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上がったり下がったりする(1) [お仕事上のぼやき]

 店舗によって扱いはまちまちだがミスタードーナツには飲茶のメニューがあり,俺は以前,関連機材の製造元で働いていた。会社員を辞めて自営を始めてからは元の勤務先の協力会社という立場でこれらを相変わらずいじり続けている。

ミスタードーナツ,飲茶のURL:http://www.misterdonut.jp/m_menu/yamucha/index.html

メニューの中には汁そばなる品目がある。
汁そばURL:http://www.misterdonut.jp/m_menu/yamucha/y01.html

 麺は冷凍麺であり,加熱は茹でるのではなく蒸すことによって行われる。保管は冷凍庫でなされており,保管温度は-15℃となっている。保管用の冷凍庫は汎用の業務用ではなく,特注品である。
パスタフリーザーと呼称するこの機材はファストフード店舗機材の通例に漏れず,全てがギリギリの構造で作られているので大変整備製が良くない。冷凍機の収納スペースは大変狭いので夏期など周囲温度の高い季節には凝縮不良を起こし易い傾向がある。

 今回取り上げる機体は14年前に納入されたもので,7年目にコンプレッサーが焼損して冷凍機の交換を行った前歴がある。
 コンプレッサー単品を交換することは勿論可能だが,社内での対応は通例として冷凍ユニットをベースマウントごと交換するものだ。高上がりに思えなくもないが,パーツの密集度合いが高いので労務経費がかさみ冷凍機交換もコンプレッサー交換も結果的には補修経費にさほど大きな差は出ないようだ。
 
 冷凍ユニットは現地での交換時間を最短で済ませるためにちょっとした工夫がある。 冷凍ユニットと冷却器は一体ではなく、途中低圧配管で結ばれている。
 通常一般の冷凍機と異なり,パスタフリーザーの冷凍ユニットは膨張弁と一部の低圧配管までを含んでいる。低圧配管に割り込む形で冷媒用のカップリング二個が組み込まれている。
img124nh1819_1.jpg
 画像は本文とは関係ありません

スプリングで動作するシール弁が組み込まれており,ポンプダウンによる冷媒回収や回収機による抜き取りを行わずに切り離しや再接続が出来る優れものだ。過去の使用例に於いても再接続時の空気混入による障害発生の事例は今のところない。自分で仕入れたことはないがきっと安くない継ぎ手なのだろう。

 と,ここまでが例によって俺の悪癖であるところの長い長い前置き。

 故障の発生は今月初頭のこと。ミスタードーナツ某店舗からはパスタフリーザーが冷えないとのサービスコールが入り,協力会社であるこれが現場に入った。
 コンデンサーに埃が詰まっており,凝縮不良が発生している,というのが俺の初見である。
差し当たり,対処として冷凍ユニットを切り離して取出してコンデンサーを洗浄する作業は行うことになる。問題なのはそこで症状が治まるのかである。先に書いたように冷凍ユニットの収納スペースは大変狭いので運転温度が高い状態が続くことでコンプレッサーがどの程度ダメージを負っているか。

 最初の冷凍ユニットは7年目で交換した,その前例からいえば安全サイドの対策としては今回も同じ措置が好ましい。しかしもしかしたらコンデンサーの洗浄だけで済めば補修費からいうと儲け物ではある。さて,どちらで行くか。
(以下続く)
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007

コンデンサの掃除くらいは自分らでやれよ!と良く思いましたね昔、、、

電気のランプくらいは自分らでやれよ!と良くおもいましたねビル管時代、、、

所詮はサラリーマン根性故・余計な事はしない、必要以上やらない・のですが、自営なら飯のタネだから問題無い!ですね。
by 007 (2012-08-17 17:59) 

HarryTuttle

007様、いつもコメントありがとうございます。
おっしゃる通り、労働量とお金が正しく比例するのであれば、使用者の横着は大いに歓迎すべきところと考えます。

 コンデンサーの掃除については使用者の行える範囲にはある限度がありますから数年に一度は業者の手によってきっちり行う習慣を理解してもらうのが一つのビジネスモデルだと考えています。
 近年ではダスキンあたりがこの手の営業に力を入れているようですね。
by HarryTuttle (2012-08-27 19:45) 

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