

 設備屋稼業にとってレンチと言えばまずモンキーレンチではないか。メガネだのソケットだのというレンチ類は後回しだろう。この商売は何というか,いろんな意味で粗いところがある。ネジに接する作法は,例えば自動車整備のような職種の方々よりも粗く,荒い。いいも悪いもなく、とにかくそういう商売なのだ。
 俺の利用する住設資材問屋が言うにはここ2年くらいはパイプレンチの販売量がめっきり落ちてきているのだそうで,こうなってくるとますますもってレンチといえばモンキーだろう。何だかんだ言って厨房屋の作業のうち、手に持っている時間のかなりの割合はドライバーとモンキーだと思っている。

21DDXD2um8L._SL500_AA300_.jpg


 6月に手首の筋を痛めて以来,歳も歳なので楽のできそうな作業環境を整えておこうという気になり,たまたま小金があったので幾つかの商売道具を見直す事になった。
乗り込み用の手持ち道具でかねがね気になっていたのがモンキーレンチだ。
 モンキーはかれこれ20年くらいにわたってトップ工業のハイパーレンチを愛用し続けてきた。

URL:http://www.toptools.co.jp/tools/wrenches/173.html
P00010038-00.jpg

 道具フェチというわけでもないが,モンキーの元祖であるバーコの製品を含めても俺はハイパーレンチを初めて手にして以来他の製品に目移りした事がない。その経緯やら何やらについて書き始めるのは別の機会に譲るとして,いかにお気に入りのモンキーとは言え,どうもその重量がだんだん気になり始めてきた昨今だったというわけなのだな。

 それで何かいい後釜はないものかとあれこれ物色しているうちにロブテックスのモンキーレンチが目についた。商品名はハイブリットレンチといってグリップ部分を肉抜きしたうえに上下のジョーを削った軽量モデルだ。
 しばらく前に同じ修理現場に居合わせたホシザキのサービスマンが使っているのを見て以来,軽そうなフォルムが気になってはいたが、ハイパーレンチのバックラッシュの少なさには未練があったので,結局乗り換えるには至らずにいた。
 ところがそのうちX-Driveなる機構をもった新製品がいつの間にかリリースされていた事を知り俺はこれに注目した。

http://www.lobtex.co.jp/products/sagyo/um_xd/index.html
2414.jpg

 ジョーの根元の形状に工夫があり,ナットの角に当たる部分に凹みがあるのと通常2面のところを3面でコンタクトする事になるのでナット側から見て応力の分散が一カ所増えて,なめにくい事になるというのがウリだ。手首やら肘やらにいい加減ガタが来ていた俺はこれぞ新世代のモンキーだわいと迷わずに飛びつき、150mmから300mmまでの4サイズを一遍に買い込んだ。

 面白半分にそれまで使っていたハイパーレンチの同じく150mmから300mmまで4サイズの合計重量を比較してみると約450gくらいX-Driveは軽かった。これは大体,ハイパーレンチでいうと250mmのモンキー一本分の重量である。
 たかが450gというなかれ。道具箱に詰め込んで担いでみると確かにその差は実感できた。これで道具箱も少しは軽くなって楽ができるわいと俺は喜んだのが8月頃だったが実は現在,X-Driveは修理用の工具としては退役が決定済みだ。残念ながらこの買い物は失敗だった。
 
 続けていくと長いテキストになりそうなので,その問題点については次の機会に。
nice!(1)  コメント(1)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

ツールバッグを新調 [便利そうな商売道具]

 日頃持ち歩く道具箱には長い事無頓着だった。
3,4年前くらいから作業中に道具箱の中をガチャガチャとかき回して道具を探すのはタイムロスではないかと気になり始め,あれこれ物色し始めると結構奥が深いものである事に気づいた。

 長い事使い続けてきたのはよくあるスチール製の道具箱だ。
H551540A.jpg
(画像は本文とは関係ありません)

 何の疑問もなく使い続けていたが,徒歩で移動する距離の長い仕事先ではハンドルが手に食い込んで痛いし,肩への負担が大きい。また,小さな道具が底に沈み込んでしまうので作業時には先に書いたようなタイムロスが結構馬鹿にならない。加えて,厨房屋としては濡れた床に道具箱を置く事が多いので錆びて底が抜けてしまうので意外と耐久性はない。

