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視界にアークが飛ぶ時 [日記、雑感]

間抜けな出来事を白状しておく。
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 上の画像は俺の頭頂部を自分で映したもので,人生の折り返しを過ぎてなお金のない俺だが髪の毛だけはそれなりにあることは諸兄にもわかって頂けると思う。ことに白髪が多いがこれはガキの頃からだ。
 右方向に移っている白いものはガーゼで,俺は病院から戻ってきたところをこうして撮影している。
自分の脳天というのは自分撮りのフレーミングが大変やりづらいことを俺は本日初めて知った。

 12月2日の夕方に仕事を終えた俺は車から道具類を降ろしている最中に物置のシャッターに頭をぶつけて病院のご厄介となる羽目になった。
 動きの渋いシャッターを中途半端に開けて腰を屈めてくぐろうとした時に,そのかがめ具合が足らずに俺はしたたか頭頂部をシャッターの端にぶつけたわけだ。
 正直なところ,視界にアークが飛んだ。溶接が出来そうなくらい激しいアークが飛んだ。ほんとに痛かったぜ,諸兄よ。

 頭を抱えてしばらくうずくまり、痛みが治まるのを待って俺はやおら作業場の片付けを始めた。作業場の床に置いた箱を上から覗き込み,夜の作業に必要な配管部材を探していると近くで何やらぽたぽたと音がする。
 雨が降っているわけでもないのに何の音かと不審に思い,辺りを見回すと目の前に赤いものが幾つか光っている。ポッタン,と音がして目の前に赤い丸が出来た。血だ。それもどうやら俺の頭から出ているようなのだ。
 慌てて頭に手をやると何やら頭頂部,さっきシャッターの端にぶつけたあたりがヌルヌルする。手のひらを見ると血でまっ赤になっているではないか。
 時刻は午後6時を過ぎたところで大体の病院は受付時間を過ぎているし夜間救急もまだ始まらない。ぶつけ方はかなりこっぴどいもので,何といってもやらかした箇所が頭頂部なので傷口が見えない。
 
 慌てて夜間の診療を行う某病院に駆け込んで受診した次第。
傷口を診た医師は念のためCTを撮ります,と俺に伝え、俺は自分の頭の中が決して空っぽではないことを初めてこの目で確かめることが出来た。
 裂傷部分は5センチ程あり,放置は出来ないので,と医師は何やら白い物体を持ち出してきた。ステープラーに似ているな,と思ったら本当にそういうもので現在,俺の脳天にぱっくり出来た傷口は4本くらい、ステープラーの針みたいな金属で繋ぎ合わせれている。

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 受診料は大体一万円くらいで,あんまりしみったれたことは言いたくはないのだが,ただでさえ大して金のないこの身の上で,何かと物入りの多いこの時期に余計な出費は頭に来るぜ、頭に!
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才能が開花する条件とは [日記、雑感]

 この記事は俺がブログをさぼっている期間中に上げようと思っていたもので店晒しになっていた。

 仕事柄,調理師という職種の方々と接するわけだが玉石混淆というか,若くして目覚ましい境地に達した方もいれば30年やってもうだつの上がらないうすのろもいる。調理師に限った話ではないが才能には個人差があるのであって,俺は日頃特に深い考えもなく才能という言葉を口走りはするが,では才能とは何なのか,とか、才能が醸成される条件とは何なのか,といったことはこれ迄深く考えていなかった。
 結構含蓄の深い記事だと思ったので丸ごと引用させてもらうことにした。


転載元URL:http://news.nicovideo.jp/watch/nw1101352?ver=video_q

■1:学校の成績がすべてではない
<学校を捨てて試験から逃れることが、偉大な成功へのパスポートとなった。それができたのは、彼自身が心の奥深くで、テストの点数では絶対に発見できない大きな才能のことを知っていたからだ。>
才能とは、もちろん学校の成績だけにあらわれるものではないですよね。広い視野を持って子どもに接しましょう。
■2:取り組む対象を好きになる
<生まれつきの才能だけでは足りない。さらなる何かが必要である。それは情熱だ。>
例えばスポーツや音楽など何かをやるときに、厳しい練習に耐えられるのは最終的には、それが“好きだから”と言いますよね。

■3:仲間がいる
<あなたの同族を発見することは、あなたのアイデンティティーや人生の目標を変化させるほどの影響力を持つ。>
素晴らしい仲間をもつことで、切磋琢磨し合いお互いの才能をより高い次元まで引き上げることができるのですね。

■4:生まれ育った環境から抜け出す
<目的を達成するには、生まれた土地の文化から脱出しなければならないことがある。>
才能を発揮するには、ありとあらゆる制約から脱出しなければならない、ということの例です。

■5:チャンスを逃さない
<真の人生を生きるためには、物事に立ち向かう態度と自分自身に対する態度がいかに大切かを知っているのだ。>
物事に対する態度の持ちようによって、ピンチはチャンスにもなる、ということです。

■6:尊敬できる人に出会う
<メンターは私たちの人生に、ユニークで個人的な関わりを持つ。私たちのために人生のドアを開き、私たちの人生という旅路に直接関わってくれるのだ。>
“人生の師”、と言える人に出会うことも、才能を発揮する上では大切だということです。

■7:年齢にとらわれない
<人生のどの時点でも、新しい方向に転換できる。>
才能を発揮するのに、“遅すぎる”ということはないということです。
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近況など [日記、雑感]

 随分長いことブログをさぼり続けていたので、記事の更新は何だか家出息子の帰還のようでいささかバツが悪い。

 こうして一旦,キーボードを叩き始めてみると,頭の中には次から次へと更新をさぼり続けていた弁解みたいなものが出てきてまとまりがつきそうにないのだが,身辺事情を書き留めておくと持病の腱鞘炎の状態が良くない。
左手中指のバネ指が一向に緩解せず,恐らく年内に手術を受けることになりそうな雲行きである。
 人間,年齢と共に体質も変わるものらしく,痛む箇所に湿布を貼ったらかぶれてしまい,火傷のような状態になってかえって酷いことになった。主治医からの助言はなるべく手を酷使しないようにとのことで、こうしてキーボードを叩くのも控えるのが好ましい,とのことだ。

 しかしだからといって手を動かさずに食っていけるわけはない。俺はそういう生業の人間ではない。
何かを握っていないと俺の時間はお金を生まないし,お金なしでは勿論生活していけない。

 ここ数ヶ月,俺のお仕事の内容は仕事仲間の手伝いが増えた。それは数日を費やすような現場施工が多く,終日拘束されるような類いの工事だ。よって,直接取引のある従来からの得意先の皆様に対してはその分,対応が遅れており,ご迷惑をかけていることはこの場を借りてお詫びしておきたい。
 
 生活のサイクルも随分変わった。これ迄の俺は夜型の生活で来ており,大体午前中はこのブログを書いたりしてぼーっとしながら過ごし、昼飯を食ってからやおら仕事に取りかかる毎日だったのだが,仕事仲間の手伝いを始めるようになると早寝早起きの生活となるのでそれ迄記事の更新に充てていた時間はとりづらくなってしまった。

 手伝いの最たるものは来年度竣工の学校給食共同調理場の移転新築工事で,これは大阪の中西製作所からの応援依頼があり,しばらく現場に缶詰になっていた。食数は1万6千か8千食くらいだそうで,国内有数の規模であるらしく、この先,俺はこれより大きな厨房を見ることはない。今月半ばにやっと施工から解放されてこれ迄の生活パターンに戻りつつあるというわけ。

 あらためて思うに,俺の行動のモチベーションはおよそほぼ全てと言っていいくらいフラストレーションの発散を目的としている。このブログを始めた動機もそうだった。7年前も今も俺の内部や周辺にはウンザリするくらい沢山の不条理があり,俺は年がら年中苛立ったり憔悴したりし続けていてこれはこの先一生変わることはない。
 だからこうして,手術を控えた腱鞘炎を抱えた身の上ではあってもキーボードを叩かないではいられないことを今,あらためて実感している。

 漠然としてはいるが俺にはかなりの確信があり,この先の人生に於いて悠々自適の年金暮らしは出来ない。死ぬ迄あくせく仕事に追い回されてある日ある時,どこかで野垂れ死にするのが俺の運命なのだといつの頃からか思い込むようになった。
 

 俺には家族もなく,天涯孤独のような身の上だが自分が死んだ後にこのブログが他人に読まれるときのことを考えると何だか妙な気分になる。更新をさぼり続けていた間に頂いたコメントを眺めていてふとそのことを思った。 
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処置室にてバツの悪い思いをする [日記、雑感]

 俺の棲息する田舎町はここ数日,猛暑が続いている。
数日前などは一部地方では何と,日中最高気温が37℃程にもなり全国最高を記録したのだそうだ。
このブログでいうと前回記事の現調に出かけた日に当たり,給食センター屋上で炎天下のもとどたばたやっていると確かにサウナ風呂の中で運動しているような菜っ葉服は上下とも汗でグチョグチョになり大変くたびれた。
記事名:三洋電機製品に於けるある種の傾向
記事URL:http://tuttle.blog.so-net.ne.jp/2014-06-05

 その翌日である一昨日はぐったりしながら某リゾート施設でこれまた炎天下のもとで冷蔵庫数台の搬出作業の後某総合病院で食器洗浄機の修理だ。
 蒸気熱源の食器洗浄機というのはそれ全体が大きな発熱物であり,タンク周辺にはとぐろを巻いたヘビのように蒸気配管がのたくっている。その隙間に身体を突っ込んでああでもないこうでもないと汗みどろになってドタバタやっているうちに急に身体に力が入らなくなった。頑張ろうにも頑張れないし、そもそも平衡感覚が何だかおかしく,立ち眩みがしてフラフラする。

 俺の様子がおかしいのを調理員が見つけて栄養士に伝え,既に午後だったので外対受付は終了していたので俺はよたよたしながら院内の救急外来に向かった。
 受付を済ませてベンチに腰掛けていると視界が何だか白飛びして見える。露光オーバーの写真を見ているような感覚を俺は奇妙に思った。黙って座っているともしかしてこれは脳血管の障害かなにかではないかと不安にかられた。

 看護士に状態を伝えて採血と採尿を行い,医師と面談すると脱水症状と腎機能障害が現れているので即刻点滴を行うとの所見だった。熱中症とか日射病とかいった診断だったと憶えている。

 処置室のベッドに寝っ転がって点滴を打たれながら俺は過去,この病院の中であったことをあれこれと思い出していた。出入りしてからかれこれもう二十数年にもなる因果な場所だ。このブログの中でも俺が遭遇した災難を記事にしたことがある。

記事URL:http://tuttle.blog.so-net.ne.jp/search/?keyword=%E3%81%82%E3%81%91%E3%81%A6%E3%81%8F%E3%82%8C

 点滴の時間は一時間程度。生理食塩水というのは不思議なもので脱水症状が起きている中で静脈を通じて水分が行き渡ると身体が軽くなる様子が体感的に実感できる。大袈裟な話でなく、これは一種神秘的な経験であり俺の日常の仕事の中にはないマジカルな変化だ。

 点滴を行っている最中に栄養科長殿が処置室に現れた。俺の状態を案じてのことで大変有り難くはあるが俺がこのザマなので修理の残作業は延期で大いにバツが悪い。食器洗浄機がどうにか使えるところにまでこぎ着ける程度には俺の気力なり体力はあったというところが不幸中の幸いというか,まあ気休めみたいなものだが。
 修理屋が仕事先の病院で故障したので修理してもらう体で、と、冗談のつもりでバツの悪さを誤魔化そうとしたがさっぱりウケなかった。

