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フロン22値上げのアナウンス [含蓄まがいの無用な知識]

 仕入れ元から連絡があり,そろそろR-22は30%くらいの値上がりがあるとのことだ。

 25年くらい前から冷媒の規制が始まって以来、万能選手ぶりを遺憾なく発揮して大変重宝し続けてきたR-22だがあくまで代替フロンなのでそろそろ製造中止までのカウントダウンが始まる。
 三井デュポンケミカルでは減産が始まっており、2020年に製造中止が決定した。輸入もできないので万事休すかと心配する昨今だが、仕事仲間の情報によれば代替冷媒がリリースされるのはほぼ間違いないので大丈夫との事だ。

 標準的な冷媒は迷走を続けており、エアコンで使われるR-410Aの将来も不透明だ。ダイキン主導のR-32も業界全体では必ずしも足並みが揃っていないとの風聞があり、何だか訳が分からん状況だ。冷媒の製造は世界的な規模で連動するのがこれまでの通例で、大勢を決するのはやはりデュポンやハネウェルといった米国勢だと俺は見ているのだがそちら筋からの情報は俺のところにはまるっきり届いていない。
 俺は厨房屋なのでエアコンの仕事はさほどなく、R-410AやR-32がらみのゴタゴタや不透明な将来については関係ないものだと高をくくっていたのだが,保冷庫に使う冷凍機にもR-410Aはあるらしく、あながち他人事と高みの見物を決め込むわけにも行かないようだ。

 エアコンについては寒冷地での暖房性能に期待できないR-22使用機はかなりリプレースが進んでいるものの店舗冷設などでの使用機器はまだまだ根強く、まだ50%以上が既存機器として稼働中だし、封入量が100kg以上にもなるような大型機が沢山あるのでそう簡単にバッサリ切り捨てるわけにはいかないのが現状だから代替冷媒はやはり出しておかないと市場が混乱する。

 問題なのは代替冷媒の値段と、どういう重量単位で販売されるのかだ。
R-502の代替品としてリリースされていたTP5R2は20kgボンベでしか供給されず、しかも値段は20万以上もしたので修理屋としてはお手上げ状態で事実上、修繕見送りが相次いだ。
 腕のある修理屋は膨張弁やオイルをR-22仕様に換えてR-502と同等の特性を引き出し、乗り切ったが俺程度の腕では到底無理な芸当だ。但し幾ら何でも今日日、何が何でもR-502の機器類をこれから先も使い続けたいなどという奇特な使用者はもういないだろう。

 R-502とその代替冷媒はさておき,R-22使用機器については代替冷媒の価格如何で市場で稼働中の機器類のリプレース需要が大きく左右されると俺は予想しているが,あまり高価だと案外,R-407AとかR-410Aとかいった低圧側の特性が似た別の冷媒に入れ替えることにトライする猛者がこっそり出現してきそうな気がする。
いずれにせよ,当面供給されるR-22の値上がり分は請求書に転嫁させてもらわないとならないのは不可避である。
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