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ヤマミズに対する根強い不信感(3) [困った業者]

無意味に長いテキストになりそうだがダラダラ続ける事にする。
(これまでのエントリー)
http://tuttle.blog.so-net.ne.jp/2011-12-01
http://tuttle.blog.so-net.ne.jp/2011-12-02

 俺はこの,どこまでいっても給水圧一点張りで俺の話を聞こうとしない石頭野郎(ヤマミズのサービス担当)と話す事にもいい加減ウンザリ来ていたわけだ。
 それで俺は、こんな内容の事を電話で告げた。
「おまえには現状を掌握して問題を解決しようという意思が感じられない。おまえは俺の話の断片,自分にとって都合の良さそうなところとか,おまえの知能程度で説明の出来そうなことに当てはまりそうな断片だけを拾い出して俺を言いくるめたいとか,言い負かしたいとか,そういう意図で俺と話をしているように思える。それは『サービス担当者』なんていう立場の人物の姿勢だとは俺にはどうしても思えない。とどのつまり,俺にはおまえ以外の誰かにこの問題に当たってもらいたいという考えがある。だからここでは俺はもうこれ以上おまえと話さない。これから俺は,俺の元の職場と連絡を取り,俺の元の上司に今までの成り行きを伝えた上で,彼におまえの職場のおまえの上役とこの初期クレームの対応について協議してもらう方向で話を進めたい。」
 サービス担当者はそうですかと憮然たる口調で答えた。俺には更に一つ,こいつにどうしても言っておきたい事があったので続けた。
 「修理屋の端くれとして,プロの端くれとして,俺はこの給茶機の不具合はCPUボードに原因があって、これを必ず交換しなければならないと考えている。
 そして,さっきからおまえの長くてくだらない屁理屈を聞いていると,おまえはどうしてもそこに触れてもらいたくなく,話を逸らそうとしている意図が感じられる。
 これは正しい態度ではない。機械の不具合なんていうものはいつだって事実は一つなのだ。俺は俺の所見に自信がある。現場を見てもいないおまえがCPUボードの表示に現れた断片的な,上っ面の情報だけで給水給水と喚き散らすのは絶対に誤っている。俺には何故おまえがそんなに給水の事に拘泥して俺の言い分に耳を傾けたくないのかがよくわかる。
  何故ならそれは,CPUボードがおそらく高額なパーツだからだ。売り上げにならない初期クレーム,保証期間内の修理に高額なパーツを無償出庫する事をおまえはケチっているのだ。
 俺とお前の間に信頼関係はない。そして俺にはおまえに対する疑念がある。それはこういう事だ。
今回起きている不具合はCPUボードの不具合で,プログラムエラーだのバグだのといったものは一般に,偶発的に起きて再現性に乏しい性質がある。今ここの設置先で起きている故障だってもしかしたら電源を再投入する動作を何回か行ったら正常動作するのかもしれない。しかしそれは問題の先送りであって解決ではないと俺は考えている。おまえ個人の考えなのか,おまえの所属する会社の考えなのかはともかく,ヤマミズという会社は保証期間中の不具合にはあれこれ屁理屈をこねてお茶を濁しながら,保証期間を過ぎて今回のような不具合が出たら、その時になってやおら高額な修理の話を持ち出す目論見があるのじゃないかと俺は警戒しているのだ。」(これから7年後にこの時の俺のこの言い分は現実の出来事となった)

 大馬鹿者との不毛なやり取りを終えて受話器を置いた俺は消耗していた。元々さほど戦闘的な性質の持ち主でもないので怒るというのは大変くたびれる。
 くたびれるだけくたびれて,問題はといえばさっぱり前進していない。

 俺は元の上役宛にヤマミズとのやり取りを伝え,対応を待った。
翌日,上役から携帯に連絡が来た。
 「おまえ,随分な剣幕だったそうじゃないか。」と,元上役は野次馬気分なのだろうが大笑した。こっちだって好き好んで怒鳴り散らしたわけではない。誰と言わず,自分のバカさ加減を認めないバカというのは頭に来るものだ。
 聞けば電話の相手だったサービス担当者は結構凹んでいるらしい,凹んでも出っ張ってもいいが現場の事を考えて早く対応して欲しい,願わくばあのバカタレではない別の誰かに対応してもらいたい旨を俺は要望した。
 上役の説明するところでは,現地の協力会社を向かわせるとの事だったが、そこにも俺は一つ危惧を抱いた。

 ヤマミズ自体はサプライ商品の提供が主眼なのであって給茶機を製造しているわけではない。だから修理業者を日本国中何社も丸抱えできるほどの会社ではないと俺は考えた。協力会社があるとすればそれは富士電機冷機の自動販売機やサービス機器の修繕を行う業者だろうと予想したのだ。
 俺の住む土地の,それに該当する業者に俺は心当たりがあった。俺だって大した腕の持ち主ではないがそれに輪をかけて大した事のない連中である事を俺はこの田舎町でのその時までの色々な経緯で承知していた。

 俺は元上役に,あの会社を寄越すのはやめて欲しいと伝えたがそれは叶わなかった。元上役にしたところでたかが給茶機一台の修理の事であれこれややこしい交渉をするのは面倒臭いのだろうから,もう仕方がないと俺は観念した。
 協力会社が修理訪問するその当日,俺にも立ち会わせて欲しいと俺は伝え,これは問題なく受け入れられた。なにか消化不良気味の結果で終わるだろう事は充分に予想できたが立場が変わったとは言え俺は一職業人の責任として自分が以前納めた給茶機が誰によってどんな風にその故障を処置されるのかを見届けておきたいと思ったからだ。勿論,それは一円の売り上げにもならないのだが。

 はたして当日,その病院のその病棟,その給茶機の前にいたのは俺の予想通り,『その会社』の人物だった。悪い予測程よく当たるとはまさにこういうことを言うのだろう。
 
 ハッピーエンドは期待できない。
「あの人,大丈夫なのかしら?何だか心許ない感じだけど」
病棟婦長が俺のとなりに来て,現れた協力会社の人物の方を見ながら話しかけてきた。
 相済まないが今回,俺の出番はないのです。メーカーのヤマミズは自分のところの協力業者に一任させてくれという事なのですとだけ答えた。
俺に何か出来る事があるとすれば,客先の代弁者としてこいつに少しでもマシな仕事をさせるように仕向ける事くらいしかないな,と諦念に駆られた。

(この項続く)
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63H

よくいますね~こういうメーカーの技術相談の担当者。
それよりも、ドライバーも持ったことのないような相談受付担当の女性が
自分の所見にあーだの、こーだの言い出すことがあったりすると、
怒鳴りたくなります
by 63H (2011-12-05 09:49) 

くるみ

またまた連続小説のような運びに。続きを楽しみにしてます。本当に『仕事』に対する真摯な気持ちが見受けられm(__)m。機械の故障の原因も数学の様に答えは一つなのですね(^^)d
by くるみ (2011-12-08 01:49) 

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