 医師の説明によると,脱水症状は一日では回復し切れないことがあるので数日間は水分を多めにとりながら生活するようにとのことだ。院内の売店で売っている水分補給の飲料水を奨められたので昨日から今日にかけて俺はせっせと飲んでいる。 

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  • 出版社/メーカー: 大塚製薬
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 そういうわけで本日の俺は火曜日三日の修理案件であった某給食センターの仕事をどうにか片付けて、午後からは家で静養を決め込み,ゴロゴロしながらOS1をぐびぐびと飲んでいる。
 俺の残り時間はもう大して残っていないし体中爆弾だらけなので無茶は禁物,と根が怠け者の俺は熱中症を理由に無精な週末を決め込むことにした。
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やさぐれた気分で仕事をしていると痛い目に遭う [日記、雑感]

この記事に書かれた出来事は5月9日の事で,5月10日に書きかけたものに本日加筆した。結果として骨に異常はなく単なる打撲だがいまだに俺の左膝には青タンが残っており,膝を曲げると痛い。 

 タニコーという厨房屋との相性の悪さはこれまでにも度々ここに書いてきた。
これは会社勤めをしていた頃からの色々な経緯があってここでそれを詳述はしないがとにかく俺は嫌われており,資料の開示どころか補修パーツを売ってさえもらえない。現金持参の上ででもダメだ。
 だから修理の依頼もなんだか気乗りがしないのだ。勿論金のためには贅沢を言っていられるご身分ではないから,やる。但し俺からの問い合わせや発注には直接応じてくれないのでどこかの会社を通じてのやり取りになり,補修パーツの値段については割高になるがそれでもいいですか?と、事前に依頼元に対しては断りを入れる事にしている。

 気乗りがしない理由はお金の問題以上に気のせいだけではないと思うのだが何だか酷くいじりにくい機材が多いように思えるからだ。同じ機材であっても他の製造元に比べてタニコーの製品を修理する時には何だか時間を食うように俺は常々感じており,これは決して馴れのせいだけではないと思う。
 ここでこんな事を書けば余計険悪になりそうだがタニコーの製品をいじっていて毎度思うのは一つにはビスの数が無茶苦茶に多い。Lアングルやフラットバーといった骨材を突き合わせて溶接されているべきところを板材を折り曲げてビス止めという構造がタニコーの製品には大変多い。加えてそれら固定箇所の精度は良くなく、ビス穴とバカ穴のずれている事が大変多い。おそらく組み立て工程でだろうがそこを無理矢理立て込んでいるような造作が大変多いので修理時にはいきなりなめかかったビスを扱う事になる上にそれらの多くは錆びていて本当に始末が悪い。時間がかかるというのはこういう事によるのではないかと俺は常々考えている。

 俺の元の勤務先はタニコーの得意先であったらしい駅前の某ビジネスホテルに営業で刺さり込んだらしく、タニコー製品の修理も請け負うようになってきた。それで俺のところにも修理の依頼が回ってきたのが昨日の事だ。

 ブツは内管式のガスレンジで、トップバーナー五口のうち3口分のガスコックの交換とオーブンのサーモカップルの交換だとの事で作業可能な時間帯は午後3時から5時までの2時間。
 それはおそらく完了せずに再訪問となる可能性があるとの予測を俺は立てた。外管式と内管式では同じガスレンジでも配管周りの作業時間は段違いに後者が長い。外管式は全てがむき出しだから本当に楽でガスコックの交換などものの十分もあれば片付くのだが内管式はヘッダーパイプが隠蔽されている上にトップのごとくも取り外さなければならない構造が多く、手間取る。

 訪問先のビジネスホテル一階にあるレストランは加熱セクションがカウンターキッチンとなっている。通路幅は大変狭く、オーブンのドアを開けると通路の半分以上が塞がってしまいコックはガスレンジの正面に立つ事ができない。これでは仕事がしずらかろうに、こんな造作で良く保健所の検査が通ったものだと俺はいい気がしなかった。
 修理品の前にしゃがみ込むとオーブンの輻射熱が物凄い。こんなものを今すぐ修理してくれとは何ともふざけた話で作業中に火傷でもしたらどんな風にして責任を取ってくれるというのか。常識のある使用者はオーブンの修理を行う事が事前にわかっているのであれば火を入れずに待っていてくれるものだがここはそうではない。大体どういう人種なのかが想像できた。
 予想通り、錆びてなめかかったビスに閉口しながら作業に取りかかると料理長と思しき目つきの悪い男が近づいてきた。
 まだ作業に取りかかったばかりだと言うのにどのくらいの時間で作業が終了するのかなどという、無神経な事を尋ねて来る。加えてその男はオーブンの火は30分くらい前に消してあるからと恩着せがましくのたまい、俺はこの男が本当に頭の悪い三流コックである事を確信した。
 消化してから30分で室温にまで低下してしまうようなオーブンだすればそのガスレンジは二流品である。
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画像は本文とは関係ありません

 そのビジネスホテルはオープンしてからそう何年も経っているわけではないはずだが個体は俺以前に修繕された形跡が散見され,至る所でビスの頭がなめかかっていたので作業は予想外に手間取った。
 錆び付いたビスを外すためにドライバーをあてがってハンマーで叩くと調理師やホールスタッフは一様に険悪な目つきで俺のほうに振り向いて睨みつけた。

 ホールのテーブルにはまだ一組,お客さんがいたので迷惑だからという意味なのだろうが,そんなものは俺の知った事か!という荒ぶった気分で俺は作業していたのだ。そもそも,ホールに面したカウンターキッチンにこんなロクでもないガスレンジを置いた奴が悪いんだ,とか、作業時間に注文つけるんだから音の事くらいでガタガタ抜かすなこの野郎共!とかいうのがその中身だ。
 こういう心象風景で仕事をするのは良くない。良くない事は心得ているのだが錆びたビスとかなめたビスというのはそういう理性のたがをどこかに吹っ飛ばす位修理屋を苛立たせるものである事を同業の諸兄にはご理解願えるのではないだろうか?

 良くない気持ちで仕事をしている事の報いはやはりあるのだろうか?
苛立つ俺がバカなのだろうが、平静さを失うとロクな事がない。
 内管式で総ごとくのガスレンジは,トップバーナーのヘッダー管をいじる時には手前側のごとくと汁受け皿を全部外さないとそこにはアクセスできない。これはどのメーカーでも同じで、今回のケースでも例外ではない。
 先に書いたようにこのカウンターキッチンは大変窮屈である。取り外したごとくや外装板の置き場所が近間に見当たらないので俺はガスレンジの上にそれらを山積みにし、しゃがみ込んでなめたビスにイライラしながら作業していた。
 その時,俺の背後を調理師が忍び足で通り抜けた拍子によろけ,山積みされたごとくにぶつかったらしいのだ。滑り落ちたごとくはしゃがみ込んで作業している俺の膝を直撃した。

「!」

 鈍い音とともに俺の目からは火花が飛んだ。二重バーナーの上に被さるでっかい鋳物のごとくが床に転がる。
(何をしやがるか!この野郎!)と怒鳴りつけたい気分で立ち上がろうとしたが膝に激痛が走り,立てない。
こういう場面の心象風景というのは痛さよりも怒りが勝る。それは色々な種類のもので出来上がっていてここで全てを書き尽くす事は出来ないが,ガスレンジの修理などという,厨房屋にとってはイロハのイに過ぎない仕事に手間取る俺自身への怒りがかなりのウェイトであるのは間違いない。
 調理師はおろおろしながら「大丈夫ですか?」と肩に手を伸ばして来たが俺は痛過ぎて声が出ないせいもあってそれを手で制した。時間が惜しい。

 それからの俺はきっと,何かしら不機嫌さのオーラを出しまくって作業しているように他人からは見えたのだと思う。
 全く不本意だが,ガスコックの交換一箇所を残して時間は16時50分を指しており,ここでの撤収と相成った。残りは後日だ。鈍痛でずきずきする足を引きずりながら再訪問の相談をするために料理長と再び面を合わせると最初の偉そうな態度とは打って変わって口調はですます調であり,何だか意外な気がした。

 やりかけたお仕事である以上,当然貫徹はするがなにかしら、メーカーとの相性の悪さというのはこんな風に影響する場合もあるのかと痛む膝を擦りながら俺はますます頭に来ている。
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自宅のガステーブルは目下不調 [日記、雑感]

 オール電化住宅が普及してるとは言ってもまだまだ熱源としての油は根強いのではないか。
 俺の住んでいる築年数40年以上にもなる老朽住宅などはまさにその通りで,冬などは地獄のようにクソ寒い家なので電化など導入する意味は全くなく,この先家を新築するだけの甲斐性など俺にあるわけはないので死ぬまで火をたく生活は続く。
 当然台所にはガステーブルがある。やもめ暮らしの俺のような者でも自宅で飯の用意くらいはしない事もない。せいぜいインスタントラーメンをこしらえるくらいだが。

 何が原因なのかはわからないが,ここ二日ばかりそのガステーブルのうち片方のバーナーは不調である。



それはおよそ上のリンクに示した画像のような姿をしている。
 不調の状態としては,バックファイアーが起きており,燃焼中にゴーゴー音がしている。
 俺は商売人の端くれとして,以前記事で説明したかもしれないがここで再びバックファイアーについての能書きをたれようと思う。

 正常な燃焼というのは混合管を流れる燃料と一次空気の混合気の流速とバーナーの炎孔近辺での二次空気を取り込みながらの燃焼速度がバランスする事で得られる。前者が勝るとリフティングという現象が起き,これは炎がバーナー炎孔から浮き上がったような燃え方をし,混合気の流速が勝ち過ぎると燃焼が追いつかずに消火する。後者が勝るのが今回の状態で,混合管内部の未燃焼気体に炎孔近辺の炎が引火してノズルの出口から火がつき,混合管が振動するのでゴーゴーと音がするのである。家庭用のガステーブルでその状態を見る事は恐らく出来ないが造作の大雑把な業務用燃焼器具だとノズルから火炎放射器のようになって炎が出ている状態を見られる場合がある。

 未燃焼ガスの流速が低下する原因はバーナーや混合管内部の錆や異物の付着により流路の平滑性が失われ,内壁面近辺で多数の乱流が不規則に発生する事による。
 従って,バックファイアーが発生した場合の対処としてはノズル以降の混合管やバーナーを一旦取り外して内壁面の平滑性を復旧させる。異物の混入があれはこれを取り除き,錆が目立っているようであれば磨く。

 想定できる原因を更に広い範囲で考えた場合,燃料の供給圧が極端に低ければノズルから射出されるガスの速度も低下するので同様の現象が起こり得るが,現実問題としてLPGであれ都市ガスであれ発生する確率は殆ど無視して良く、ほぼ全て機材側に問題が起きていると考えて良い。

 ざっとこんなもんだ。剛業者の諸兄ならば既にご存知であって,今更俺のような者がここでわざわざ含蓄めいた一節をぶつまでもない。

 それで現在,このガステーブルの持ち主である俺の事だが,燃焼器具の修繕を生業としているにも拘らず,何の手も打たずに不調のまんまぶっ飛ばしているのである。片側のバーナーが使えればカップラーメンのお湯を沸かす事は出来るのだからそれでいいじゃねえかと適当にやり過ごしており,そのうち何日か経ってからトンカチか何かでバーナーを適当に叩けば直るだろうといういい加減な希望を持っている。

