SSブログ

開業支援という名のばらまき行政にたかるダニ共の手口 [困った客]

 社会の劣化が懸念される今日この頃だが俺の周辺もまた例外ではない。俺個人はしがないネジ回し屋に過ぎないがたまにはちょっとゼンマイを巻いて社会派チックなことを書いてみたくもなる。

 個人経営の飲食店の開業が増えているのだそうでそのこと自体は喜ばしい。
但し,バブル崩壊前のようにどこの厨房屋もそれぞれがお仕事にありついてというわけではなさそうだ。
この流れにあって明らかに儲かっているのはメーカーではなく中古機材の販売業者である。
中古機材販売の是非についてここでは論じないが,時流が明らかに彼らに与しているのは事実だ。

 20年以上前は,俺の住む町で言うと個人で開業したい人はまず,その町の厨房機材メーカーの出先に赴いた。これには工事を請け負った工務店なり設備屋も含まれる。
 しかし現在それは,リサイクルショップに変わった。リサイクルショップで揃わないものを補充するのとレイアウトプランを書いてもらって施工管理をしてもらうために厨房屋を利用するようになった。厨房屋は自分たちが販売するわけでもない機材のためにタダで施工のための打ち合わせをし,図面をタダで書く。目先の金欲しさにどこまでも迎合するのである。更に言えば融資を有利にするための金額を噴かしたインチキ見積書を作ることなんて朝飯前w

 腐った構図のことを書いておこう。俺たちは自分の納めている税金がどんな風に使われているかをもう少し知っておいて良い。
 格差社会は進む一方であり、大都市圏や復興事業盛んな東北は別として俺に見える範囲ではいつになったら上向くんだかわからない不景気が延々と続いている。田舎なんかはひどいものだ。
 それで,衰退する地元商圏活性化のためにとか何とかいうお題目のもと,行政機関が独立支援のための補助金制度を立ち上げる,と,ここまではご立派な施策である。その補助金というのはつまり税金なのだが。
 
 これは風聞なので真偽のほどには疑問の余地があるのだが,事実だとすれば見過ごせないことなので書いておきたい。
 独立開業にあたっての補助金制度には幾つかのルートがあるらしいが中には返済義務のかなり緩いものがあるとか,ないとか。開業してから一年かそこらで不振のために廃業してしまった場合には返済義務が免除されるなんていう信じ難い話もある,繰り返すがあくまで風聞であって俺は真偽を確認していない。

 少なくとも俺が目にしたケースで言うと,融資元に提出する書類には当然,工事なり什器備品についての見積書添付が含まれるが,融資元が開業後に検分に現れることがないケースがあるらしいのだ。勿論補助金と言ったって青天井に幾らでも出資してもらえるわけではないが,この制度を悪用する不埒な輩は当然ダニのように湧いてくる。飲食店を開業する,という名目で補助金の出資を申し込んでくる奴は結構な割合ではないのか。

 ある可能性として,一つの事例を示しておこう。
補助金の出資枠の上限が仮に300万円としよう。
(1)悪党は業者に300万円一杯一杯の見積書を書かせて出資を申し込む。
(2)現実にはここから200万円程度の持ち出しで済むように工事や機器類の予算を固める。
(3)更に気の回る奴は業者や仲間内に頼んで差額百万円分の偽領収書を作ってもらう。

 不埒者が百万円の差額を生み出すために目一杯活用するのが厨房屋だ。リサイクルショップから6万円で買ったガスレンジを見積りの上では20万円の新品と書く。厨房屋は自分のところの製品が何点かは新品購入してもらえるので唯々諾々としてこれに協力する。どうせ行政機関の役人が後から現場に来て物品をいちいち検査するわけではないのだからやりたい放題だ。リサイクルショップは奇麗に上っ面を美装してくれるしちょっと使えばすぐに薄汚れてくるのだから開業した後ならこれは新品で購入したものだと言い張れば素人の役人など幾らでも丸め込める。
 それでこの差額分百万円は不埒者の懐に納まる。その用途は・・・・運転資金の足しになるのかもしれないし,キャバクラのネーチャン相手に蕩尽されてしまうのかもしれないが、それはここでは枝道の話であり,これ以上は触れない。

 こういった,融資目的の水増し見積書による制度の悪用を突き詰めていくと,融資された金で粗末な看板を作るだけで、残金の殆どを懐に納めてどっかにトンズラした豪傑がいるとも聞く。ここまで来るとれっきとした取り込み詐欺ではないのか。

 それは事実関係も確認できていない例外に過ぎないのだろうがしかし、これら開業される飲食店のうちかなりの割合が短命に終わる傾向がある。短命だろうが何だろうがひとまずはインチキ見積りでせしめた差額をネコババすることで懐にはある金額が納まる。これは事実であり、その中には一定割合で確信犯が混じっている。

 ここでこの,確信犯について書く。あくまで俺の出くわしたことのある経験則上での話だが。
これら不埒者の多くは調理師としての経験がない。自営で商売をした経験もない。そして,志向する建前上の業態は焼き肉屋とか七輪に炭火で焼き物を出す居酒屋のようなものが多い。共通項としては客が自分で何かを焼く喰い方で,店主は殆ど調理らしい調理をせずに済む横着なメニューであることが多い。今日日,調理の経験なんぞなくても一端のメニューを謳ってこういう商売をおっぱじめることは簡単にできるのだ,何故か?