 キャンバス製のツールバッグでショルダーベルトのついたものをとりあえず使おうと思い,3年くらい前から岡持みたいな道具鞄に切り替えた。
H556650.jpg
 移動には楽だし作業効率もいいが,水濡れに関しては鉄板製の道具箱に輪をかけて耐久性がなく、1,2年で生地はボロボロになり穴が明いたりポケットがすり切れたりする。どうせ長持ちしないのだから安物でいいと割り切ってここ3,4年の間に三つくらい買い替えた。最近まで使っていたのはアイリスオーヤマ製の安物で,二千円くらいで買えた。

 話はそれるが,貧乏自営業にとってアイリスオーヤマはなかなか心強い味方だ。
http://www.irisplaza.co.jp/Index.asp?KB=KAISO&CID=230

 ぼろくそになったツールバッグは普段使わない道具や材料入れという第二の用途があるのだが幾らあっても使い道があるというほど俺の作業場には道具や材料が溢れ帰っているわけではないし、おかもちタイプも使っていれば色々注文をつけたいところが出て来る。
 ショルダーベルトがあるのはいいが幅が狭いので担いでいて肩に食い込むとか,雨天の屋外では徒歩で移動するときに道具が濡れて錆びるとか,すぐに型くずれが出て使いにくくなるとか,まあ贅沢を言い始めるときりがないのだが。
 
 ここしばらくは手持ち道具を以前よりもちょっと高価なものに入れ替えつつあるので濡れて錆びるというのはやはり気になるし、二千円で買えるのはいいが一年しか使えない鞄がはたして経済的なのかという疑問も出てきたのでもう少しマシなバッグはないものかと物色し始めた結果,FACOMのバッグに落ち着いた。
bst14_01.jpg

買ったところはここ
http://www.haratool.jp/SHOP/152010-FABST14.html?prd=google_ps&bid=56000000

 値段が値段だけあってさすがに二千円の安物とは使い勝手が違う。ショルダーベルトの造りは全く別物で,合計の重量15kg以上の荷物を担ぐからにはこれくらいの造作でなくてはと思わせる。
 フラップ状のカバーは取り外しは効かないが普段は丸めておけば使い勝手に違和感はない。収納量はこれまで使っていた安物よりも少し少なく,道具の出し入れは窮屈だが慣れれば何とかなる範疇のものだ。大体,必要以上にでかい道具箱にはついつい不要なものまで詰め込んで重くする悪癖が俺にはあるのでこれが妥当な収納量なのだと無理矢理納得する事にした。

 鞄一つで随分作業環境は変わるものだと実は少し嬉しい気分でもあるのだが,色が色だけにどうもお仕事っぽくなく見えるらしい。確かに随分派手で人目を引く。
 元の勤務先の後任からは修理専用の道具箱として使い,施工現場にはそれ用にもっと安っぽい道具箱を用意するのがいいのではと提案された。こんな目立つものを現場に持ち込んだら,恐らく目を離した隙に道具箱ごと一発でかっぱらわれるに違いないというのが彼の意見である。

2011.10.9の追記
 動画のリンンクを貼付け

nice!(0)  コメント(8)  トラックバック(1) 
共通テーマ:仕事

ドライバーを入れ替える [便利そうな商売道具]

 最近,ドライバーの類いをPBの製品に替えた。
俺の修理屋稼業も気づいてみれば20数年が経った。そろそろそういう道具を持ってもいいのじゃないかと自己満足風に思い込むようになった。

 俺の住んでいる田舎町では店頭で買えるものではない。現物を見もしないで一本三千円以上もするドライバーを何本も買い込むのは貧乏稼業としては迷うところだがたまたま瞬間風速で小金が手元にあったので注文した。
20080711205114_img1_28.jpg