 少なくとも今,車から商売道具を引っ張り出してきてこのガステーブルを分解し,バーナーユニットを取出して中を清掃してやろうなどという気が俺にはハナクソほどもないのだ。何日か経ってバーナーをトンカチで叩いても直らなければこのガステーブルはお払い箱にして新しいガステーブルを問屋から買えばいいのだと俺は考えておる。当然その費用は経費として処理する。

 理由は簡単で,金にならないからだ。
 以前,ご近所さんの住宅で調子の悪いガステーブルを安請け合いして分解図も手に入れる事もせずにいきなり修理した時に俺はその余りにも入り組んだ構造に閉口して以来,こういう物体とは生真面目に関わる気がしなくなった。
 俺が日頃いじくり回している業務用のガス器具というのはこれらに比べると実に大雑把にしてがさつであって,多少適当な作業手順であってもどうにか目的の場所はいじくり回せるようになっているものなのだという事を俺はその時改めて知った。
 自宅のガステーブルも例外ではなく,ごとくを外してバーナー周辺の造作を眺めただけで俺はやる気をなくした。一円にもならん事でこんなややこしいものをいじくり回すのは真っ平御免である。燃焼器具の修繕は俺にとっては仕事であって趣味ではないのでこんな面倒臭い事は絶対しないと俺は断固たる決意でこの事態に臨むのである。

 自宅に戻ってからの職人なんていうのはおおよそどんな分野であってもこんなもんではないのか。
そういえば以前,仕事仲間の冷凍機屋さんに自家用車のエアコンに自分でガスチャージする事はあるのかと訊ねてみたら実に面倒臭そうな顔つきで「何で俺がそんな事しなきゃなんねーの?」と聞き返された事があった。ついでに書くと彼の自宅についているエアコンは家電量販店の下請け業者に施工させたものであり。勿論それが故障した時に自分で修繕するつもりなどさらさらないとの事だ。 
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すき家ダークサイドが暴かれる [日記、雑感]

 最初にことわっておくが,この記事は俺の本性を良く反映しており,大変尾籠で,お下劣なものだ。潔癖な方,お食事中の方などはどうかこの記事を読まないで頂きたい。動画のリンクもクリックしないで頂きたい。
 先月,すき家でのバイト経験者の配信に関して記事を一つ書いた。

記事名:すき家のバイト経験者は語る
記事URL:http://tuttle.blog.so-net.ne.jp/2014-03-31-1

 この人物はニコニコ生放送の配信者で現在無職の,言ってみればニートとかそういう類いの人だ。社会に出てからのきちんとした職歴はなさそうなのだが一時期,すき家で働いていた事があるのだそうだ。
 その人物が自分の動画配信の際に語ったすき家でのバイトの話が保健所の知るところとなり,該当店舗のみか全店舗かは不明だが,査察や指導が入る事になりそうだという伝聞がネット上では現在まことしやかに流れている。

 動画のリンクを再掲する。


 問題の発言は5分40秒程から始まる一節だ。聞き起こしたテキストを以下に書いておく。
しかも一人だからさあ,便所も行けないの。
俺ウンコ漏らしたからね一回,正直。
まあ,ベチャって一杯,何なの,ねえ?(このへんは聞き取り困難)
ウンコももう,少し出たからね、ほんとに。
で,一人じゃん,それで。
で、その時に人が一杯来てさ,もうどうにもならなくなった日とかあるから,ウンコしてて。
いや,もう,気持ち悪いとかいうけど,どういう事だよ。だって,それ。
おかしいでしょう,だって。そんなの一人でやらせる方がおかしいよ。

 こんなしょうもない発言をわざわざ苦労して文字起こしする俺自身のバカさ加減にまず呆れるが,どうも保健所にとっては聞き捨てならない重要性を持つらしい。
 ホールサービスを伴う飲食店の業務に於いてウンkを漏らしながらトイレに行く暇もなく接客をさせる勤務形態を敷くゼンショーという会社はけしからんということらしいが、そりゃそうだ。
 ネット上には通報廚とか特定廚いう人種がおり,何かしらこの手の言質を拾っては雇用主だとか行政機関に電話をかけて粘着し,大袈裟に騒ぐ。何ともはた迷惑な連中だがそれがブラック企業の糾弾に向かう働きを示すのであれば毒も薬といったところだろうか。
 恐らく配信者にとっては放送中についつい口走った一言くらいに意識していたのではなかろうかと思うがまさかここまで話が拡大すると予想できただろうか。
 
 そしてこれを受けて、配信者は更に語る。


 蟻の一穴とは良く言ったもので、昨年クビになったこの1バイトである配信者の言動は或はすき屋の骨組みを痛撃する事になるのかもしれない。今まで散々こき使われて何かしら理不尽な思いをもつすき家のバイト経験者にとっては溜飲の下がる出来事にまでなるかもしれない。
 バイトの時給を上げても働き手は集まらず、従って24時間営業もできずいつも9時には閉店となれば現状の商品価格も維持は無理だろう。
 俺のような生業の者からすればそれは大変歓迎すべき事だ。各コンビニチェーンやマックなどがそうだが年中無休で24時間営業の店舗というのは本当に仕事がしづらいので世の中から消えてしまえばいいといつも考えている。他人が休んでいる間に働いて出し抜いた奴が偉いんだなどというせこい魂胆を賞賛するような風潮は絶対に間違っているとおれはかんがえるし、こういう,デフレスパイラルの中で地方の個人事業主を根絶やしにし、地方のお金を吸い上げて中央にかき集めるシステムは地方経済にとっていい事を一つももたらさないからだ。

 ところで先日,俺は自分の得意先で夕食をとった際にその店舗の奥さんと雑談する機会があり,そのお店の定休日にご家族ですき家に行った時のお話を伺った。
 スタッフの態度が悪いとか店舗内が汚いとか悪臭がするとかまあ色々とご不満がおありのようで,それは全くごもっともなご意見だとは思う。ああいう営業形態で,雇用形態ではそもそも人材の定着率はよくないだろうし、そもそも配信者が語るようにオペレーションの全てがマニュアルで表しきれるものでもないから実際の運営は至る所穴だらけになってしまう。

 まあ,「ワンオペ(one operation,ホールとバックヤードの両方を一人で切り回す事をここでは指している)の時間帯でお客さんが立て込み,ウンkが漏れそうになった時にはどうすれば良いか」までは表しようがないよなw

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お釣りくれよ! [日記、雑感]

 前日の出来事について補足しておく。
記事名:新規開店のツールショップにてガチで凹む
記事URL:http://tuttle.blog.so-net.ne.jp/2014-05-03

 帰宅してからの俺は腹立ちまぎれに上記のような記事を垂れ流したわけだが、夕食を済ませて家でゴロゴロしていると午後9時近くになって携帯電話が鳴り、見慣れない番号が表示されていた。
 電話をとると日中寄ってみたしょうもない工具専門店からで、声の主は店舗スタッフのお姉ちゃんからだったのだ。

 釣り銭を渡し忘れたのでお届けしたいとの事で、わざわざ来宅して頂くには及ばず、自分は明日、そちら方面に用事があるので受け取りに寄らせてもらうと答えておいた。
 電話を切ってから自分の侘しい財布を覗いてみると、ざっと考えて6千円くらいの金が確かに足りない。4千幾らかの買い物をして百円以下の単位は持ち合わせていた小銭で払ったので渡したお金は1万と幾らかであり、確かに辻褄が合う。

 貧乏人の俺にとって6千円の金は決して無視できるものではない。あるとないでは大違いだ。そんな釣り銭を受け取っていない事を忘れていた俺が筋金入りの大馬鹿者である事は認めよう。
 しかしだ、思い返してみるに俺は会計を済ませてから幾らかの間その店でカタログなんぞを眺めて滞在していたのだからその間に釣り銭を受け取っていてもいいはずではないのか。
 そもそも、俺はレジで会計を済ます時に領収書を切ってもらっているのだ。通常一般、領収書と一緒に釣り銭を渡すものではないのか。

 俺の妄想は悪意を孕んで膨れ上がった。
 あの、顔色の良くないツナギの男の面付きを思い出して段々頭に血が上ってきた。
 ただでさえ、びた一文の値引きもなしに、しかも全額先払いでごくありふれたKokenのソケットを俺は買っているのだ。それでおつりを受け取っていない事を忘れているとは自分の間抜けさ加減がつくづく情けない。
 それはそれとして、あの店のツナギの男はどうして領収書と一緒におつりをくれなかったのかを想像してみると、実のところ、あいつは最初っからああやって釣り銭を誤摩化す気でいたのではないのかという気がし始めてきたのだ。

 こういう成り行きだから余計そう思えるのだろうが、見るからに屁生狡そうな野郎だった。
あいつは俺の釣り銭を誤摩化してから、後日俺が注文したソケットを受け取りに来る時までにその事を思い出して騒ぎ立てる可能性に気付いて慌てて連絡を寄越したのではないのか。
 大体、俺が会計を済ませる時にレジを打っていたのはあの野郎ではないか。それで、過失か故意かはさておくとしても尻拭いを立場の低そうな姉ちゃんに押し付けるとはどういう了見なのかと俺は余計頭に来た。

 ふざけた野郎だ。

 おつりは明日貰えるのだからその事自体はいいにしても、あの顔色の悪いツナギ野郎には何か一言言ってやりたい気分を抱えて俺は寝た。

 それで今日、俺は宅配便の荷物の引き取りがてら不愉快なその工具専門店に立ち寄った。
奥から出てきたのは昨日の顔色の悪い男ではない、無精髭を生やしたやはりツナギの男で外見上はごく実直で朴訥な人物に見えた。
 彼は俺がその本人である事を確かめた上でレジからおつりの入った封筒を取り出し、昨日の手違いを平身低頭して詫びた。
 彼の語るところに寄れば、昨日レジを締めて売り上げを精算してみたところ中のお金が6千円多い事が発覚し、店内の防犯カメラで来客をチェックしたところ社長なる人物が俺の姿を見て自分が6千円のおつりを渡す事を忘れていた事を思い出したのだそうだ。

 ここには二つ、驚くべき事実が含まれている。
一つは、俺が出かけたのは午後3時かそこらであったはずだが、その人物は閉店まで俺に釣り銭を渡していない事に気付かずにいたという事だ。そうだとすれば彼はどうしようもないボンクラだろう。商品を注文した時に俺は連絡先として自分の携帯電話の番号を伝えているのだからもっと早い時点で気付き、すぐさま俺の携帯に連絡を寄越すのが良くある対応だと俺は思うぞ。重箱の隅をつつき回すようなあら探しを俺は好まないが、あの野郎は確信犯であり、時間が経つに連れて良心の呵責が募ってきたから渋々電話をかけさせたのではないかという疑念がどうも払拭できない。
 そして二つ目、あの顔色の良くないツナギの男がこの工具専門店の社長であったという事に俺は驚倒した。だらしない性格について俺は人後に落ちないし年中貧乏でもあるが、仕事の区切りがついてもいないうちから代価の支払を求めたり代金を受け取ってからおつりを渡し忘れたなどという事はまだやらかしていない。そのお店の商売がどれくらい長続きするのかは知らないがとにかく、あんなてきとうな野郎でも社長を名乗って店を構える事ができる程度にはまだこの世間は手ぬるいのだ。

