SSブログ

パスタボイラーと原子力発電所を無理矢理こじつける陰謀論 [修理屋から見た厨房機材]

 今更原発ネタもないとは思うのだが,今日は昼飯をパスタと決め込んだのでつい思い出したことを書いておく。

パスタボイラーという機材がある。原型はゆで麺器で,乾麺を茹でることに特化した形状をしている。
<
a href="/_images/blog/_e88/tuttle/FGSB80754_1.jpg" target="_blank">FGSB80754_1.jpg

画像は本文とは関係ありません。


かごの形状も乾麺に特化していると言って良く,大体どこのメーカーの製品も長方形である。凝ったメーカーだとかごの断面がかまぼこ状だったりもする。茹で時間中の乾麺の挙動や茹で上がった後の取出し時の使い勝手はその方が良いようだ。
0905-HC-004-2.jpg
0905-HC-004-2.jpg

 画像は本文とは関係ありません


 選定のポイントは湯槽の底に沈めておくバッフル板で、一般的なてぼ篭を入れて茹でるゆで麺器だと湯槽内で
対流を起こすための穴は丸い穴が開けられており、パスタボイラーも同じような形状で通しているが、気の効いたメーカーは食材と対流の形状を合わせるようにスリット状の穴を開けている。茹で時間を計測したことはないが,体感的には後者の方が若干早い。
 過去に納めた経験上では,それまで寸胴鍋で茹でていた使用者の方は誰もが時間が湯で時間が早過ぎて感覚が狂うとのことだった。オーダーの立て込む専門店向けの機材というのが俺なりの位置づけだ。

 パスタボイラーは厨房機材のメーカー各社で、バブル時期のさなかに次々と横並びで製品化された。俗に言うイタ飯ブームの産物だ。原型はゆで麺器なのだから特に独自性のある機能や構造があるわけでもない。強いて言えば塩を入れて茹でたりするので湯槽の材質が,例えばSUS306とか312といった,通常厨房屋が使用する材料よりも耐食性の高い材料を使用するくらいだから製品化自体はさほど難しいものでもない。
 
 それまでスパゲティと呼ばれていた食い物がパスタと言い換えられるようになり,あらかじめ一回茹でて油を絡めたものをオーダーごとに取出して炒めていたところを炒めなくなってオーダーが入ったら乾麺を茹で始め、茹でたパスタにオイルやソースを絡めてサーブする,という飲食店の変化がはっきりしたのは1980年代中頃と覚えている。
 俺は感覚的な話しか出来ないが,30年前と比べると,パスタの専門店というのはその頃を境として確実に増えたし,消費量もかなりはっきり増えているのではないだろうか。それまでは国内製粉メーカーの製品くらいしか見かけなかったのにイタリア製の乾麺が珍しくなくなったのもこの頃からだ。

 ここで話は大きく飛躍する。
  1986年,チェルノブイリで原子力発電所の事故があったのを覚えておられる諸兄は少なくないと思う。放射能汚染はヨーロッパ全土に広まり,当然農作物は甚大な被害を受けた。
 うろ覚えだが南ヨーロッパの小麦もその例外ではなかった。
それで,汚染された小麦はどのように処理されたのだろうか?どこかに集積されて廃棄されたのだろうか?

 同じ頃,極東の島国ではイタ飯ブームが起こり,パスタの消費量はうなぎ上り,パスタ専門店がどんどん開店し,厨房屋は新市場だとばかりにこぞってパスタボイラーを作り出す。ブイトーニなんて日常的に接するメーカー名となり・・・・・その関係性は俺にはわからないがもしかしたらその頃から俺たちの食い続けているのは・・・・・

 しょうもない妄想と片付けられても仕方のない突飛な与太話ではあるが、日常,他人にこの話をするといつも決まって最後の段に辿り着く前に話の腰を折られて別の話題になってしまうので頭の中にあったことを区切りの良いところまで書き留めておきたかったのさ。ただそれだけのことだがどうも日常の俺は他人との会話にフラストレーションを覚える傾向があるので『書く』という行為は結構性に合っているのかもしれないと改めて思う。
nice!(1)  コメント(4)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

nice! 1

コメント 4

007

食の安全性は、例え日本製であってもかなり疑わしいものです!、、、

かっての「ミートホープの合成肉」、消費・賞味期限切れの「不二家」や「赤福餅」、客の喰い残し再利用使い廻しの料理屋「店名失念(^_^;)」等等の多くの事例あり!にて、、、

嘘と真実の混ぜこぜな社会です、、、原発も然り!!!
by 007 (2012-12-15 15:59) 

HarryTuttle

007様,いつもコメントありがとうございます。
 食品工業や外食産業については私は更に気になることがあり,開業以来順調に成長してきた企業が一つの事故をきっかけにして報道被害のような目に遭い,業績が低下した結果銀行が経営に大きく介入する図式があると思うのです。
 私の以前の職場がそうでしたが,銀行上がりが役員として会社に入ってくるとまずロクなことにならないのですね。
by HarryTuttle (2012-12-15 19:29) 

くるみ

確かに…。大分慣れましたが今でも『パスタ』と言うのは照れますね(^^; 『スパゲッティ』世代で、種類もナポリタンとミートが主流で。『ボロネーゼ』て??と思ったらミートでした。若い頃の職場でもやはり、大量に乾麺を茹で水で締め油をまぶし、オーダー毎に炒めてました。食の安全…現場の人に聞くと驚く事ばかり。様々なミックス粉は国産使用とあっても隠れた外国産が含まれ、放射能然り遺伝子組み換え等も怖いです。国産も何%か含まれてると謳えるらしく。様々な表示は意味が無いと思ったりしますm(__)m
by くるみ (2012-12-16 01:23) 

HarryTuttle

くるみ様,いつもコメントありがとうございます。
 カレーライスとスパゲッティは洋食メニューの中では一番安い,というのが私の頭の中に長年あった刷り込みでしたがカレーはさておきスパゲッティはパスタと名前を変えてから随分気取った食い物になったなあと思っています。

 そういえば所謂『洋食屋』という店舗は私の住む土地では本当に見かけなくなってしまいました。

by HarryTuttle (2012-12-20 10:58) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。