 所詮道具なのだから使ってなんぼであって、磨いて飾っていたのでは買った意味がない。グリップが油でベタベタになるのも構わずにガンガン使いまくっているが,何でもビットの精度は1/100mmオーダーの誤差で製作されているのだそうで,さすがに錆び付いたビスを緩めるときにトンカチでバンバンひっぱたくのは少々忍びない。これは貧乏稼業の本音である。

 使用感は文句なしに素晴らしい。自分の修理の腕が少し上がったような錯覚を抱くほどだ。固いビスを回す時の力の入れ易さと緩いビスの早回しのし易さが両立するのは珍しいし、何と言っても重量のバランスが良いので長時間使用していても疲れない。

 実はかれこれ20年くらい,PBは気になり続けていたツールメーカーだったのだがある事が理由で手を出さずにいた。そのうち気が向いたらPBを知るに至った経緯など書き留めておこうと思う。
nice!(1)  コメント(4)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

FacomのツールセットR2 nano [便利そうな商売道具]

 自動車の整備を生業とする旧来の友人とたまたま商売道具談義に及ぶ事があった。
俺のような半端商売とは違ってさすがに自動車の整備は奥が深く、色々ためになる話が窺えた。友人曰く,少なくともソケットレンチに関する限りSnap Onの時代は終わったのだそうだ。

 俺のお仕事では,一昨年あたりにフレックスヘッドのギヤレンチを8mmから19mmまで揃えて以来ソケットレンチの出番は激減したのであまり必然性は感じていなかった。

 http://tuttle.blog.so-net.ne.jp/2009-01-16

 そんな中で6月に痛めた手首の筋がなかなか快癒せず,道具鞄をぶら下げて歩くのも結構きついので何か楽ができる方法はないかとあれこれ思案し始めたのが今年の夏だった。
 思いついたのは 1/4サイズのソケットレンチのセットはどうかというものだ。昨年,元の勤務先で開かれたスチームコンベクションのサービス講習に出席した時,本社から来た講師の社員が持参してきたのがそれで、結構使えそうだとはそのとき以来思い続けていた。

 しかし国内メーカーの製品を見ていてもおよそピンと来るものがない。元々俺はソケットレンチのセットにはおよそいい印象がない。TONEもKTCもそうだが、およそ購買意欲をかき立てるものがない。理由は大体以下の通りだ。
(1)ラチェットハンドル,ドライバーハンドル共に一番の安物が入っている。ラチェットハンドルは小判ヘッドで36ギヤの旧式で,共回りは多いしでかいヘッドがぶつかって意外と狭い場所での使い勝手が悪いしでご利益はさっぱりない。ドライバーハンドルは安っぽい樹脂製グリップで滑り易いし固いビスを回すためにグリップをプライヤーで挟んで回そうとすると欠けたり割れたりしてこれも使い物にならない。
(2)入れこんであるソケットはそこそこ充実しているがドライバービットがないので買い足さなければならず,収納が煩雑になる。
(3)収納ケースが安っぽい。手を滑らせて床に落っことすと蓋が簡単にばらけて中のソケット類が床に散乱し、かき集めるためにしばらく床を這いずり回りに苦労する。ケースを開けるときにうっかりして上下逆に開けた時も同様。ソケットの一個一個をホールドする機能のないケースならばせめて蓋の色を二色に塗り分けるなどして上下を明確にしてもらいたい。

 冒頭書いた友人が一押しのラチェットレンチはもう長い事フランスのFacomとの事だった。72ギヤ,丸形ヘッドの元祖だそうだ。

本社URL:http://www.facom.com/
現地法人URL:http://www.blackhawk.co.jp/index1.htm

試しにKTC,Snap-OnとFacom、それぞれ3/8のラチェットハンドルを触らせてもらったが共回りのしづらさといい、重量といい,回転時の軽快さといい全てに於いてFACOMがダントツという印象を俺は持った。
 それでネットを検索しているうちに目に飛び込んできたのがこれだ。
600x450-2010060400002.jpg