 今日カウンターに現れた人物には結構好感を持ちながらも、俺はこの先この店を利用する事はないだろうと内心醒めた気分でいた。利用する理由がこれほどまでに乏しいお店というのは初めてのように思う。乏しいというよりもないと言った方が正しい。店内を改めて見渡してみると本当に欲しいものがない。ふと考えたのだが、工具というのは俺のような設備機器の修繕業者と自動車整備工では見方や捉え方が違っているのかもしれない。それを酷使し、消耗させる度合いは明らかに後者の方が強いだろうから彼らにとっては結構日常的でお手軽な買い物なのかもしれず、お金のやり取りにしても丼勘定だったりしがちなのかもしれない。

 今回の事は大変申し訳ありませんが以後気をつけますので何かありましたらよろしくお願いいたします、と、社員である彼は丁寧な調子で俺に詫びた。それを聞き流しながら店内の一角にふと目をやるとそこには俺が昨日買ったパーツクリーナーがあった。

【ProTOOLs】ブレーキ& パーツクリーナー 840ml

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  • 出版社/メーカー: ProTOOLs
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 昨日俺は,ドライタイプのパーツクリーナーはブランドにこだわらなければホームセンターでは200円くらいで売っているものだと書いた。上記リンクのAmazon.comでの売価は400円弱だが俺は昨日同じ商品を半額と言う触れ込みで290円で買った。それが今日,値札を見ると190円となっている。俺の指値はしかるべき根拠に基づいている事をここで証明できたかとは思うが,一日で売値がいきなり百円下がるとはどういう事なのか。

 俺がそのうちの一本を手に取って,自分の購入価を告げるとその従業員は口をぱくぱくさせてしどろもどろになった。
 今から値引きして返金しろなどと言うつもりはないと俺は彼に伝えると少し安心した風ではあったので俺は切り上げる事にした。
 顔色の悪いツナギ男の社長はともかく、彼個人に常識は備わっていそうに見えた。もう一人の従業員である姉ちゃんも恐らく同様だろう。しかしその店舗総体の流儀は俺にとって実に違和感の大きいものだった組織だったものというのは,それがたったの三人程度のスケールでもなんというか、狂気性を帯びるもんだなというのは結論としては大袈裟過ぎるのだろうがキチガイ菌は伝染するというかねてからの俺の持論はここでも確認できた気がする。それが今回の出来事の唯一の収穫ではないのか。4千何がしかの金を使ったにしては余りに虚しい収穫だが。
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新規開店のツールショップにてガチで凹む [日記、雑感]

 俺が商売道具を買い込むときのルートは大体決まっていて,整理すると以下のようになる。
*住設,配管資材の問屋
*電設資材の問屋
*機械材料の問屋
 最初から捨て工具として購入する場合にはホームセンターのようなところで思いついた時に現金買いする。他に上記で手に入らないものはネットの通販で購入している。ここ2年ばかり注目しているフランスのFACOMの製品あたりがそうだ。

よく利用する通販サイト:http://jp.rs-online.com/web/

 RSは工具類もそうだが汎用制御機器ではない電子部品の在庫が充実しており,今では俺の住む町ではなくなってしまったオンボードパーツを扱う店舗の代わりとして重要性を増しつつある。

 ところで,連休を前にして昨日,実家でタウン情報誌らしきものを眺めているとなんと,俺の住む田舎町に工具の専門店がオープンするという広告というか,記事を見つけた。
 今日日,これだけネット通販が発達して市中の問屋では調達できないメーカーの製品でも手軽に,しかも10年くらい前から比べると驚く程安価に購入できるようになった中で,わざわざ店舗を構えて開業するという事は余程何か特別な調達ルートでも持っている業者なのかと俺の好奇心が膨らんだ。
 それで,俺は今日,用足しついでに冷やかし半分でその工具専門店を覗いてみようかと思い立った次第だ。

 その結果を先に書くと,俺は痛い目に遭った。目下俺は非常に頭に来たり後悔したりしながらこのテキストを書いておる。
 しかし俺はここで,このロクでもない工具専門店の屋号や所在を明かさない。俺は自分の蒙った不条理を誰か他人になすり付けて八つ当たりしたい気分になっているのでこの工具専門店の餌食となって俺のような憤懣を持つ哀れな子羊がこの先どんどん出てくればいいとまじめに考えているのだ。
 上に書いた事は半ばネタだが,実際の所この工具専門店はネット上では検索できない。実名を挙げれば営業妨害とか何とかいう難癖も出てくる恐れもあるので今回の事は変な冷やかし気分を起こした俺の愚かさの代償として我慢するしかないのだろうな。

 件の店舗は郊外の比較的通行量の多い路面沿いに開店していた。
店舗前の駐車場には黒い軽自動車が二台停まっており,来店客ではなく店舗スタッフ二名の自家用車だった事を後に俺は知る。
 つまり,誰も客のいないその店舗に俺は一人で足を踏み入れた。
店内には愛想の良さそうな若いお姉ちゃんが一人いた。店舗は10坪よりも少し広い程度で大して広くはないので陳列されている商品もさほど多くはなく,全体にスカスカしていて量販志向の印象はない。
 置かれているメーカーはお馴染みのKTCやシグネットが中心で特に新鮮味はない。シグネットの製品で、現物を手に取って検討する事が出来るのは恐らくこの田舎町では初めての店舗なのだろうがこのメーカー自体はCPが売りのブランドであって特段,製品の出来が素晴らしいとかいう印象が俺にはない。良心的なメーカーだとは思うけどな。
 ざっと店内を見渡してみてここが自動車工具の店舗らしいという印象を俺は持った。特に飛びつきたい商品があるわけでなく,しかし冷やかしで帰るのもなんだか悪い気がして俺は店内を改めて見渡し,大特価と書かれているパーツクリーナーのスプレー缶に目が行った。お値段は税別290円のドライタイプだ。
 ドライタイプは使い勝手が悪く,あるときから俺は敬遠するようになったが一本290円くらいならまあいいか,と手を伸ばしかけるとお姉ちゃんは「パーツクリーナーはオープン特価で半額になっています」とのたまう。半額だったらもう一本買っていくかと俺は二本取出した。お一人様三本限定ですからもう一本いかがですかとお姉ちゃんが奨めるのでもう一本買う事にした。

 「他に何かお要り用のものはありませんか?」と姉ちゃんは俺の汚い顔を覗き込むようにして訊ねてきたのでかねがね思案してきた事を問い合わせてみた。
 それはインチサイズで,ロックボールではなくピンとOリングで固定するタイプのインパクトソケットを探しているというものだった。俺の経験則では国内製よりも海外製の方がソケットの耐久性は明らかに高いのだが,上の条件を満たす仕様は国内製のKoken製しか見つからずずっと購入を考えあぐねていた。

 俺のリクエストは姉ちゃんの商品知識を逸脱するものだったらしく,お姉ちゃんは一旦,事務所と思しきドアの奥に引っ込み,少ししてからKokenのカタログを持参して現れた。やはりそういう選択肢に行き着くしかないのだな,と俺は思った。
 しかしKokenの製品ならば別段この店で購入する理由はない。俺が普段ツケで買っている機械材料の問屋で取り寄せてもらえるからだ。一旦断ろうかと考えたが成り行き任せな気分でカタログを開き,その後顎が外れそうになる場面が来るとも知らずに3サイズ位を注文した。

 少しして事務所からは店主と思しき兄ちゃんが現れた。黒いツナギを着てリーゼントヘアーのなんだか少々軟弱そうな男だ。
 取り寄せの場合は前金で会計させてもらいたいと彼は冷たい目つきで俺に言った。顔は笑顔だが目は笑っていない。俺はイヤな予感がしたが大して高価なものでもないのでそれには応じた。
 それで主と思しき兄ちゃんはたどたどしい手つきでレジを打ち始めたのだが、その様子を眺めている俺は思わず口をあんぐりと開けたくなった。
 彼はインパクトソケットの値段をカタログに表記されている定価で弾いているではないか。

冗談ではないぞ。

 掛け率を正確には覚えていないが,ソケットのようなものはどこで買おうが定価販売なんていう事は絶対にないのだ。しかも前金だ。この店は一体どんな仕入れをしているのか。
 続いて彼は俺の購入したパーツクリーナーの金額を打ち始めた。290円という金額で彼は三回レジのキーを叩いた。明らかにレジの扱いに馴れていないがそれはまあいい。パーツクリーナーは半額ではなかったのかと俺は姉ちゃんに水を向けた。姉ちゃんはビー玉みたいな目玉をきらきら光らせながらこう答えた。
「半額で290円なんですよ」

 それでは正価では580円という事なのか!


【ProTOOLs】ブレーキ& パーツクリーナー 840ml

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 上のリンク,Amazon.comでは同一商品が398円で販売されているがそれにしたって高い。ドライタイプのパーツクリーナーなんていうものはブランドさえ選ばなければホームセンターのようなところでは一本200円くらいの売価でで山積みされている。

 ソケット3個の全額前金とパーツクリーナー3本でお買上額は大体4千円強で既にこの時点で俺は不快感を募らせていた。通常取引している問屋ならその半額程度で済む買い物だ。
 しかしこの店の阿漕さはこれで終わらない。会計を済ませて店内をうろついているとカタログの並んでいる一角が目についた。メーカーを見るとKTCだったりTONEだったり、あるいはエスコのような商事会社だったりで特段目新しいものはない。全部俺が日常取引のある問屋のフロントに常備されているもので,問屋が無償でくれたカタログもあらかたそこにはあった。RSなどは最初のオーダーで届いた商品にまるで辞書みたいにクソ分厚い総合カタログが無償で同梱されておりその時は結構驚いたものだ。

 何の気なしにカタログのページをめくる俺にお姉ちゃんが話しかけてくる。
「カタログを持っていると注文がしやすくて便利ですからいかがですか?」俺はそこに罠の気配を感じ取った。俺の脳味噌は大して上等ではないがそこまでお人好しのバカでもないのだぞ。もしやと思いタダでくれるのかと訊ねると案の定,顔つきを曇らせてカタログは有償ですとお姉ちゃんは返してきた。
 工具のカタログはなかなか金のかかった印刷物であり,有償である事は決して理不尽だと俺は思わない。事実,KTC やTONEの総合カタログは裏表紙に金額の記載があるし、通販サイトでは海外メーカーのカタログを有償販売してもいる。
 しかし俺は自分の習慣として,問屋で工具類のカタログを買った事はこれまでただの一度もないのだ。(駄洒落ではないぞ)工具メーカーのカタログなどというのは大体フロントのカウンターに平積みされていて取引先が勝手に持っていっていいものだとばかり思っていたのだ。さすがに一人で同じカタログを何冊も持っていくようなけしからん輩は問屋には現れないので問屋も無頓着で、いちいち客がフロントにへばりついてああでもないこうでもないと口頭でやり取りをするよりもカタログを持ち帰って自分の事務所で好き勝手に検索してから問い合わせしてくれた方が手間が省けるからだろう。

 上に書いたような事を手短にお姉ちゃんに伝えると彼女は苦笑いしながら言い出した事を引っ込め、俺は苦々しい気分で店を出た。
 帰宅する道すがら,不条理を噛み締めながら俺はその正体について色々と思い返していた。題材を変えてこういうシチュエーションが俺には何度もあったはずの経験はすぐに記憶に蘇ってきた。

