SSブログ

修理屋の種類を俺なりに分類してみる。 [困った業者]

 お客さんなり同業者なりとこれまであれこれ雑談してきた中で薄々考え続けてきた事を整理してみたくなった。そういう時間が出来る程度には現在,俺のお仕事は暇なんだってことなのだからこれはあまり喜ばしい事ではないのだけれど。

 修理屋には階層があるように常々考えてきた。勿論そんな事は定義づけられているわけではなく、俺が勝手に頭の中で妄想していただけの話だ。

(1)Worker:作業員
最下層の人種である。自分の頭でものを考える事は出来ない。虎の巻に書いてある事とか,上役や先輩からこうしろと言われたことを丸暗記して繰り返すだけの人材で、書いてあった通り,言われた通りに行うが応用は利かない。俺の携帯電話に『冷蔵庫が冷えないんですけどどんな原因が考えられるでしょうか?』などというたわけた質問をしてくる低能共はこの階層だ。

(2)Craftman:職人
 中間層である。一応,自分の頭で物事を考える事が出来るのはここから。どういう場面に於いてどういう対応をしなければならないかは心得ており,その根拠は彼の経験則に基づいている。
 職能レベルは彼の記憶力に比例する。言い換えると経験の引き出しがどれくらい多いか,また,引き出しの活用の仕方の上手下手に依っている。
 応用力はそれなりに備えるが未経験の出来事に直面した場合の洞察力や推論能力には問題がある場合が多い。

(3)Engneer:技術者,技師
 理屈や理論に則って物事を見る。或いは推し量る階層。物理や化学,数学の基礎的な素養があり,現象をある程度は数値の計算によって割り出す能力を持つ。障害に対する解決能力は高いが所見を定めるまでに時間がかかる場合がある。業務用厨房の業界内では現場に従事する現役の人材中には殆ど存在しない。
 (これまで何度か書いてきたように,そんなレベルの人材を業界は必要としていないのでこういう水準の人材はあらかた,あるとき厨房の業界に見切りをつけて他業種へと転出してしまう)
 高い階層にいるからといって使用者にとって優れて都合のいい修理屋とは限らない。障害の発生する現場はどこまでいっても人対人の状況があるので生まれる関係や評価は毎度バラバラであってここには特に法則めいたものがあるわけではない。

 以上,ひまに任せたしょうもない一考察。
nice!(0)  コメント(3)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

nice! 0

コメント 3

くるみ

(3)技術者の方は(1)、(2)を経て辿り着くのですか?それとも それぞれの道を経てそれぞれの役割に辿り着くのですか?別々の職業と言うか。 お仕事少し落ち着いたとの事。ちょっとした冬休みですね(^o^ゞ…そこまでのんびりも出来ませんか(^^;
by くるみ (2012-01-26 09:24) 

みのざる

はじめまして。大変興味深い内容で、過去分から拝読致しました。

業種はまったく異なりますが、私も以前天井クレーンの保守や点検の仕事をしていました。

専門的な教育を受けたわけでもなければ予備知識さえなく、この記事で言及されているところの⑴にすらなり切れませんでした。
どうにか知識と技術を身につけて⑵になりたいとやっているうちに会社が潰れ、自分には技術職には向かないんだろうか?と消化不良のまま職を変えた時の…読後にあの時の負け戦感を思い出してしまいました。

機械保守が正しくできる人達が減っているのは、私も様々な業者の方の話を聞いたり、自身なりに経験もして感じています。

どんな機械であれ、長く使い続けるためにはコストがかかるという認識が浸透しない限り、修理業者さんはなかなか報われる世の中になりませんね…
by みのざる (2015-08-15 20:06) 

HarryTuttle

みのざる様 はじめまして。
 業務用厨房という業界は,そもそもメーカー自身が自分たちがどういうものを作っているのかをさっぱり自覚していませんから,あるべき人材像にも全く定見がありません。
 「何でもいいからとにかく,合法的に売り上げを稼ぐ人」でありさえすれば良さそうです。
by HarryTuttle (2015-09-01 09:32) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。