 良くまあこれだけ詰め込んだものだと驚くばかりの高密度セットだ。蓋まで収納スペースに利用するという発想が凄い。+ビット,−ビットが各3種類に加えてヨーロッパ製らしくポジドライブも3種類トルクスビットはT10からT40まで7種類,ヘキサゴンビットは3mmから7mmまで5種類,ヘキサゴンソケットはというとこれまたぎゅうぎゅう詰めで5.5mmから14mmまで10種類だから実務上はおよそ7割がたのビスやボルト類はカバーできる目算だ。
 ラチェットハンドルは国内メーカーでは絶対に組み入れてもらえない72ギヤのR-161,ドライバーハンドルもファコムの定型グリップ形状で、PBに慣れきってしまった俺にはちょっと物足りないが国内製品の安っぽさを考えれば遥かに良い出来で十分実戦使用に耐える感触だ。
 ヘキサゴンソケットは肉厚が薄く小型である。耐久性が心配になるくらいの薄さだが友人に言わせれば国内製のソケットが不必要にでかすぎるのだそうだ。六角ソケットには余り馴染みがないが、内側は面接触用の局面で形成されていて大変なめにくいことが後の実戦投入で確認できた。

 そして何と言ってもケースの出来が良い。感激ものと言って良いくらい出来が良い。
600x450-2010060400001.jpg

 樹脂ケースは大変複雑な型から起こされていてソケットやエクステンションバーはパチン,パチンという感じではめ込まれる。ビットホルダーはスプリングが仕込まれていてケースのふたを開けると取り易いように約45°の角度で起き上がって来る。ビットの一個一個は適度なフリクションを持つホルダーに差し込まれている。
 購入したその日,ふたを開けて中を眺めながら歩いていてついうっかり手を滑らせて道路に落っことしたのだがラチェットハンドルとドライバーハンドルがケースから転がり出ただけで,ソケットやビットは全てホルダーにきっちりと納まったままなのには驚いた。勿論,わざと蓋を開けて逆さまにして振ってみても脱落はない。
 蓋の噛み合わせは安っぽいプレス板金ではなくしっかりしたスライドロックなのも嬉しいところ。実はこのセットの最大のセールスポイントはこのケースではないかと俺はまじめに考えている。 

 実戦投入してみてあらためてこれは使えるセットだわいと俺はかなり悦に入っている。これに気の効いたプライヤーがあれば殆どの作業が可能なくらいだ。
 何と言ってもラチェットレンチの使用感が素晴らしい。ヘッドプレートを押さえながら使用する事で共回りはないし、ギヤの感触は繊細にして精密でわずかな振り角にもきちんと追従するので狭い場所での作業には絶大な威力を発揮する。

メーカーサイトの動画,使用感はこんな感じだ。


 実戦投入何日目かになるが,本日のパステライザー修理では大活躍した。
htp4_main_img.jpg

 ドライブシャフトの交換,モーターカップリング(モーター脱着を含めて)の分解。
作業そのものは落とし穴にはまって大いに難航したがR2nanoはかなり使える事は確認できた。
俺は目下このセットが大いに気に入っていて,仕事以外にも肌身離さず持ち歩いている。全くもってバカみたいな様子だが周囲の人たちに見せびらかしては買え買えと喚いている。普段そういう事はしないのだが現在,R2 nanoは期間限定,数量限定で驚くべき安値で購入できるのだ。うまくやれば国内メーカー製の半値近くで手に入る。内容が桁違いに上なのは先に書いた通りだ。諸兄,騙されたと思って

http://www.worldimporttools.com/img_new/facom/r2nano/r2nano.htm

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(1) 
共通テーマ:仕事

仕事用の時計 [便利そうな商売道具]

 かれこれ10年くらいの間,仕事中には時計をせずにいた。
携帯電話を持ち歩くようになってからはそれが時計の機能を持っているので間に合わせていたというわけ。
 仕事柄,狭いところに手を突っ込んでガチャガチャやることが多いので時計が引っかかって邪魔臭く,気の効いた時計をしているとすぐに傷だらけになってしまうのでなんだか忍びない気がいていた。

 先だって某産婦人科病院で行った冷凍庫のインチキ修理は予想外の好結果で,俺もちょっとした達成感を久々に味わったので自分に対するご褒美と言っては何だが普段の仕事用にと時計を買うことにした。
 時計については何の知識もこだわりもない。ただ俺の日常の仕事に都合が良さそうなものを探しにいっただけなのだが。
 普段仕事中に使う時計となると選択肢はそれほど多くない。