 それは悪徳スナックだとかキャッチバーだ。若い頃に何度か,俺はそういう場所で痛い目に遭った。擦れっ枯らし女を相手にビールを一本飲んで店を出ようとしたら一万円くらいの会計が来て腰を抜かしたあの感覚に近い。酷い店だぜ全く。
 更にここから俺の妄想が膨らんでいく。
もしかしたらその店は新手の取り込み詐欺みたいな稼業なんじゃないのか?
Kokenのソケットみたいなものに定価で全額前金などという決裁方法はどうも胡散臭く思えるのだ。
店長だか店主だかわからないが,先に書いた兄ちゃんが手にしていた注文書には俺以前に数名分の記述があった。彼らも俺と同じように何かを発注するにあたって全額定価の現金先払いで決裁を済ませているという事な訳だが、ほんとに商品は届くのだろうか?ある程度の金をかき集めたらいきなり閉店してどっかへトンズラを決め込むような真似はしはしまいか。店舗内のスカスカした商品の陳列状態を思い出すにつけ俺はそういう疑念を払拭し切れないでいる。 

 世の中が荒んでくると人心も同じく荒んでくる。俺も間違いなくそのうちの一人なわけだ。一回きりのお買い物で、まあ頭に来るが授業料だな。やはり長年取引のある問屋は大事にしてあげなければ,というのが今回の教訓である。
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ハイエナ行為がメーカーにばれた [日記、雑感]

 数日前に書いた記事で某コンビニでのエアコン修理に触れた。
記事名:ハイエナ
記事URL:http://tuttle.blog.so-net.ne.jp/2014-04-26
その後の進展について書き残しておく。

 冷媒漏れの予測の元に件のコンビニに再訪問となり、試験的に冷媒をチャージしてみると室外機の内部で露骨にリークの反応が出た。
 検知器の感知部分を機械室内部に突っ込んでみたが既に漏れた冷媒が充満しているらしく、内部の冷媒管が入り組んでいる事もあって漏れ箇所の特定が難しい。
 漏れかたが激しい事は察しがついたので、俺はあえて冷媒をどんどん入れて強制的にコンプレッサーを起動させた。
 その状態で機械室内部をあれこれ見ているとある箇所から冷媒が液体に近い霧状になって音を立てて噴き出し始めた。目視で簡単に確認できるくらいの勢いだ。
  その漏れ箇所は、暖房運転を行う際に働くであろうキャピラリーチューブが内部のどこかと接触し、長期間の運転で与えられた振動によって擦れ,表面が削れてピンホールが出来たことによる。
 ピンホール,とは書いたが実際には線上に形成された漏れ個所であり,漏れ方は目視可能な位歴然としている。
IMGP0118.1.jpg

画像の中央よりやや左寄りの個所は内部の冷媒管が白く霜がついてるのが確認できる。高圧配管から大量のリークが起きると大気圧下での蒸発温度(R-22の場合は約-40℃)が発生する事になるので液冷媒のかかった周辺箇所は画像のように氷結する。

 特に縦置きのスクロールやロータリーのコンプレッサーが幅を利かせ始め,アウトドアユニットの機械室部分で冷媒管が入り組むようになってからはこの手の障害が本当に増えた。
 通常の冷媒管で生じた亀裂であればろう材によって塞ぐ処置が可能だが何せ直径1ミリ強のキャピラリーチューブからの漏れで,しかも画像に示した通りの激しさなのでヘタにろう材を盛って溶接などしようものなら溶けた溶棒が内部に流れ込んで閉塞が起き,取り返しのつかない事態になる公算が高い。よって処置としてはキャピラリーチューブ自体の交換となる。

 ここで俺は前回訪問時にFCオーナー殿から伺った話を思い出した。
現調に訪れたこのコンビニチェーンの指定業者は何かがないので修理ができないという所見を残して撤収して行ったというあれだ。
 更にもう一つ、丈夫のバーナーユニットのフレームロッドのリード線が取り外されていた理由だ。
画像を再掲する。
IMGP0116.JPG
 R-22という冷媒は寒冷地で暖房用に使うには吐出温度が高くないため、バーナーによって加温する必要があったと以前の記事で俺は書いた。
 画像に示されているのはバーナーの組み込まれた熱交換器で、銅管部分は内部に冷媒が入っている。俺は普段エアコンの修理をしていないので予備知識がなく、ここは想像だがこの熱交換器は冷媒が入っていない状態でバーナーを燃焼させると冷媒への熱移動が行われないので熱交換器が過熱して変形する恐れがあり、これを案じた指定業者がバーナーへの点火が行われないようにと意図的にリード線を外していったのではないかというのが俺の憶測だ。

 という事は、指定業者はこの歴然たる冷媒漏れをも既に確認しているはずなのだ。
この機種自体がおよそ20年近くも前のロートルである事を考えると、ピンホールの発生したキャピラリーチューブは東芝では既に補修パーツが払底しているのではないか。最低保有年数はとうの昔に過ぎているだろうから製造元としては修理不可能の所見を出す事には確たる根拠があるという事になる。

 それでもなおかつ、何とかならんかというのがFC オーナーの言い分というか、都合なのだ。
消費税の増税後は明らかに売り上げが落ち、そこに加えて業務用のエアコン一台をリプレースするのは経営的に何とも厳しい、本部に対しては独自に修理業者を捜すと既に連絡していて今更引っ込みもつかないので何とか修繕して欲しい。改造だろうが何だろうがどんな手を使っても構わないからとにかくこのエアコンが機能するようにして欲しい、そういう趣旨の事を彼は俺に訴えた。

 困った話だぜ、ほんとに。

 それで本日、5月2日に俺は東芝テクノネットワークの営業所を訪ね、破損箇所であるキャピラリーチューブのパーツストックがまだ残っているかを問い合わせようとしたのだった。

 暦の上では明日からが連休な訳だがさすがに超大企業の東芝は今日から既にお休み体制で、当直の社員と思しき人が二人くらいしかいなかった。
 それで私服姿の兄ちゃんに声をかけ、経緯やら状況を説明すると何とも奇遇な事に彼がその現調にあたった人物だった事が判明した。そのコンビニチェーンの指定業者とは東芝テクノネットワークの事だったのだ。こういうところはいかにも田舎町の出来事で、世間の狭さを実感するのだが何せ、そうとなれば話は早いのだ。
 松下のような偏屈な会社とは大違いでさすがに御三家の一角である東芝ともなると対応は紳士的であって俺のような野良犬稼業であっても邪険にされる事はないので議論は見通しが良い。
 問題のキャピラリーチューブがまだ手配可能か否かについては業務が再開される連休明けに判明する。あれば話は簡単だがない場合は設計仕様書からその断面積と全長を教えてもらい、俺が手持ちのキャピラリーから近似した圧力損失が生じるだけの長さを切り出して代用品とする、というところまでの話がついた。勿論これは改造にあたる行為であって東芝には一切の結果責任がない。

 何か先の展望が開けたような気分で俺は帰り道の最中、皮算用を弾いてみていい気になっていた。
しかし少し時間を置いてみるとこの修繕には先々必ず一山あるだろうという予感が働いた。東芝テクノネットワークにしてみれば俺のような者の印象が良いはずなどない。メーカーの所見を覆して改造を試みるハイエナ野郎がのこのこと出向いてきたというのが本日の構図ではないのか。
 これから先に起こる事の予測が結構簡単に成り立つ。

 まず、ストックパーツであるキャピラリーチューブは既にない。あってもない。何しろ製造元なのだからないと言い張ればそれはないのだ。あるとなったら最初に現調に訪れた彼の所見は何だったのか、リプレースを進めるために方便を使ったのかという問題が起きるではないか。単なる個人店舗ならともかく全国チェーンのコンビニでそれが露見するのは大きな問題となるのは明白だ。
 よって現場では、俺は代用品としてのキャピラリーチューブを制作する事になり、帳尻合わせに四苦八苦する。とことんはまる。こういうロクでもない予感ほど的中するのだ、俺の人生は。 
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ハイエナ [日記、雑感]

 俺はパチンコやパチスロをやらないので詳しい事はわからないが,なんでも聞く所によれば大当たりの出そうな台を付けねらって店内を徘徊する行為を指してハイエナと呼ぶのだとか。
 なかなか大当たりが出ずに飲まれ続けるうちにその台を打っていた客が諦めて席を立つ。しかし実際にはもう少し粘ればいい目を見られそうな気配である。そういう場面を狙って陣取る行為であるらしい。やったもん勝ちではあるがいささか浅ましい行為でもある。ホールの従業員からすると好ましからざる振る舞いなのだそうだが金のために必死になるハイエナからすればきれい事は言ってられないわけだ。

 とあるコンビニのオーナーから修理の依頼が来た。エアコンの修理をしてもらえないかとの事だ。
一面識もない方なので,どうして俺の事を知っているかと訊ねてみると地元の商工会の職員から聞いたという。しかしその商工会職員もまた俺は一面識もない方で,一体話の出所がどこなんだか皆目見当がつかないのだが,とにかくあてになりそうな業者という評価ではあるらしい。
 そうは言っても俺は魔法使いではないので出来ないものは出来ないし,エアコンの修理などやった事もないしで丁重にお断りしたのだがオーナー様の食い下がり方も尋常でなく,ひとまず現調してみましょうかという事で出向いてみた。

 FCオーナーによると,この某コンビニチェーンの指定業者が現調に現れたのだが,何かがもう手に入らないので修理は出来ないという所見を残して退いたとの事だった。「何か」がどういうものであるかはオーナー殿にはわからず、指定業者の名前もわからないとの事なのでいつものごとく出たとこ勝負での現調だが他人の弄った後というのは結構わけのわからん落とし穴があるものだ。
 製品は東芝製で,使用冷媒はR-22だから製造年度は結構古いものだと思う。
ケーシングはあちこちビスがなくなっていたり代わりのビスで止まっていたりして、この個体がこれまで何度か修繕された形跡を示している。
 IMGP0114.JPG

 上部の外装板を外したところだ。

 設備機器関係のサービスマンの諸兄は既にご存知と思うが,R-22が使用冷媒であった頃は現行のR-410A程には高圧の吐出温度が高くなかったので暖房運転を行う際にはバーナーで冷媒を加温する事で室内機の吹き出し口温度を補い、どうにか寒冷地で使えるだけの能力を持てた。画像の上部で露出しているのはそのためのバーナーユニットで燃料は灯油である。
 厨房屋の扱う燃料と言えばもっぱらガスであり,灯油の燃焼器具とは縁がないので正直なところ怯んだが,今回の問題点は燃焼系ではなさそうだったのでこれは商売ネタになるか,と少し嬉しい気分になる。
IMGP0115.JPG

 手動で冷房運転を行ってみたところ,画像のようにゲージの低圧側が負圧を指示しているのでこれは冷媒漏れと俺は判断した。
 さしあたって次回訪問の処置としては冷媒を補充してリーク箇所を調べてみる事になる。さて,これを商売ネタに一稼ぎするか!と意気込み,FCオーナー様と話を付けて意気揚々と本日の手仕舞いにかかり始めたところ,気になる点が一つ発見された。
IMGP0116.JPG

 正しい名称はわからないが,加熱用のバーナーユニットの恐らくフレームロッドのリード線が取り外されている。「まあ、できるところまではやってみましょう」などとでかい口を叩いたまでは良かったが暖房運転がうまく行くかどうか、心配の種を残しつつひとまず本日はここまでだ。

 いつものように成り行きの見えない手探り作業で、儲かるのだか脚が出てしまうのかもわからないのだが貧乏自営業としては仕事をえり好みするわけにもいかない。冒頭書いたパチスロ屋に徘徊するハイエナの如く、同業者の敬遠した仕事を漁る。
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消費税値上げ後の印象 [日記、雑感]

