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毎度ながらのドタバタ [困った業者]

 一人親方の悲しいところで、遠出をして何日も地元をあけていると携帯電話には澎湃としてブーイングが殺到するが即時対応は出来ないので横つながりの仕事仲間に代役を頼むことになる。

 元の職場にて新製品のメンテ講習の最中に某施設から冷蔵庫の修理依頼の電話がかかってきた。

 慌てて中座し,状況を伺うと霜取りがうまく働かず,成長した霜(氷といってもいい)と庫内ファンがこすれてガリガリと結構物凄い音が出ているらしいとのこと。

 事情を説明すると先方は誰か代役を寄越してくれとの意向だったので俺は一旦電話を切り,何人かの仕事仲間に打診してみた。

 俺の人徳のなさがまず第一の理由なのだろうが,こういう時の世間の風は冷たい。
根本的には,これは霜取りの機能が働いていないのであってその修繕を行わなければならない。
但し便宜的な措置としては一旦冷却ボックスを分解し,解氷作業を行うことで一週間程度は誤摩化しが効く。

 便宜的な措置はドライバー一本とヘアードライヤーみたいなものがありあえすれば誰でも出来るのでその作業を何人かに打診してみたところ,誰もがひっくり返りそうなくらいのギャラを要求してくるのには参った。俺が想定しているよりも軽く3倍くらいの金額だ。
 しかもまるで口裏を合わせているかのように誰もが異口同音に同じような金額を口走る。

 俺は人間社会に対する不信感を募らせる。人の足元を見る,とはこういうことを言うのだとやきもきした。何故だか知らんが人の手が回り切らないのをいいことに今を先途とばかりに好き放題の言い値を突きつけてくる輩が大変多いのはこの業界だけだろうか?俺は頭にきてそれらは全部断り,呼吸を整えてから再度得意先に連絡を入れた。

 俺はまず、翌日日曜日には修理にお伺いして結着を付ける旨を伝えた。
それから口頭で,設置先にある冷蔵庫の冷却器ボックスの構造を伝え,堆積した霜の解凍の仕方を説明した。電話の相手は栄養士であるところの女性である。
 彼女は俺の指示通りにドライバーとヘアードライヤーを用意し,冷却器のボックスの分解に取りかかった。

 しばらくして電話の向こう側で『あった!見えました!』という栄養士殿の弾んだ声がした。俺には見えないが彼女は霜取り機能がいかれて氷の塊になった冷却器を,恐らく生まれて初めて目の当たりにしているのである。
 そこにドライヤーの温風を当てて氷を溶かして頂きたい,ひとまずそれで騒音は回避できて数日間は大丈夫なのでその間に修理は済ませます。と俺は伝え,電話を切って一息ついた。明日日曜日には修理に赴くことになる。

 俺はこの栄養士殿をまずは手放しで賞賛させて頂きたい。
翻って人の足元を見てこすっからい真似をする連中には・・・・・書くのもあほらしい気分である。
立場が逆だったらこの連中はどう思うのか。どう行動するのか。
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くるみ

ここ最近は色んな方面でお忙しくしていらっしゃいますね。ジャンル外?のお仕事、講習等々。何でも出来るのは凄い!!と思います(^^ゞ 足元を見る…確か由来はかなりの昔に宿の人が旅人の足元(草履)の汚れ具合を見て金額を決めたとかだったかと。うる覚えですがf(^^; そんな昔からの人間の習性なので あらゆる職種、職場、場面で発生するのでしょうねm(__)m そういう人間にはならないぞ!!と思うと「正直者はバカを見る」に当てはまってしますのですが…。

by くるみ (2012-06-18 23:14) 

HarryTuttle

 くるみ様,コメント有り難うございます。
 仕事は困惑の連続ですが,困惑している場面に於いて救いの手が差し伸べられる場合と更なる追い打ちがかかる場合は比率にして1:9くらいか、良くて2:8ではなかろうかと考えています。
 
by HarryTuttle (2012-06-20 11:16) 

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