 いい歳をしたオヤジが赤い時計もないもんだw

軽くて,安くて,丈夫で、まあ妥当な選択だろう,色以外は。
腕時計を一つ仕事中につけていたいと思うようになった理由の一つは計時機能が必要だからだ。この時計は色々と機能があるようで,俺はそれらをさっぱり使いこなせないでいるがストップウォッチの機能だけは購入以来バンバン使いまくっている。

腕時計をつけて歩くようになると,当然だが時刻を確認するために携帯電話をポケットから引っ張り出す挙動はなくなる。そうなってみるとあれは結構効率の良くない動作なのだとあらためて知る次第。
タグ:G-SHOCK 腕時計
nice!(1)  コメント(1)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

パソコンを新調しようかと迷う [便利そうな商売道具]

 月が明けて運転資金の残高を記帳してみるとひとまず安心できそうな状況である。
金に少し余裕ができてくると、悪い癖で色々と物欲が頭をもたげて来る。色々カタログをひっくり返してはあれがあったらいいな,これが欲しいなどと妄想を膨らませるが何でも好き放題に買い込めるほど潤沢な資金状況でもないのでどうしても制約が出る。

 ひとまず,パソコンのアプリをバージョンアップする事にした。

FileMaker Pro 10

FileMaker Pro 10

  • 出版社/メーカー: ファイルメーカー
  • メディア: CD-ROM



 俺のお仕事上,なくてはならないアプリの一つだ。最新版ではもう一台の iMac G5には対応していなさそうなので一つ古いバージョンである。

 普段仕事で使うパソコンはMacBook Core2Duo 2.4GHzで3年前に買ったものだ。何の問題もなく使えており,小金が貯まったのでデスクトップのiMacを新調しようかと思っていた矢先,MacBookの様子が変な事に気づいた。
 本体がぐらついて違和感があり,ひっくり返してみるとバッテリーが変形してしなっている。
充電はされるようだし使用する上で格別不具合はないので引き続き使っているが先々なんだか心配でもある。

step1-shelf-macbookpro-13-022411.png

 アップルという会社はPowerbookの頃からノートパソコンの初期モデルではバッテリーにミソがつく習慣があるのではないだろうか。俺のMacbookもこの呼び名になってからは結構初期のモデルだったように思う。
 バッテリーを新しく購入する必要はあるがそれはそれとして、デスクトップを更新する計画を変更して一丁,現行のMacBook proでも買い込もうかとやりくり算段に頭をひねっている最中。


Apple MacBook Pro 2.66GHz Core 2 Duo/13.3

Apple MacBook Pro 2.66GHz Core 2 Duo/13.3

  • 出版社/メーカー: アップル
  • メディア: Personal Computers


nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

携帯電話を新調する [便利そうな商売道具]

実はタイトルのような体裁のいい話ではない。
特技でなんぞあるわけはないが俺は物をなくすのが得意中の得意なのだ。
もしも忘れ物の世界選手権があったとしたら地球上の誰にも負けないくらい俺は年がら年中忘れ物をしまくっている。
 早い話,昨日俺は自分の携帯電話を見失ってしまった。
ついていない事にマナーモードの状態で見失ってしまったので自宅内であれば有線電話から携帯宛に電話をかけて着信音を頼りに探す手もあるがそれはできない。
 何と言っても仕事で使う商売道具でもあるので気長に探すわけにもいかないのでさっさと割り切って端末を買い直す事にした。割り切りの早いところは数少ない俺の取り柄かもしれないが特段取り柄というほどのものでもない。

心配事のうちの一つは金だ。これまた自慢にも何にもならないが金がない事にかけては人後に落ちない。
 携帯電話を紛失するのはこれで二度目で,前回は8年くらい前,どこぞで晩飯を喰った際に駐車場に落っことしたのを忘れて翌日慌てて探しにいった。
 はたして紛失物はそのとき見つかったが、落とした場所が悪かった。かつて携帯電話であったその物体は車に轢き潰されて無惨なジャンクと化していた。ドコモショップに行って新しい端末を買うと確か二万だったか三万だったかくらいの金がかかって俺の財布は空っぽになり大変落ち込んだ事がある。