 結論から言えばロクな事がない。
何もかもが値上がりで,しかも誰も儲かっていないのだ。
儲かっているのは税金にたかる連中だけというわけ。

 理不尽に思える事の一つに,自動車の燃料がある。
俺は税金の知識がないが,確かあれには揮発油税という税金がかかっているのではなかったか。
そして何か,国の決まり事からいうと二重課税は禁止されていたのではなかったか。
しかし実際にはスタンドでガソリンを入れると消費税が加算されている。れっきとした二重課税だがこれがまかり通っている。
 俺がこの商売をはじめたのは10年前で,その頃ガソリンは大体リッターあたり120から130円の間くらいだったように覚えている。
 この四月からレギュラーガソリンはリッターあたり160円くらいが当たり前になった。月をまたいだらいきなり10円以上の値上がりだ。税率は5%から8%で3%の値上げ幅でしかないのにガソリンの値上がりは明らかにそれ以上であり,便乗値上げとはまさにこういうことを言うのだ。

 開業以来,俺は経費請求の中で出張費とか作業費単価はずっと据え置きのままでやってきたがそろそろ見直すべきではないのかと結構まじめに考え始めている。

 消費税率の引き上げがどれくらいの関連性があるのかはわからないがイヤな事は増えた。
以前はパーツの発注にしても物は先に送付して決裁は月末締めの翌月末払いだった取引先が厳禁先払いで入金確認後に発送に切り替わるところも出てき始めている。最初俺は自分がそんなに不義理を働いているのかと息巻いたが、先方は全社的な方針で俺に限らず全ての取引先にそうお願いするようになったのだとしどろもどろになって答えた。
 
 取引先の中には従来からの価格据え置きで材料を出してくれるところもある。元々大きな利ざやがあっての事ではなく、自分の利益をそれだけ削っての企業努力であり,何だか申し訳ない気分ではあるが有り難い事だ。

 俺の知る中には日頃仕事が暇で,営業時間中にテレビばっかり見ている飲食店のオヤジが何人かいる。こういう奴は例えばテレビタックルみたいな番組を見ているうちにまるで自分が為政者の仲間入りをしたかのようなバカな錯覚に陥る輩が少なくない。
 二年くらい前には店に来る客を相手に「日本の社会保障制度を守るためには消費税を上げないとダメなんだー!!」などとまるで財務省かどっかの高級官僚みたいな目線で偉そうな事を抜かしていた飲食店のオヤジ共だが、消費税率引き上げに伴う便乗値上げでメニューの価格を変える時には「食材や光熱費の高騰に伴い,誠に申し訳ありませんが価格を改定させて頂きます』などとしおらしい事を書いていたりして笑わせる。
 日頃店に来る多くもない客に偉そうな説教をたれる時みたいに「日本の社会保障制度を維持するためには消費税の引き上げが必要であり,当店はより多くの消費税を国庫に納付するために今回,全メニューを値上げします』と書かれている店を俺はまだ一軒も見ていない。

 それで,身の程を知らないテレビタックル中毒の飲食店のバカオヤジ共だが,貴様等毎年消費税は納付しろよ!こういう,役人目線で偉そうな事を客に説教するくせに自分は消費税を滞納して自宅を国税に差し押さえられたバカを俺は一人知っている。
IMGP1228.jpg

 税金も年金もろくすっぽ払わないくせにまるで自分が日本国の何かを代表しているかのように「国家がー!」
とか「国益が—!」とか偉そうなたわ言を抜かす大馬鹿者の代表選手として俺にはすぐにこのロクデナシの事が意識に浮かんだ。守内巧の腐った人生模様についてはそのうち気が向いたらここで垂れ流すが、全くもってこういう閑古鳥が鳴いて暇な飲食店のオヤジ共などというのは暇に任せて変なテレビ番組にうつつを抜かしているうちに簡単に洗脳されて自分の身の程を忘れるようだ。日本の国益どうのなんていう事以前にテメエの暇な店の将来でも心配しやがれ!

 そうそう,それから閑古鳥の鳴く暇な店舗の国士様気取りのテレビ中毒馬鹿オーナーども,NHKの受信料はきちんと払え。暇つぶしのために店でテレビを眺めているおまえ,おまえの事だぞ!
 こういう国士気取りのアホが何故か受信料の支払のことになるとNHKの集金人をどやしつけて追い返してやったなどとまるで武勇談のごとく自慢するのを聞くと本当にむかっ腹が立つ。放送法によれば受信設備を持つ者には受信料の支払義務が生じるのだぞ。テレビのおかげで暇つぶしに加えて洗脳までしてもらって偉そうな国士様気取りの受け売りをして溜飲を下げる手助けをしてもらってるんだから受信料払えよ!

 本当は消費税の事を書こうと思いながら見事に脱線したが許してくれ,諸兄よ。
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Full Metal Jacket(3) [日記、雑感]

 俺の仕事に就いてあれこれ書かれるはずのこのブログで長々と一本の映画について書き連ねるのは適当でないのだろうが,俺のまとめ方のヘタさ加減のせいでどうしてもこうなる。

フルメタル・ジャケット [DVD]

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 訓練期間を終えた主人公が配属されたのは後方任務であり,Stars and Stripesという軍隊内の出版物の取材や編集を行う部隊である。
 生きた兵器になり切れない主人公は未消化な部分を残したまま不条理な命の奪い合いに関わる事なく業務を続けるが,テット(旧正月)の攻勢に遭遇し,兵舎を襲撃される事で自分の今いる場所が非日常であり,志願前の日常的感覚ではいられない事を余儀なくされる事実を突きつけられる。

 取材の中の1エピソード。ヘリに搭乗した主人公が非戦闘員まで機銃掃射で撃ちまくる兵隊に問いかける場面

よく女子供まで殺せるな,という主人公からの投げかけに対する答えは「簡単さ。動きがのろいからな」であり「ここは地獄だぜ!」とその人物は高笑いを決める。プロになりきる、というのは例えばこういう事なのだろう。

 映画の後半半ばでで主人公は前線の小隊に合流し、市街戦の前線に放り込まれるのだがこの小隊はベトコンの狙撃兵に翻弄されて次々と戦死者を生み出していき、訓練期間中の同期だったカウボーイも巧妙な狙撃に遭って命を落とす。
 残った兵士たちは狙撃兵が立てこもっていると思しき建物に突撃し、どうにか敵を仕留める。敵はたった一人で、しかも年端もいかない女だ。


 致命傷を負って虫の息の狙撃兵は自分を殺してくれと現地語で訴える。
小隊で生き残った兵士達からは、仲間を殺されたのだから仇を取れという意見とどうせ死ぬのだから放っておけという二つの意見が主人公に向けられ、結果として彼は拳銃で狙撃兵の少女を射殺する。主人公の戦場に於ける初めての殺害戦果確認だ。

 映画の中盤あたりでヘリに同乗して非戦闘員の女子供に向けて無差別に機銃掃射する隊員に向けられる主人公の「よく女子供を殺せるな」という醒めたセリフがあった事を思い出して頂きたい。ゲリラとは言え少女だし、放っておけばどうせ死ぬ者に主人公はわざわざとどめを刺す。彼にはスイッチが入って兵器に化けた瞬間だ。

 主人公の過剰な残忍さを喚起させた原因に戦友を殺された事に対する憤激が働いていたのか、そうではなく殺害戦果を上げるために単に仕事としてそれを行ったのかについてこの映画では特に説明的なセリフやカットがない。おそらく後の方だろう、という暗示がミッキーマウスマーチを合唱しながら行軍するエンディングで示される。人が銃弾で撃たれて死ぬ事が日常的な出来事になりつつある事をここでは示している。傍観者である事は許されず、場合によってはそれは自分が死ぬ事を意味するその場所で、当事者として生き延びたければ自分の中の何かを切り替えて平時の精神生活上で働いている何かを抑圧したり狂わせたりしなくてはならない。最後の行軍中の主人公のモノローグは何とも不気味だ。

 ここでもう一つ、同じような状況下を扱った映画の事を取り上げたい。 
プラトーン [Blu-ray]

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 こちらはもっとわかりやすい映画で、善の心を持った人間は良い事をし、悪い心を持った人間はひどい事をするという構図で登場人物が描き分けられている。
 
 ここで取り上げた映画は人はしばしば善の心を持ちながら悪い事をするもんだという冷徹な視線で貫かれている。ある種の組織は特に軍隊に限らず、例えば会社だったり宗教団体だったりであっても大なり小なりそういう性格を帯びる。ある目的意識の集合体はかならず組織に属する人間に狂気めいたものを要求するのだと俺は以前から考えている。

 人の生死とは無縁のチンケな私事ではあるが、今から20年以上前のある時、俺はある資格試験を受けるために色々準備をしており、既に受験料も送金済みだったのだが受験日の(それも日曜日だ)二日前になって当時の俺の上司は自分が担当する施行中の現場で追加工事が出たので工期を間に合わせるためにおまえはその資格試験を受験しないで日曜出勤しろという指示が出た。そのクソ会社が既に払い込んだ受験料を負担してくれるわけでもない。
 その時の俺は大いに胸くその悪い思いをした。厨房屋というのは本当にどうしようもなく業界だと頭に来た。些末な事かもしれないが立派にキチガイじみていると思う。(この項続く)
タグ:プラトーン
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Full Metal Jacket(2) [日記、雑感]

 軍隊を描いた映画の話題は決して場違いではない。会社員だった頃の俺自身の経験を含めてコメントを頂いた厨房二年目様の心象風景と重なるところが結構ありそうに思える。
 付け加えるとこれは軍隊とか戦争とかいった題材を足がかりに,組織と個人という古くて新しいモチーフについての問いかけであるように俺は受け止めている。
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 何も俺ごときがここで講釈をたれなくてもこれまで色々なところで議論され,解説されている映画だがまあ我慢してください。

 兵隊になる,ということは合法的だとは言え殺人者になる事だ。勿論例外はあるが。
それで罰せられる事はないにせよ,日常の感覚として人を殺したい欲求をいつも内在させている人物がいるとすれば疑問の余地なく犯罪者の資質を持っており、そういう人は社会の中では極めて特殊な,ごく少数の存在だ。
 ましてや殺す対象が何の怨恨もない,話をした事も名前も知らない人だとなればこれは普通の感覚で出来るものではない。兵隊になったその人は、素の自分ではない何か別のものに化けることを求められるのだろう。

 常日頃思う事だが,同じ悪い事をするにしても罪悪感を抱きながらやむなく行うのとゲーム感覚の確信犯ではその悪質さに於いて当然大きな違いがある。本当に悪い奴というのは悪事に罪悪感を持たない。良い事,真っ当な事をしていると確信しながら酷い事をする。
IMGP1228.jpg

 画像の人物は生まれつきのクズであり,先天的に他人に迷惑をかけるために生まれてきた男であるが,こういう輩とは別種の,一般的な道徳心の持ち主であっても訓練される事によって同じような生き物に変身する事が可能である。

動画のクリップ

 映画の冒頭,海兵隊に入隊した新兵達がみんな頭を丸刈りにされる。個性を否定される,画一化を迫られる。組織に合わせた人格の矯正とはこういうところから始まるのだぞ,という出だしである。
 新兵を整列させて訓練教官のぶつ一節。
full-metal-jacket-12.jpg

貴様ら雌豚どもが俺の訓練に生き残れたら―――
各人が兵器となる。戦争に祈りを捧げる死の司祭だ 。

その日まではウジ虫だ!地球上で最下等の生命体だ。
貴様らは人間ではない。
両生動物のクソをかき集めた値打ちしかない!