 それは食材屋が迎合するからだ。特に肉屋がひどい。
ある時期までの通り相場として,肉はあるブロックが真空パックされてチルド冷蔵された状態で店舗に届き,店舗のスタッフはブロックを掃除して余計な脂や筋を取り除き,焼き肉として一口で食べられる大きさに切り分ける作業を行っていた。真っ当な店舗なら現在でもそれは続いている。
 しかしある時期から,というかこうしたにわか焼肉店開業のラッシュに歩調を合わせるように肉屋が自分の店舗のバックヤードで掃除も切り分けも済ませた肉を配送するサービスを行うようになった。勿論,タレも出来合いのものが瓶詰めされていて一緒に配達される。飲食店で行うことと言えば肉とタレの目方を量ってボウルに入れて馴染ませてから皿に盛るだけだ。こんなものを調理というのか?それがプロの仕事なのか?

 もう,書いていてウンザリするような構図である。
 だめ押しついでにもう一つ書こう。こうやって出来上がるにわか飲食店をくだらない情報誌が次から次へと取り上げてはもてはやす。どこに行ったって同じ味の焼き肉屋だの炭火焼屋を何件も掲載して大特集だとかなんだとか言ってバカ客を煽る。グルメ気取りのバカ客共はどこも同じ味のものを喰い歩きながら重箱の隅をつつき回すようにしてあそこの店が旨かっただのまずかっただのと口角泡を飛ばして愚にもつかない能書きを垂れ流し合う。
 多くの場合,情報誌は各戸に無料配布されるがあんな、カラー印刷された数十ページにも及ぶ印刷物が何故タダなのかと言えば掲載されている店舗がめいめい掲載料を印刷元に払っているからだ。5センチ四方の一コマくらいの掲載スペースで大体三万円強だろう。

 本当に,書いていて胸焼けのしそうな構図だ。
俺はこの世の中にもはや期待も希望も失いつつあるのだが,せめてこんな、補助金のネコババ目当てのクソ共くらいはちゃんと見抜いてもらいたいもんだ。融資した金が正当に消費されているかどうかくらい木っ端役人どもはちゃんと監視しろ!血税なんだぞ!こんな薄汚い連中はみんな詐欺罪で取っ捕まえて原発後のがれき処理現場にでも叩き込んで強制労働させろ!
nice!(0)  コメント(4)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 4

NO NAME

今回のお話も考えさせられ心に重く残るものでした。まさに『アンダーワールド』ですね。マスコミでは芸人の母親の生活保護費の不正受給が持ち上がっていましたが(今回の件よりはかわいい気がしますが。)…氷山の一角で どの世界にもある事ですね(;_;)正当な受給者の方が少ないのでは!?とゆう気も…。本当に必要な人達が気の毒ですね…。情報誌の掲載はお店側は①客足がなく苦肉の策で。②儲かって宣伝費が出来たので。どちらでしょう? 両方でしょうか(^^ゞ


by NO NAME (2012-06-08 10:46) 

HarryTuttle

NO NAME様,コメント有り難うございます。
文体から察するにくるみ様でしょうか?

後段の件についてはその中間のように見ています。
日銭商売のその日暮らしだと掲載費の捻出も難しい。そういう経営状態の店舗も確かにあります。

あらゆることについてですが三万円というのはなかなかうまい金額で,頂く方は結構使い出のある金額だし払う方は効果がなかったり持ち出し損であっても仕方がないと割り切れそうな額だと思っています。
by HarryTuttle (2012-06-11 10:51) 

くるみ

はい。『くるみ』ですf(^^; 名前入力忘れを失礼いたしましたm(__)m いつもコメントにコメントをありがとうございます。自分の見解違いも解りますし、もう一歩先のお話も聞けるので、楽しく思います。
by くるみ (2012-06-12 01:21) 

666

たしかにウジ虫だらけですね!
融資を載せて会社を潰して一件落着!
財務コンサルタントと言う名の低脳な輩!私の言う事を真似して銀行員に話せば融資は通ります…
バカか…まぁ…努力しないで手にする金なんて奪われて終わるだけ!
バカなヤツが多過ぎて話し切れませんよね!
バカなヤツがバカを捕まえる事も出来る訳も無いですけどね!
死して悔いを改めるのが最善の方法かと思われます!
by 666 (2014-06-19 20:58) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。