 貧乏自営業の身の上に追い討ちをかけるように,またそんなふうに金が飛んでいくのかとダークな気分で本日午前中にAUショップを訪ねた。
 フロントのお姉ちゃんはなかなかキュートな娘だが事情が事情なのでそれどころではない。
経緯を説明すると端末を三種類持って来て説明が始まる。一番高価な端末が4500円,次が1500円,その次は何とタダだと言う。8年前に痛い目に遭った身の上としては脱骨しそうな金額で,思わずほっぺたを抓りたくなった。俺は興奮気味に声を上ずらせて「本当にタダなのか?」と5回くらい訊ねた。
姉ちゃんは機械的に「そーです」を繰り返す。よっぽど変なオヤジに見えた事だろう。
「それだっ!その,タダのやつにしてください!」

p_angle_07.jpg
タダの携帯電話端末はこの機種だ。
韓国製がどうだとかくだらん事を抜かす奴がいるが迷う事などあるものか。タダがいいに決まってるじゃねえか。
みっともないと笑う奴は笑え,貧乏とは往々にして人を浅ましくさせるもんだ。
 このようにして俺はタダで携帯電話を新調する事となったが、携帯キャリアーのサービスぶりとは昨今,こんなに豪気なのかと舌を巻いた。
 そもそも何故,こんなに安上がりに済むかと言うと,紛失した俺の携帯電話は来年7月で使えなくなる機種だから端末を更新するにあたっては割引が適用されるからという事らしい。そういえばその案内が郵送されていたような気はする。ロクでもない事満載の俺の貧乏人生にも幾らかはいい目に遭うことがあるようだ。
 月額315円也のサービスがあって紛失や盗難の際の機種更新で購入金額を補填してくれるとか修理の際には料金が割引になるとかいった内容らしく,まさに俺のためにあるようなオプションなのでこれは迷わず加入する事にした。
 すると加入のお礼に市内某ホテル(何と,俺の得意先だ)の商品券か2GBのmicroSDカードのいずれかを差し上げますとの事で得意先には申し訳ないが断然後者を選ぶ事にした。貧乏人の選択とはそういうものなのです。Hホテル様,申し訳ありません。
 更には帰り際,何故か知らないが景品をくれるという。テッシュペーパー5箱入りのパックとトイレットペーパー4個入りのパックをお好きな組み合わせで4パックもくれるのだそうだ。○○○○に明け暮れるような歳でもないやもめ暮らしの貧乏オヤジなので俺は必然的にトイレットペーパーばっかり4パックいただく事にした。何しろ人間,年齢には関係なくクソはたれるからな。(我ながら下品だ)

 今日が日曜日だった事もあって,ひとまず連絡がつかないとかいったお仕事上のトラブルはなく機種の変更は済んだが何しろブツを紛失してしまったので登録しておいた電話帳は全部パーになってしまった。 このテキストを書き終わってから俺はやおら,電話帳の登録をダラダラとやる事になる。金もないので日曜日の時間つぶしには悪くないのかもしれない。
nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

Vessel メガドラインパクタ [便利そうな商売道具]

 色々ある商売道具の中で最も使用頻度が高いと言えばやはりドライバーとなる。
そしてこれだけ身近でありながらどうもこれ一本に絞りきれないのもまた俺の場合はドライバーなんだな。

 ここしばらく愛用していたのがKTCの製品。
http://tuttle.blog.so-net.ne.jp/2009-11-11

 d1p2-1~3.jpg

 概ね満足できる製品でグリップの形状と重量のバランスはいいが,ここしばらくはカムアウトを起こし易くボルスター先端の耐久性はベッセルの製品に比べて気のせいかちょっと落ちるように思える。
 気まぐれを起こしてしばらく前に買ったきりで使わずにいたベッセルのメガドラインパクタを持ち出してみた。
d_980.jpg