貴様らは厳しい俺を嫌う。だが憎めば、それだけ学ぶ。

俺は厳しいが公平だ、人種差別は許さん。
黒豚、ユダ豚、イタ豚を、俺は見下さん。
すべて―――平等に価値が“ない”!

俺の使命は役立たずを刈り取ることだ。
愛する海兵隊の害虫を!分かったか、ウジ虫!」

 教官である軍曹の大袈裟な激越ぶりを主人公が茶化し,ヤキを入れられる。
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スキン小僧が!じっくりかわいがってやる!泣いたり笑ったり出来なくしてやる!さっさと立て!隠れてマスかいてみろ クビ切り落としてクソ流し込むぞ

 教官の訓練は肉体的にも精神的にも過酷を極める。ついこの間までは女の尻を追いかけ回してはしゃぎ回っていた普通のあんちゃん達を物の数ヶ月でお仕事として赤の他人を殺す殺人マシーンへと変身させていく。この教官の私的な姿は映画では描かれないが、仕事以外では普通の父さんである,ということはよくある話で、彼は極めて職務に忠実で,かつ有能な「調教のプロ」なのだ。

Full_metal_jacket.jpg

 調教の効果が出過ぎた男の表情。魯鈍で能天気な男は完膚なきまでに本来的な人格を破壊された後,最優秀クラスの狙撃兵候補として変身するが発狂し,教官を射殺した直後にその銃で自殺する。

動画クリップ

主人公が恐らく生まれて初めて目にする殺人の場面だ。まだ彼は素の自分を残している、言い換えるとまだ未熟であり,なりきれていない。(この項続く)
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英語は勉強しとけ [日記、雑感]

4月6日の夜から翌7日早朝にかけて某総合病院にて配膳車の修理に入っていた。
現在このテキストは8日に書いているものだが,寄る年波というかさすがに人生の折り返しを過ぎての徹夜は堪える。

 作業現場の画像を掲載しておく。
厚生病院 配膳車-0.jpg


 販売元はエレクターで,納入したのは北沢産業である。
型式はESLといい、現行品の一つ前のモデルで納入後7年目であり,この病院では現在,配食用に自走式(モーターで走る)が約30台が稼働している。北沢産業はさぞかし儲かった事だろう。

 画像は作業途中の様子であり,モータードライバーという制御部品の内部をパソコンを用いて調べている最中の場面である。
 厨房屋が修理の現場にパソコンを持ち込んで解析するようになるのだろうな,とは以前から薄々予感してはいたが,そうなる頃には自分は現場から離れて何か別の業務をするようになっているだろうし俺には関係ねえ,とタカをくくっていたのが10数年前だ。
 まさか自分が修理屋として独立開業し,それをするようになろうとは思わなかった。

 北沢が納入した機材の修繕を何故俺が行っているかというその経緯はさておき、上に示した画像でパソコンの左隣に置かれている焦げ茶色い表紙の本は俺が学生の頃使っていた英和辞典である。
  
新英和中辞典

新英和中辞典

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 研究社
  • 発売日: 1994/11
  • メディア: ペーパーバック


 エレクターは日本の会社であり、当然製品は日本製だが、そこに組み込まれているモータードライバーはアメリカのCurtis Instrumentsという会社の製品でその生産国は中国である。
 今回修理にあたって俺はこのモータードライバーの仕様書やらマニュアルやらを原文(ここでは英文)で読む事を余儀なくされた。モータードライバーのパラメーターの読み書きや障害発生の履歴、現状のモニタリングを行うのはハードウェアとして専用のコントローラーを用いるやり方とパソコン上から専用のアプリを用いて行うやり方とがあるが今回俺は後者の方を選んでいる。
 当然ながらというべきか、そのアプリは英語版であり画面上には日本語表記は一切ない。

 一般的な文章であれば英和辞典一冊で済むのかも知れないが電子機器のインストラクションとなると専門用語や略語が頻発するので他にもう一冊、専門用語の辞書が必要になる。俺の持ち物は30年以上前に学生だった頃のもので当然ながら今様のパワーエレクトロニクス関係についての記述がないので今回大変理解するために難儀した。慣れない事はやるもんじゃないが否応無しにやらなければならないことはあるのだ。

 現地法人のCurtis Instruments Pasific によると、厨房屋の業界ではこれまで専用のコントローラーやアプリが売れた事はなく、俺が初めてらしい。これを言い換えると、こうして配膳車のモータードライバーを故障診断をするにあたって俺は身近に誰も質問できる人がいない事を表している。
 それで俺はこうして頭をひねり、四苦八苦しながら慣れない英文と格闘して仕事をしなければならん。

 作業の内容や成り行きについては色々と思うところがあるのでいずれ記事を書き続けていこうと思うが、未だに事情を知らない素人どもがはしゃぎ回る「技術立国日本」の看板は実際には既にぼろぼろで、工業分野での日本は既に極東地域のうちの一つというところにまで埋没し、転落しかかっている。たかだか配膳車の修理一つではあるが、今回そんな事を感じた。
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Full Metal Jacket [日記、雑感]

 数日前にあげた記事名,ワタミの裁判で思う事(伝搬するキチガイ菌)記事URL:http://tuttle.blog.so-net.ne.jp/2014-03-28
で大変印象深いコメントを頂いた。ある意味,俺はこのブログを始めて以来こういうコメントをこそ待ち望んでいたのではないだろうか。

 返事をコメント欄に書き込むには長くなり過ぎるのと、その内容はコメント欄ではなく一つの記事として扱わせて頂きたいと俺は考えた。その方が多くの方に見て頂けそうに思えたからだ。コメントを頂いたどなたかに対して記事を書くのはこのブログの開設以来初めてだと思う。

 ご本人の承諾は頂いたつもりに俺はなっているので,以下,全文を掲載する。
初めまして。今厨房機器業界で新卒から働いてちょうど1年が立ちました。 今の仕事に嫌気がさしてぽちぽちと検索したらこのようなブログが。ブロガーの方はいわゆる「外注さん」(個人で機器の修理をする方?)という認識でよろしいでしょうか?

 うちでは外食チェーン、病院、老健、ホテル等様々な取引先ありますが、中でも外食チェーンは結構柱だったりします。会社の売上の核となるだけに、チェーン店の新規一式や改装でも荒利15%なんてとれていれば全然いい方です。
機器の運搬・搬入も本来深夜やるならば割増をしなければならないですが、仮に見積もりでそう謳っても、かなりの出精値引きをかけてあげたり。
 とにかく我々厨房屋が低姿勢でいかないことには受注が取れないのが現状です。 余談ですが、私自身この業界の裏側をよく知らずに入ってしまいました。ホテルや病院の「食」に携われる、食を通じて人々の役に立てる。そんなイメージしか抱いていませんでした。しかしながらいざ厨房に入れば鼻にまとわりつく酸化した油の匂い、汚い、熱い  なのに厨房に入る際はこちらが帽子を被って髪が落ちないように気を遣わないといけない。
 私は営業ですが、ただ製品を売ればいいかというと違う。ガスの接続1つとってもお客さんにお願いするのか、こちらが手配するのか 排水はどうするのか? 汚い床を這いつくばって配管が邪魔してないか見ないといけない。 いざスパゲティ釜を入れたら元の排水経が小さくてジャバラホースが入らないなどなど多々ありました。
 もっと苦痛なのが建築関係の方々と仕事しなければいけないこと。病院の厨房1つやるにしても設計事務所、ゼネコン、内装屋、設備屋等々色々なところと打ち合わせ(定例会議)しなければならない。鳴り響くドリルや工事現場で墨出しや打ち合わせをしなければならない。個人的に煙草吸わないしそういう方々は基本的にたばこやギャンブル好きで話も全く合いませんでした
 そして何より労働時間と給料が全く釣り合わない。4月にもらった労働表?(給料体系とか書かれている紙)見てその段階で唖然としました。基本給がまずとんでもなく低く、残業手当は営業手当の中に含まれているということ。また土日は会社のカレンダーで基本的に休みですが、土日出ようが個人の勝手ともとれる内容が書いてありました。土日出たら代休が申請できますが、無茶な予算があるため実質使えません。有給も然り。もちろん夜現(深夜現場)出ても、朝普通に出社しなければなりません。営業だけど普通に重さ150キロを超える4ドア冷凍冷蔵庫のカウンター越えとかしなければならないときもあります。私自身体重も60キロなく、握力も極端にないため、運搬の兄ちゃんから怒号を浴びせらることもしばしばあり苦痛です。

 この業界のスタイルは昔からこのスタイルでしょうし、今後もこのように細々と続いていくでしょう。私はこのままいけば体と精神病むこと間違いないと自分でわかっていますのでもう辞めるつもりです。
 「とにかく報われない」 これが私が1年間ですが厨房業界で働いてみてのだらだらとした感想です。いきなり長文失礼しました。

 入社一年目にして新築現場の打ち合わせに出されるとはその会社はまあ何とも人使いが荒いのかそれともよっぽど人材が枯渇しているのかわからんが酷い話だ。
 俺はこのコメントをくださった方の来歴や出自は勿論わからないが、恐らく工業系の学部なり学科の履修者ではなさそうに思っている。そうだとするとほんとにこれは会社の定見を疑われるような人材配置で,無茶苦茶としか言いようがない。

 しかしだ。この業界は頭のてっぺんから尻尾まで全てが無茶苦茶なのだ。そういう世界なのだ。

 グリーンボーイの頃に職場では虫けらのように扱われて惨めな思いの日々を過ごすのは誰しも経験する時間であり,俺も例外ではない。職何も業界にもうんざり来る事はあったし,いまだに馴染めない。
 だから俺はここでこの方を取り上げて(今日日の若いもんは・・・)などという紋切り型の上から目線でものを言いたくはない。

 ここで俺は若い頃見たある映画の事を思い出した。
最初の職場を辞めてから2年間くらいの間,俺はフリーターのような時期を過ごしていた。有り合わせの商売道具を安物の工具箱に詰め込んで市内の厨房屋からスポットで修理業務や搬入現場施工を請け負うその日暮らしのてきとうな日々を過ごしていた時期に見たある映画の事に触れておきたい。

お題はこれだ。
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 会社勤め,特にブラック企業だったり色々な不条理がまかり通る職場て働いている事にストレスを感じている方には是非一度見て頂きたい。
 長くなりそうなので俺の所感を次の記事で述べておきたい。個人が組織に組み入れられるという事は多かれ少なかれここで描かれるような世界に同化する事を迫られる。それがモチーフであるように俺は捉えている。
続きは次回記事で。

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酸素ボンベは売る程ある [日記、雑感]

 小さい冷凍機器の冷媒管修理のとき、毎度携行する溶接機は酸素ボンベの容積が大変小さいので作業途中にしばしばガス欠となり俺を焦らせる。
8_01a.jpg


 山間部のベーカリーショップで冷蔵庫の作業途中に酸素が空になって焦った事例を記事にした事がある。
記事名:同類の匂いを嗅ぎ取る
記事URL:http://tuttle.blog.so-net.ne.jp/2013-09-07

酸素の安定器にはボンベの元圧を表示するゲージがついているが、指示値は急激に低下するものなので毎度慌てる。液体充填されているのであれば事前にボンベを揺すってみたりして残量を確認できるが酸素はそうではない。

