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一回目の入金を確認 [同級生の再起にまつわる話]

 モラルに期待できない人間はルールで縛るしかない。
今回の一件について俺は繰り返しそう述べて来た。人間社会は決して弱肉強食のジャングルではないのだと思いたい。殊更紳士ぶるつもりはないが,邪だったり図々しかったりすればするほど得をするだとか、そのような振る舞い方が何の罰も受けずにいるようなことであってはやはりいけないのではないか。

前回記事,調停の日URL:http://tuttle.blog.so-net.ne.jp/2013-01-10

 裁判所での一件は全くもって呆れるばかりであり,いずれ機会があれば世の中にはこうまで根性のねじくれた人物がいるのだという格好のサンプルとしてその一部始終を記事にしてみたいと思っているが,生きていること自体が犯罪だという類いの人種が悲しいことに世の中には必ず一定割合でいることは意識の中に留めておきたい。

 調停調書の内容は1月末から10月末にかけて毎回二万一千円を相手方(債務者)は毎月申立人(債権者である俺)の指定口座に送金のこととなっている。
 送金が滞り,二回分の支払額を超えたとき相手方は期限の利益を喪失する,と調書にはある。とどのつまり残額を一括返済せよということだ。出来ない場合は強制執行手続となり、それがルールである。

 先月10日,裁判所での調停の場に置いてその男は初めて俺に頭を下げて詫びた。
奴の自宅のエアコンの工事から実に一年半以上も経過し、その間債務額を膨らませ、債務者である俺を第三者の前で殊更薄のろ呼ばわりして愚弄し続け,俺を利用したことを勝ち誇ったような面付きで粋がっていたこの愚劣な男は昨年十月に送付した内容証明郵便の一件以来嘘とはぐらかしを積み重ねて逃げ続け,裁判所に引きずり出される段になって初めて俺に頭を下げたのだった。

 一年以上にもわたる俺との交渉をのらりくらりと逃げ続けた挙げ句,強制執行による動産の差し押さえというペナルティが現実味を帯びたものとして眼前に迫って来てこの男は初めて謝罪の態度を示すのだった。
 言い方を変えれば,自分の身の上に形而下の実損が生じないとこの男には痛みの感覚が生じないのではないかと今の俺は見るようになった。それは既に人間とも言えないわけのわからない生物の姿であって理解の対象からは完全に外れているとしか言えない。

 先月末,俺の銀行口座には一回分の送金が記帳されていた。
この男に少なくとも一回の送金を責務として行わしめる程度には、裁判所とか法律といったものの効力はあることを俺は認識した。
 しかしこの返済は完了されない。この男は途中のどこかで必ず返済を怠るようになることを俺は確信している。今回の一件以前にもこの男はそのようにして借金の残額をうやむやにし続けて来た薄汚い実例が山ほどあるからだ。

 小出しに書くが,裁判所での調停終了後,よりにもよって裁判所の玄関ロビーでこの男は俺に今回の一件を第三者に口外してくれるなという開いた口が塞がらないような依頼ごとをぬけぬけと切り出して来た。そういう人物なのである。
 これには結構確信があるが,いずれこの男は送金を滞らせ,期限の利益を失効する直前になってから俺に対して強制執行の申立を見合わせてくれとう厚かましい依頼ごとを持ち出して来る。

 世の中にはそういう,もはや人とも呼べないような人種が確かにいることを俺は改めて残念に思っている。
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くるみ

新聞のコラムや投書等で 債務者側の意見を読んだりしました。まず内容証明に驚き、一括は無理で、調停へ。そのシステムは神様並みに有り難く、結果一生懸命返済するとの事。その方はそうではない人種なのですねm(__)m 誰が見ても債権者が主人公の一件ですね。 世の中『なかった事』にはならないですよね。『なかった事』が実現した時は犯罪ギリギリ等が伴う場合が多い様に思います(^^;
by くるみ (2013-02-07 17:46) 

HarryTuttle

くるみ様,コメントありがとうございます。
 金儲けというのは違法ギリギリ,犯罪ギリギリというのが一番儲かるのだそうです。
 その線で行けばこの男のように借金の踏み倒しも押し切ることが出来れば大変儲かる行いではあります。得意の絶頂,笑いの止まらない話ではありましょう。
 しかしそういう横暴が許容される世界に私たちは住んでいないし、他人の根源的な怒りを引き起こすことはしかるべき反動を生む。この男は人生の折り返しを過ぎてなお,そんなことさえわからない大馬鹿者だということです。

 いずれ彼は涙を流して救いを乞うでしょう。
by HarryTuttle (2013-02-08 09:25) 

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