 インパクトドライバーも随分スマートになったもんだ。一見,何の変哲もない貫通ドライバーなのだがグリップエンドをハンマーで叩くとボルスターが12°回転する仕掛けなのだそうだ。

製品説明はこちら
http://www.vessel.co.jp/handtools/info/megadora-i/

 職人としては能書きを垂れるよりもまずは使ってなんぼなので実戦投入の第一回目は油でギトギトに固まった中華レンジの修理で試してみたところ予想以上に使い勝手がいい。
 元々ベッセルのメガドラシリーズはグリップの感触が油手でも滑りにくいと思っているが,今回はノンスリップ加工されているので更に滑りにくい。(但し滑りにくさだけなら現用のKTCがこれまで使った中でのベスト)
 油で固まったビスはビスの頭も油で埋まっているのでこれまではガストーチで焼いて油を溶解させた上でハンマーでグリップエンドをぶっ叩いて刃先を食い込ませてから六角のボルスターにモンキーレンチを引っ掛けてまわす事が多かったが加熱の手間を端折っていきなり叩いても結構バシバシ緩むし一見華奢な外見だが手加減なしにガンガン叩いても大丈夫そうだ。また通常のメガドラシリーズは強度は申し分ないもののグリップエンドが重すぎて重量バランスが悪くお世辞にも使い易いとはいえなかったがこちらは全体に軽量で、たかだかドライバーとは言っても色々と改良されるものだと変に感心する。

 焼けたビスや錆びたビスについてはまだこれからだがボールグリップ以降段々重くなる一方だったので久しぶりに軽いドライバーで仕事をするとクリスタラインのドライバーを使っていたあんちゃんの頃に戻ったような奇妙な感じがする。
 
nice!(1)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

リークディテクターを更新 [便利そうな商売道具]

 数日前、某所にネタケースの修理に赴いたところガス漏れ検知器が破損している事に現場で気づいた。
検知部分であるプローブの先っぽが脱落していて収納ケースの中にも社内にも見当たらない。

 検知器自体はまだカタログ落ちしていないが購入元はエスコなので,パーツ単位での購入はまず期待できない。
 もう10年以上も使い続けている検知器で,この間R-404Aなど新冷媒も登場してきており,冷媒の対応範囲が心もとないし、そもそも感度が怪しく,挙動が不安定なのでそろそろ何か考えなければならないと勘案していた矢先だったが何せ金がない。

 この先この商売をどれくらい続けていけるんだか分からないが何せ当面リークディテクターが必要なのは間違いない。
 タスコジャパンのカタログを眺めてみるとここ数年で商品のバリエーションが滅茶苦茶に増えたので選択肢が広がった当意味では喜ばしい。
 眉唾臭いが一番安い検知器に目をつけた。
http://store.shopping.yahoo.co.jp/kys/ta430c.html

kys_ta430c.jpg

 検知感度は年間7gとのことだがこういうスペックは本当に当てにならない。壊れた俺の検知器は年間15gだったが実用では週間15gの間違いじゃないかと思える位いい加減な挙動だった。
消耗品である感知部分が脱着交換できるようになり,その値段は大体三千円くらいで安価な部類だ。

 ネット上での評価は芳しくないが値段も値段なので仕方がないか。

 俺は今回このブツを日頃取引のある設備機器商社から買ったのでネットでの購入価格よりはちょっと高くついた。現物が届いて梱包をあけてみるとクリップでとめるアルミケースに入っている。ケースの出来は値段も値段だけあってかなりお粗末。本体は思っていたよりも小さくかなり玩具っぽい。動作試験用のガスが付属しているので試してみるとまあ動作はするが実戦での使い勝手はまだ未知数だ。

 アサダあたりの製品だと修繕もきき,以前お仕事仲間の冷凍機業者から拝借させてもらった時の印象では動作も安定していてさすがと思わせるがいかんせん貧乏業者の俺には手が届かない。大した腕でもないのに道具ばっかり豪華にしても猫に小判だという事は誰よりも本人であるこの俺が分かっている。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事
前の20件 | 次の20件 便利そうな商売道具 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。