 毎度このブログに登場する某総合病院にて,今回は外来食堂にある業務用冷蔵庫のコンプレッサー交換である。俺が勤め人だった頃の今から15年前に納めたものだ。
 既に同形のコンプレッサーは製造元にパーツストックがなく,代替コンプレッサーを提供されて配管接続は現場合わせの出たとこ勝負となる。俺の修理はいつもこんなのばっかりで、一本道の作業が中々ない。
 とは言え,以前,某産婦人科病院で行ったようなまるっきり別のコンプレッサーを探してきて自己責任で換装し,回路変更まで伴う作業と異なり,今回は製造元のお墨付きセットなので楽なもんだ。
 緩んだ気分で作業しているうちに溶接のトーチが急に赤火になり,にわかに俺は焦った。酸素切れだ。

 俺は一息つくために一旦作業を中断し,院外に出て煙草に火をつける。何といってもここは二十数年殆ど毎日のように入り浸っている730床の総合病院なのだ。以前記事にした山間部のベーカーショップとは状況が違い,言ってみればここは俺のホームグラウンドだからしてこういう場面での回避措置はちゃんとある。
 タバコを灰にした俺は院内の売店に向かい、缶コーヒーを数本買い込む。次に俺は地下のボイラー室に降り,
 しおらしい顔をしながら技師長殿に溶接作業の最中に困ったことが起きた旨を伝える。
「酸素か?」パソコンの画面をにらみながら技師長殿は野太い声で訊ねてきた。「安くねえぞ』ニヤニヤしながら技師長殿はデスクから顔を上げた。俺が袋に入った缶コーヒーを差し出すと抽き出しから鍵を出して立ち上がり,ボイラー室を出て地下のとある部屋へと向かう。
「早く持ってけ。バレるなよ!使ったらちゃんと封をして戻しとけよ」
ここは総合病院で,しかもかなりでかい施設なので充填の済んだ医療用の酸素ボンベを置いておく専用の部屋があり,7.8坪はありそうな部屋に文字通り酸素ボンベやらボンベカートが売る程沢山溢れ返っている。一度一緒に工事に入ったことのある鍛冶屋の親方は山ほどあるボンベカートをしげしげと眺めていいなあ,と呟き,一台くらい失敬してもわかんねえだろうな,と物騒な事を言った。言っただけで終わったが。 

 それはさておき,このようにして俺はまずい場面を回避して二日分相当くらいの利益を稼ぎ出し,頭の中のそろばん勘定の結果も上々で悪くない気分である。ここしばらくはややこしい修繕で未解決のものが続いているので今日は一発,これからサウナにでも行ってくるかあ。


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開業以来10年が過ぎた [日記、雑感]

 人生が折り返しを過ぎたせいもあって時間が過ぎていくのは早い。

 新年度となってそういえば商売を始めてからどれくらい経ったかと数えてみると昨年度が丁度10年目だった。野良犬生活も色々失いながらどうにか10年は継続できたわけだ。
 会社勤めが約20年,自営業で10年,厨房屋みたいなヤクザな業界で結局30年飯を食い続けているわけだから俺の人間性もきっとかなりの擦れっ枯らしになっている事だろう。

 俺の開業は遅く,年齢で言うと40代の半ばくらいだった。
 ある程度の得意先を抱えての開業だったから商売ネタがなくて困る事は若いうちの独立に比べれば少なくて済んだのかもしれないが、それでも決して順風満帆とは言い難かった。
 
 今更考えても詮無い話だが,独立開業のタイミングというのは結構難しい。
未知の分野について勉強したり,資格を取ったりというのは開業後は難しい。得意先を作っておくのも勤め人のうちにしておいた方が楽だと思う。
 しかし,必要な資格は充分に取得した,スキルも身に付いた,得意先もバッチリとなった時には既に人生下り坂で馬力が落ち始めており,体力任せの荒稼ぎは出来ない年齢,というのもあるわけで俺などはそのケーズに該当しているのではないか。

 10年やってみて振り返ると色々なものが変化している事に気づく。
何といっても人心の劣化が凄い。製品作りも販売の姿勢も,購入者の考えや使い方も荒廃の一途を辿るばかりである。手抜きや揚げ足取り,はぐらかしや誤摩化しは色々な形で横行しており,正直者が馬鹿を見る風潮は強まるばかりである。

 家の外で,代価を払って食事をするという行為にまつわる関係者はこの十年で確実に皆不幸になりつつある。デフレ経済下で底辺層の足元を見るかのように安い賃金で従業員を死ぬまでこき使う事で国会議員にまで成り上がったワタミの社長のような野郎にしたところでああいう輩にはいずれ何らかの形で報いがあるだろうから幸福な人生模様とは言えないだろう。

 誰もが不幸になっていく最も根本的な原因とは何なのか?
それは、24時間365日、いつでも好きな時に二千円で飲み放題の宴会をやりたいとか680円でうまいものを腹一杯食いたいとかいった消費者の低劣でわがままな欲望にただ迎合しようとしかしない業界の姿勢にありそうに思う。
 それは外食産業に限った話ではなく,全てに於いて安ければ良しとする時代の風潮とまで話を拡大しても良さそうに思う。

 ワタミで宴会をやり,吉野家で飯を食う事で自営の飲食業は衰退していく。
車で郊外のホームセンターまで出かけて買い物をする事で地元の雑貨店は衰退していく。
ユニクロに繰り出して衣類を買う事で地元の衣料品店は衰退していく。
その一方で海外に事業展開する体力がある大手の製造業はコスト低減のお題目のもとに国内の工場をどんどん海外に移転する事で日本人社員の首を切り,人の生活をより貧困な方向へと押しやっていく。
そんな循環がバブル崩壊以来もう20年以上も続いているのだから疲弊しない方がどうかしている。

 厚みのある中間層を持ち,余剰を誇っていた頃の資産を食い潰しながらこの二十数年社会がひたすら荒廃し,劣化する流れの中で俺の自営業10年は過ぎ,恐らくまだ地獄巡りは終わらない。日々劣化してく自分の身体と荒んでいく市場の一体どちらが先に音を上げるのか。明けない夜はないとは言うが一体いつになったら明け方が来るのかは今のところ全く見えていない。

 そんな心象風景の中で開業10年目が過ぎました。年金生活までにはまだ長い時間があり,俺はまだまだ稼がねばならんのです。我慢の日々はまだまだ続く,というか死ぬまでヒイヒイ言いながら働かなければならんのだろうな。
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すき家のバイト経験者は語る [日記、雑感]

 すき家に仕事で行った事はないが,修理屋にとってああいう営業形態の店舗(年中無休で24時間営業)は関わりたくない業態ではないだろうか。

 店内で働くスタッフにしてもすき家は決して快適な就労環境の職場ではないらしい。 



 吉牛だろうが松屋だろうが事情はどこも似たり寄ったりではないかと思うが大体,ごく僅かな例外を除けばナショナルチェーンの従業員というのはモラルが低いものだと俺は見ている。
 まあ,激安の一膳飯屋ってのはこういうものだろう。
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ワタミの裁判で思う事(伝搬するキチガイ菌) [日記、雑感]

 今更田舎住まいの俺がここでどうこう言うまでもなく、ネット上ではこのクソ企業に関する情報は幾らでも手に入る。

 こんな近況も目にする。 これは酷い ワタミ裁判で傍聴席をワタミの社員が占領!法廷入り口を塞ぐ!怒号が飛び交う騒動に!
http://www.asyura2.com/14/senkyo163/msg/423.html

 修理屋の立場からこの会社の事を少し書いておく事にする。
何を隠そう、俺の元の職場はこのブラック企業を得意先としておるのだw
本格的な取引が始まったのはここ数年の事であり、幸いな事に俺が退社してからだ。
何が幸いだったかというと、ワタミの鬼畜ぶりは従業員に対してだけでなく、出入り業者に対しても遺憾なく発揮されるからで、俺はその場面を免れたというわけだ。

 出入り業者に対する鬼畜ぶりとはどういうものかというと,機器類の故障対応についてオンコールから何時間以内に現場訪問します,といった約束を厨房業者に迫るらしい。そのことだけでも胸焼けがしそうだが,店舗のマネージャーからの修理依頼が厨房業者の携帯電話に直接入る。しかも営業している真っ最中の深夜一時とか二時がザラにあるらしいのだ。
 普通,会社員の生活を考えてみればそれは就寝の最中であること位は諸兄にも簡単に察しがつくだろう。申し訳ないが対応は明日にして頂きたい旨を担当サービスマンは寝ぼけ眼をこすりながら伝え,何とかかんとか店長には下がって頂いて再び眠りにつき,翌朝出社する。
 すると何と,本社のサービス統括部門から前日深夜の対応についてお叱りの電話が入り,雷が落とされる。深夜一時の修理対応を断ったことが怠慢でけしからんと店舗からワタミの本社にすかさず通報され、翌朝一番に厨房屋の本社にワタミの本社から苦情が入ると言う流れらしい。

 創業者の渡辺美樹という男は開業資金を稼ぐために佐川急便のセールスドライバーをやって一年で三百万円貯めたらしい。さぞかしキチガイ的な働きっぷりだっただろうことは容易に想像できるし,キチガイぶりを今に至るまで増幅させ続けていることは良くも悪くも驚嘆に値する。
 しかしだ。仕事だの金儲けだのが死ぬ程好きなら幾らでもキチガイになって勝手に死ぬ程働けばいいのだが、給料で雇っている従業員やバイトにまで自分と同じキチガイ的な働きっぷりを迫るのはやっぱりおかしいだろう。居酒屋の売り上げが幾ら天井知らずに上がろうが従業員の給料が正比例するわけなどないのだしな。


 深夜の一時や二時に厨房屋の社員個人宅に電話をかけて修理対応を迫るなどという非常識極まりないワタミのクソ店長の意識構造とはどのようなものか。
 俺個人の見え方として,店長どもそれぞれの本来的な人格がそのようなものだったとは思えない。彼らはワタミの組織人として,その職務としてこういう無茶苦茶な要求を外部の業者に押し付けてくるのだと俺は見ている。他人の生活に対する配慮が常識的に働くはずだった誰かさんがブラック企業に入社して組織人となり,キチガイ創業者のキチガイ菌に感染すると職場の部下や後輩はおろか社外の人間にまでキチガイのモラルを強要するようになってくるのだと思っている。
 厨房機材の業者にしてみれば,確かに諸々の機材の納入させて頂くことで何がしかの利潤は得ているにしろ,それはその時だけの話に過ぎない。機械化された厨房で時給の安い従業員を雇うことで購入元はそれ以上の利益を得ているのだし,店舗の売り上げが好調だったからといって厨房屋に配当金があたるわけでもなし,都合の悪い出来事が起きたときだけ業務に支障が出ただの営業補償だのとがなり立てやがる。迷惑な話だぜ。

 これに類する記事を以前書いたことがある。
記事名:『外食産業の裏側』を読む その2
http://tuttle.blog.so-net.ne.jp/2013-01-04
hこ ワタミ従業員の劣悪な就労環境に対して俺は勿論同情するか気持ちがあるし,創業者の渡邊美樹という男に対する義憤も勿論ある。
 しかしこれは経験則として書いておきたいし,断言しても良いのだが,彼らワタミの従業員は自分たちが組織から迫られている人間性を無視した理不尽さ転嫁するかのように社外の人間に対して同じようなありようを迫る。これはワタミに限った話ではない。会社とか組織というのはどこも,大なり小なり,従業員の職能の部分だけでなく人間性そのものにまで手を突っ込んで組織に都合のいいように作り変えたがるものだ。ブラック企業の極端な例としてワタミが取り上げられているに過ぎず,現在自営業の俺などから見れば企業というのはどこも,大なり小なりブラックなもので,その組織人は全て大なり小なりキチガイ菌を外部にまき散らしている(この項続く)



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