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ヤマミズに対する根強い不信感(2) [困った業者]

昨日の続き
http://tuttle.blog.so-net.ne.jp/2011-12-01

 別段自分がブランドミーハーだとは思わないが,何だか直感的に俺はこのヤマミズという会社の対応能力に不信感を払拭できずにいた。何の根拠もなくそう思えたがこれは大当たりだった。
 会社に在籍していたこれより数ヶ月前の俺は確かに販売担当だったが,最初の障害が出た時点では野良犬自営業者だ。得意先は今までの経緯から俺に依頼をくれたのだろうがタダで動いてあげられる程懐具合が裕福なわけでは勿論ない。

それが責任転嫁だとは今でも思っていないが、ここは納入元として元の勤務先に下駄を預けるのが妥当だろうと俺は考えた。給茶機の修理なら幾らか覚えがなくもないので俺が現地で修繕に当たり,元の職場を通じてヤマミズに初期クレーム対応として経費請求をあげるという構図だ。 

 元上司にはそんな風にして話をつけて,俺は現場でヤマミズからの連絡を待った。
そしてしばらくして,NC(ナースセンター)の内線電話にヤマミズのサービス担当から電話がかかってきて俺は受話器を取った。
 俺は場所と状況を説明し,CPUボードの代品を送ってくれるようにと伝えた。それを受けてのヤマミズのサービス担当者の返答は顎が外れそうなものだった。

 なんと,『給水異常』の表示が出ているのであれば給水圧をチェックしてそれを改善してくれ,パーツ交換云々はそこがクリアーできていないと受け付けられないとのたまう。
 俺は瞬間湯沸かし器のようにエキサイトした。何をバカな事を抜かすか!

 ここは検定を終えて竣工したばかりの国立の医療機関で,俺が今いる病棟には手洗い器だの水洗トイレだの風呂だの製氷機だのと給水接続のある設備機器はワンサカあってどれも異常などないのだぞ。給茶機の接続管末だって給水動作を見ている分にはおかしなところなどないのだ。本体に変な表示が出て操作を受け付けないところが問題なのだ,と俺は言って聞かせたがこの低能野郎はサービスパネルに給水異常の表示が出ているのだから給水圧に問題があるの一点張りで譲らない。

 「もしもおまえが言っているような状況だったらだな・・・・」
俺は衆目の前で怒鳴り散らしたい衝動を抑えながら何とか話し出した。
 「風呂の水はチョロチョロしか出ない,トイレのウンコは流れない,氷はろくすっぽ出来ないで病棟中大騒ぎになっているんだよ!だが実際にそんな事にはなっていない。給茶機だって普通に給水動作はされているんだ!本体の表示がおかしくてエラーが出ているだけなんだ。だからとっととクレーム扱いでCPUボードを出荷せい!」
 するとヤマミズのクソ担当は世にも珍なる屁理屈をこね始めた。給茶機の給水配管は特別に長く,曲がりくねっていて流路の抵抗が大きいので設備機器のうち給茶機だけが給水圧が極端に低下して動作に問題が出ているのだと抜かしやがる。現場を見ているわけでもなく,ただ俺と電話で話しているだけのこいつにどうしてそんな事が断言できるというのか?
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 そもそもこのバカ担当には問題を解決したいという思いが鼻糞程度にもあるのだろうか?ただ単に俺を屁理屈で言い負かしたいとか,やり込めたいとかいうくだらない意地を張っているだけなのではないのか?

俺は堪忍袋の緒が切れた。
「貴様!国の医療機関の設備系統に欠陥があると言いたいんだな!?てめえのとこのクソ給茶機には何の問題もなくて厚生労働省の検定がいい加減で満足な給水圧が確保できていない手抜き工事がされたって言いたいんだな!?よし分かった。俺はこれから,給茶機の接続管末で給水圧を測った上で(圧力不足なんて2000%ないに決まってるからな!)てめえの言い分を病院の会計班に伝える事にする。説明書に書かれている範囲内での給水圧があったら貴様のとこ(ヤマミズ)はクレーム処理が面倒で屁理屈をこねて対応したがらない怠慢な会社だって事になるのは分かってるよな?いいか,今だってこの病棟にはお茶が飲めなくて騒いでる入院患者が何人もいるんだ。この話は間違いなく厚生局まで届くぞ。てめえはそこまで覚悟の上でそんなくだらねえ屁理屈をこねて次元の低いクソ意地を張ってるのか!」

 「あのう、それはどういうことなんでしょーか」
電話の向こうでヤマミズのクソッタレ野郎は実に平然とした口調で問いかけてきた。カエルの面に小便とはこういう野郎の事を指すのだろう,拍子抜けした俺はいい加減俺はこんなバカ相手に唸り声をあげるのが虚しくなってきた。
 「それはもしかしたら,日本全国津々浦々の厚生労働省管轄下の病院に於いて,ヤマミズという会社は今後一斉に閉め出しを喰うかもしれないってことなんだけどな,貴様のボンクラ頭で俺の言っている事が分かるかな、あ?」
 「いや,だからそれは給水の圧力が低くて・・・・」
きゃつの言い草を遮って俺はうるせえ!と吠えた。
 「そんなに給水給水言うんだったらてめえ,俺が金を出してやるから今から飛行機に乗って現場まで圧力を見にきやがれ!すぐ来い!今すぐだ!わかったか,この大バカ野郎が!」

 何かが俺の腕に触れたので目をやると,病棟婦長と思しきおばさんが俺の菜っ葉服の袖を掴んで固まっていた。ナースセンターに詰めていた看護士やらその他職員が目も口もまん丸にして無言で俺の方を眺めて硬直していた。
 「ま・・・・まあ,落ち着いて,穏便に・・・」男性の職員が痙攣したような笑いを浮かべて俺を手で制した。
(以下続く)
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